【志田光インタビュー・後編】プロレスラー・志田光ができるまで。新世代の主人公になる!

<志田光のクリエイター。さくらえみ、田村欣子、朱里>

 

――話は変わって、プロレスラーの師匠に当たる人はどなたですか?

志田:さくらえみ選手(現・プロレスリング我闘雲舞代表)です。

――どんなことを学びましたか?

志田:アイスリボンにいた頃の代表で、プロレスを教わった方なんですけど、最初はすごく嫌いでした。口うるさいおばさんだなーと(笑)

今思うと、プロレスを教える天才なんですけど、特にプロレスラーとしてのふるまいを本当によく教えてくださったと思います。印象に残っていることがあって、「マイナスなことを書くな」って、すごーくうるさかったんですよ。ブログに何を書くな、Twitterにそんなこと載せるなと言われていたんですけど、そのころは二十歳くらいで、全然意味が分からず、仕方なく言うことを聞いていました。だけど今思うと、確かに、お客さんに元気を与えるべきプロレスラーがマイナスなことを書いていたら、お客さんは読みたくないですよね。とてもわかるんですよ。フリーになって、自分でプロデュースする中で、さくらえみさんの言葉は本当に大事なことだったと気付きました。プロレスラーとしてのあるべき姿、人前に立つ人間としてのあるべき姿を教えていただいた気がします。

――デビュー当時に憧れた先輩や、レスラーとしての理想像はありましたか?

志田:んー……あまりいませんでした。当時はプロレスを知りませんでしたから。ただ、NEOの田村欣子さんが引退されるときは、本当にショックで、「行かないで」と思いました。最初の映画も一緒に出させていただいて、シングルも何度もやらせていただきました。田村さんの攻撃はめちゃくちゃ痛いんですよ。ド新人に対しても容赦なく痛めつけてくるんです。デビューして二戦目が田村さんとのシングルで、死ぬ!と思いましたね。痛すぎて、タップしたいけど、どこにも手が届かない。その頃の私はプロレスを好きになれず悩んでいました。田村さんは私を気にかけてくださっていて、あの方が辞めるまでに、ちゃんと成長した志田が見せられたらよかったなと、今でも思います。

――先輩との戦いがあって、今があるんですね。現時点でのタッグパートナーである朱里選手はどんな人ですか?

志田:朱里ちゃんは……変人? 格闘技でもバリバリやっているじゃないですか。それでも、たまにプロレスのマイクで「争いはやめようよー」とか言ったりするんです。何しに来てるんだオマエってなるじゃないですか(笑)本当に何も考えていないという雰囲気があって……天然さんですね。私が言ったことを、全部「いいよ?」って言ってくれますから。オマエ考えてないだろって思うんですけど(笑) だけど意外と、深く聞くと、自分のしたいことやなりたいもの、目標や内面がすごくしっかりしている。頑張り屋さんですし。

――タッグを組む時は、志田さんがチームリーダーですか?

志田:それを朱里ちゃんは「おっけー、わかったー」って(笑)

――朱里さんとは控室で会話していますか?

志田:本当にくだらない話もしますよ。こないだは、オススメの漫画について話してました。最近本読んでる?って話とか、魔界についての話もしました。

――(朱里さんの)魔界でのキスシーンについては何か話してました?

志田:特にはなかったですね……。「やりまーす」みたいな程度で。いつもこんな言い方なんですよ(笑) 怒ってる朱里ちゃんを見たことがないんです。私はすぐ怒っちゃうタイプなんですけど、朱里ちゃんは、後輩に対してでも、全く見たことがない。本当に天然で、ゆるーい感じです。だけど、ちゃんと芯がある。


※OZアカデミー公式発表より

――強さがあるからこそ、パートナーの信頼につながっていると思います。

志田:朱里ちゃんにも負けていられないって思うし、同い年なので、あれだけ頑張っているのを見たら、やる気が出ますね。

――トレーニングも一緒に?

志田:全然ないです。そもそも彼女のトレーニングについていけないと思うんですよ。いっしょに舞台をやったりするんですけど、舞台の本番前に格闘技の練習をしてきたリ、大阪で一緒に試合に出た後で、ダッシュで帰ってそのまま練習行ってきたリ。ストイックすぎるんです。試合で会って、「あさって総合(格闘技)の試合でしょ、何してんの? プロレスに出ている場合じゃないでしょ!?」って思ったりしますよ。

――ヘビーなスケジュールでもやっちゃうんですよね。だけどそんな朱里さんは天然、と。

志田:あ、天才っ!(笑) 天才です!

 

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