日本マット界の暮れの風物詩はタッグリーグ戦 名チームや名勝負そして名場面が蘇る

【柴田惣一のプロレス現在過去未来】

日本マット界の年末の風物詩「タッグリーグ戦」が今年も話題を呼んでいる。新日本プロレスの「WORLD TAG LEAGUE 2025」に、全日本プロレスの「世界最強タッグ決定リーグ戦2025」が相次いで開幕した。

まだまだ中盤戦の新日本「ワールドタッグ戦」は、11・30秋田大会を終わって、Aブロックはエル・デスペラード、石川修司組、辻陽太、ゲイブ・キッド組、EVIL、ドン・ファレ組が6点(3勝1敗)で並走。Bブロックは6点(3勝1敗)の成田蓮、SANADA組を6チームが4点(2勝2敗)で追いかけている大混戦となっている。


©全日本プロレス

11・30広島大会を終え、残り3戦となった全日本「最強タッグリーグ戦」。Aブロックは、芦野祥太郎、潮﨑豪組(3勝0敗)と綾部蓮、タロース組(3勝1敗)が6点でリード。Bブロックでは8点(4勝0敗)のザイオン、オデッセイ組を宮原健斗、デイビーボーイ・スミスJr組が6点(3勝1敗)で追う展開となっている。


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全日本の所属選手が思いがけない不祥事を起こしたが、リング上のバトルは例年通り熱い。「今年も残り少なくなったな」と、感慨を抱くプロレスファンも多いことだろう。


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タッグ戦はシングルマッチとは、ひと味違ったプロレスの醍醐味を楽しめる。合体プレーももちろんだが、レフェリーをひきつけての反則プレーなどもある。二人が協力してレフェリーを味方にしてしまう頭脳作戦もたまらない。個々の魅力がひとつになって化学反応が起こることもあり、予測不能の楽しみもある。


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他の格闘技とは一線を画すプロレスの魅力ともいえるタッグ戦が、年末を飾るのは必然だったのかも知れない。そして昭和から平成にかけては全日本の「最強タッグリーグ戦」が、定番だったことは誰もが認めるはず。

アブドーラ・ザ・ブッチャー、ザ・シーク組、タイガー・ジェット・シン、上田馬之助組ら悪党外国人にドリー・ファンク・ジュニアとテリー・ファンクのザ・ファンクス、ミル・マスカラス、ドス・カラスのマスカラス兄弟、スタン・ハンセン、ブルーザー・ブロディの超獣コンビに加えてハーリー・レイスとニック・ボックウィンクルの帝王コンビなど「米マット界は大丈夫だろうか」と、心配になるくらいの豪華なメンバーが大挙、来日したものだ。

迎え撃つ日本陣営も、ジャイアント馬場、ジャンボ鶴田の「師弟コンビ」、鶴田、天龍源一郎の「鶴龍コンビ」、天龍、阿修羅・原の「龍源砲」、長州力、谷津嘉章の「ジャパンプロレス軍」、ラッシャー木村、鶴見五郎の「国際血盟軍」、鶴田、谷津の「五輪コンビ」、馬場、木村の「義兄弟コンビ」、ハンセン、天龍の「龍鑑砲」、三沢光晴、川田利明の「超世代軍」、馬場、アンドレ・ザ・ジャイアントの「大巨人コンビ」、鶴田、田上明の「鶴田軍」…数々の名タッグが大会を彩り、枚挙にいとまがない。もはやエンドレス。年間を通してチームとして活躍するコンビや、最強タッグ戦だからこそ実現したドリームコンビが次々と浮かんでくる。

開幕戦での入場式も見ものだった。乱闘が待ちきれず動き出すハンセンに対して、ハンセンのパートナーのテリー・ゴディは乱闘に入れない。どうしていいのかわからず、右往左往してコーナーポストに自らの頭をガンガン打ち付けるゴディが頭から離れない。


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正直「タッグリーグ戦は全日本」だった。新日本はシングルの闘いや軍団抗争が熱く、タッグリーグ戦では後塵を拝していたが、ここにきて、新日本のタッグリーグ戦も盛り上がってきた。

今年は全日本「最強タッグリーグ戦」の決勝戦が12月10日、東京・後楽園ホール大会でゴング、新日本の「ワールドタッグ戦」は12月14日、グランメッセ熊本大会でフィナーレを迎える。


©全日本プロレス

数々の名勝負、名シーンが刻まれるタッグリーグ戦から目が離せないが、100人いれば100人がそれぞれの胸に、暮れの思い出として残っているだろう。

あなたの心にはどのタッグチーム、どの試合、どのシーンが刻まれているだろうか。そして今年も新たな名場面が加わっただろうか。(敬称略)

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