【バッファロー選手インタビュー】新生『魔界』を語る。「これで勝負に出られる」その先に見据えるはマディソン・スクエア・ガーデン!

 

山口:新しく「株式会社MAKAI」になって心機一転、新たな魔界の扉が開きましたね。

バッファロー:今までは、プロレス畑の人間が僕と吉野しかいませんでした。魔界を作っていく先駆舎の中で、いろいろなエンターテインメントの力を借りつつ、比重が大きいプロレスを僕と吉野で担っていました。吉野はレフェリー、僕はレスラー。レスリング的部分のクリエイト、プロレス的なやりとりはふたりで分担していたけど、プロレスラーである仲間として、TARUさん、AKIRAさん、志田光さん、円華さん改め新納刃(しんのうはがね)、彼らが入ってきて一気にホっとしました。仲間が増えて心強い、これで勝負に出られる、という気持ちがわいてきました。本来なら僕が、先駆舎からの人間として、プロレスラーのメンバーを一番けん引しなければいけないポジションなんだろうけど、みなさんありがとうございました!と感謝の思いでいっぱいです。

 

<魔界新メンバー TARU・AKIRA・志田光・新納刃>

魔界ホームページより

 

山口:フリーから所属になるということで、レスラーの方々も魔界というリングに魅力を持ったんでしょうね。

バッファロー:四人に共通しているところは、演劇というものに対しての強い思い入れがあることです。株式会社MAKAIは演劇の要素が好きでないと入れないわけではなかったのに、集まった人たちはみんな演劇の要素が大好きな人でした。TARUさんが一番意外で、魔界にかかわってから、眞邊(明人氏)がやってるワークショップに参加していました。演劇が好きというか、戦うこと以外で自分の感情を表現する世界が好きな人が集まったんです。魔界をどうにかしたいという熱というか、磁場に引き付けられて、集まるべくして集まった四人ですね。

 

山口:所属の人たちからは、表現者としての意気込み、これに賭けてゆくという熱を感じます。

バッファロー:僕もそうですね。びっくりするくらいです。「出ていただいているプロレスラーさん」というイメージだったので、そこまで密に話し込むことはなかったけど、「そこまで考えていらっしゃるんだったら最初から言ってくださいよ」って感じでした。特にTARUさんは熱いものをもってましたので。

 

山口:演劇経験があったAKIRAさんは、長台詞もこなしていらっしゃいましたね。

バッファロー:かっこいいですよね。僕もセリフはしゃべってますけど、AKIRAさん・志田さんは別格です。

 

山口:最初は皆さんアテレコみたいな形でしたが、AKIRAさん・志田さんが始めてから、だんだん生声で演じていきましたね

バッファロー:あとは真霜さんも口説き落として(笑) 彼は口説き落とせばしゃべると思ったので。絶対嫌だ!っていうんですけど、その言い方が絶対に嫌な人じゃないんです(笑)

 

 

山口:葛西さんも最初は生声ではなかったけど、しゃべるようになってから個性が出ましたね。

バッファロー:葛西さんもそうですし、藤田峰雄の前田慶次も、アテレコの声がいい声だったんですよね。そのイメージがついちゃって大丈夫かと思ったけど、藤田峰雄の声が前田慶次の声になるんですよ。生の声は感情がこもっていて、アリーナで聴いている人が入り込みます。

 

山口:生声の方が感情移入しやすくなりましたね。とはいえ、レスラーとして舞台に上がりながら、演技者・表現者として舞台に上がることに戸惑いもあるのでは。試合をやらなければいけないし、表現者としてセリフも覚えなければいけない。激しい試合をやりながら、よくセリフを覚えているなあと思います。

バッファロー:山口さんが思うのは当然ですよ。僕も思ってる(笑)。志田さんやAKIRAさんに対して。僕ももともと「猛牛魔」ってキャラでマスクをかぶっていて、その正体である俵藤太として現れたときに初めて生声でしゃべったんですけど、一行セリフが3,4個あるだけ。それだけなのに、プロレスの方が置きに行くだけになってしまった(笑)

 

山口:石川修司さんはまだしゃべらないキャラですけど、みなさんの表現力はすごい。しかもボコボコにされる「当番回」があるんですよね。バッファローさんも相手をボコボコにしていくけど、それを受ける志田さんのセンスが特にすごいですね。

バッファロー:志田さんはいい表情をしてくれるから、ボコボコにしがいがあります。これがスポーツプロレスとの違いですね。「いい表情しているなあ」という、その表情を作る余裕がスポーツプロレスにはなくて、お芝居の中のプロレス要素だからこそ出せるものです。前回の魔界の(大祝)安房もそう。佐藤悠己選手は稽古の段階で、「ここは顔なんだぞ、佐藤きゅん、戦いだから顔を見せろ、その顔でお客さんが引きこまれるから」とずっと言われてたので、いい顔が出ていたと思います。

 

山口:入り込むことが非常に大事ですよね。

バッファロー:スポーツプロレスでも通ずるところがあります。お客さんに対して、自分の安全面も含めて、視線を下げず目線を上げていかないと。いかに自分の痛みや悲しみ、苦しみを表現するかという世界は、プロレスと相通ずるところですね。志田さんはいじめがいがある。

 

山口:志田さんの痛がってる姿を見ていると応援したくなりますね。

バッファロー:スポーツプロレスで、勝ち負けを度外視してあの表情をすればもっと人気が出るでしょう。勝てなくなるだろうけど(笑)

 

山口:特に鶴姫としての演技がいい。まさに志田さんの輝くリングだなと思いますね。

バッファロー:凛とした志田さんは応援したくなりますね。

 

 

山口:魔界の世界は、敵が味方に変わり、味方がすぐ裏切って敵になる。これだけのストーリーを追いかけるのも大変ですよね。

バッファロー:「すごく面白かった、だけどよくわからない」っていう人が多いんですよ。一応振り返り動画とかもあるんですが、一回見て、面白かった、すごかった、でもよくわからなかった、で振り返り動画を見ることになるのか、噂の魔界に来てみて、その瞬間ですべて把握できた方がいいか、これからの課題でしょうね。続き物の舞台ってこれまでなかったから。

 

山口:面白かったけど分かりにくかったという課題に、どう答えていくかですね。
魔界というワールドは中毒性があります。演者もストーリーも、一向に終わりが見えないし、登場人物も変わっていきます。魔界が、レスラーも演者もミュージシャンも変わり続けるからこそ、ファンもそこに新しく入り込むことができるのかもしれません。

バッファロー:我々はもっともっと新しい人たちに見てもらいたいので、パイを増やしたい。魔界があるというだけで、どんな条件でも必ず来る人の数は決まっています。今は新木場の超満員が続いているけど、この数で新宿FACEに行ったら、後楽園に行ったら、と考えます。後楽園なら苦戦するでしょう。どんなことがあっても行く人で後楽園ホールを埋められるように、話題を集めて、ひきつけていかないといけません。

 

山口:多くの方が新宿FACEまで見に来ていますが、いずれは後楽園ホールでやりたいですね。

バッファロー:もっと箱を大きく……武道館!

 

 

山口:プロレスと一線を画した、「魔界」という音楽と映像とお芝居とプロレスの融合体というのは、みんなにもっと見てもらいたいですよね。

バッファロー:監督の頭の中ではもっともっと融合したいイメージがあるんです。音楽では初めてバイオリンが絡んで、ものすごい雰囲気が出ました。演劇と音楽とプロレスに、また別のものを四つ目、五つ目と組み合わせると、いい意味でわけのわからないものになってくる。

 

山口:監督の眞邊さんは何を考えているかよくわからないんですが(笑)、摩訶不思議な魔界ワールドを広めていければいいですね。2017年の魔界を楽しみにしています。

バッファロー:海外に日本の文化を、日本とはこういうものなんだというのを示したいですね。言葉もわからない世界で。魔界が立ち上がったころから、「マディソン・スクエア・ガーデンでやってやるぞ」と強がってきましたけど、代表に就任した和田卓也氏がアニメ界の有名な方で、日本の文化を海外に発信することにも長けている方なので、プランも具体的に見えてきました。
山口:夢はMSG、ですね。

 

山口:鳥取だらずプロレスでは、因幡のバッファローというリングネームで活動されていらっしゃるんですね。

バッファロー:出身が鳥取県鳥取市なんです。四年前に、娯楽の少ない土地にみんなで盛り上がれるエネルギーを持ったものを作りたいということで、社会人ふたりが鳥取で「鳥取だらずプロレス」という団体を立ち上げました。大阪プロレス時代に僕もゲストで出たりしていたんですが、僕が大阪プロレスを退団した時に、地元のために協力ができたらと思い、仲間に入れてもらいました。プロは僕一人ですね。リングネームは因幡の白兎の民話にちなんでいます。基本的に月に一回ペースですけど、お盆・夏休み・春休みとかは月三本やったりしています。地元でやるのは楽しいというか……やりがいがあります。何にもない県なんですけど。

 


※因幡のバッファローマスクに変身

山口:砂丘ですね(笑)

バッファロー:砂丘はある(笑)

山口:魔界から砂丘まで、バッファロー選手ひとりで話が広がるのがすごいですね(笑)レスラー・魔界と活動の幅が広いですがこれからの活躍を応援しています。今日はありがとうございました。

 

 

 

⇒次ページ(3月17日(金)第三十三回 魔界〜髭切丸、風を斬る〜の公演情報)

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