【編集長コラム】2017年のプロレス界は「世代闘争の激化!」間違いなし 

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2017年の幕が開けた。プロレス界も、元日から新年の闘いが熱く繰り広げられている。

 

早くも松が取れたが、今年の日本マット界は、例年以上の激しい攻防に火花が散ることは間違いない。

 

若き王者が闊歩した2016年。「20代王者」が次々と誕生し、新世代の台頭が著しかった。

 

今年はベテラン世代の逆襲が始まるかと思いきや、新時代戦士も踏ん張っている。

 

オカダ・カズチカとケニー・オメガの「究極のバトル」に沸いた1・4東京ドーム大会。

 

セミファイナルの「IWGPインターコンチネンタル選手権」王者・内藤哲也 VS 挑戦者・棚橋弘至、この一戦には、切なくなった。

 

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新日本プロレスをけん引してきた棚橋が「エースの座」をかけた大一番である。昨年の不振で追い込まれていた棚橋が、自分の背中を追いかけてきた内藤に挑戦する。

 

これまでも、幾度となく窮地に陥った棚橋だったが、そのたびに這い上がってきた。とはいえ、今回ばかりは「負けたらジ・エンド」の闘いだった。

 

果たして、棚橋は敗れた。大の字になった胸に、内藤がこぶしを置いてきた。棚橋への敬意と同時に「俺がとどめを刺した」とアピールしたのだろう。

 

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涙が出そうだった。

 

ブーイングを浴びながらも「愛してま~す」と叫び続け、喝さいを勝ち取った。

 

ファン一人ひとりとの交流を大切にしている。連日、激しいファイトを展開した上に、オフには一人、イベントに勤しんだ。食事会では自ら席を移り、出席者全員と言葉を交わす。

 

彼の気配りを目の当たりにするたびに「この男はスゴイ。プロレスのためにすべてを捧げている」と感心させられた。

 

「俺がエースです。新日本を背負っています!」と、自分に喝を入れるためにも、あえて公言して来た。

 

努力は実を結び、新日本プロレスは黄金時代を迎えた。もちろん棚橋一人では成しえなかったが、彼の功績が大きかったことは万人が認めている。

 

その棚橋が、誰よりも大切にしてきた東京ドームのリングの真ん中で、文字通り「ご苦労さん」と通告されている。

 

 

 

新幹線の中で、会場で、飲み会で、彼と交わした言葉が浮かんできた。「プロレスをもっともっと盛り上げるためには、どうしたらいいですかね?」「僕に何ができますかね?」…プロレスに全身全霊をかけた男が、リングに横たわる。プロレスの神様は本当に移り気だ…時の流れとはこんなに残酷なのか。

 

翌日の1・5後楽園ホール大会で「NEVER無差別級6人タッグ」ベルトを獲得し、反撃のノロシをあげたが、天下取りバトルの最前線に再び舞い戻るには、いささか時間が必要かも知れない。

 

ただし、棚橋がこのまま沈んでしまうとは思えない。「一度も疲れたことがない男」は「あきらめが悪い男」でもある。体を鍛え直し、コンディションを整え「エース」の称号奪回に取り組むはず。

 

同年代の選手も頑張っている。 ZERO1では佐藤耕平が7歳年下の小幡優作の挑戦を元日決戦で退けた。 WRESTLE―1でも河野真幸が4つ下の征矢学を蹴散らした。 DDT では HARASHIMA が君臨している。大日本プロレスのデスマッチ王者は棚橋と同じ年のアブドーラ・小林だ。

 

全日本プロレスで宮原健斗の後塵を拝している諏訪魔も、このまま黙っている訳がない。巻き返しのチャンスを虎視眈々と狙っている。

 

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ノアの新春抗争では杉浦貴が中嶋勝彦にやられたが、まだまだ引くはずがない。丸藤正道もいる。

 

フリーでは、石川修司、鈴木秀樹の動きからも目が離せない。

 

「35歳から45歳がレスラーの全盛期」「プロレスはキャリアのスポーツ」とも言われる。

 

確かに体力や瞬発力では、若さが勝るかも知れない。しかし、技術力やインサイドワーク、絶妙な間合いの取り方などでは若さよりも経験が上回る。

 

勢いに乗る新世代を押し戻すことができるのか。アラフォー世代にはまだまだ「高くて厚い壁」であってほしい。

 

2017年のプロレス界、始まったばかりだ。今年はどんな闘い絵巻が見られるのだろうか。

 

今年、飛躍する選手は? どんなユニットが誕生する? どんな名勝負が生まれる? 将来のスター選手がデビューするかも知れない。

 

考えただけでもワクワクする。

 

今年も一緒に、プロレスを楽しみましょう!

柴田惣一 (プロレスTODAY編集長)
「プロレスTODAY編集長」であり「プロレス解説者」。
〝千のネクタイを持つ男”の異名もあり。
テレビ朝日「ワールドプロレスリング」、サムライTVでプロレス中継の解説。
今日も一緒にプロレスを楽しみましょう!

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