【新日本】海野翔太がオーエンズの無法殺法をはねのけ『NJC』初戦突破!次戦は因縁の裕二郎戦「裕二郎兄ちゃん、俺は往生際が悪いぞ。キャッチボールする夢、俺はあきらめねえからな」

新日本プロレスの“春の最強戦士決定トーナメント”『NEW JAPAN CUP 2026』(以下、NJC)第3戦が3月8日、兵庫・ベイコム総合体育館(尼崎市記念公園総合体育館)で開催された。

1回戦のセミファイナル(第7試合)では、昨年の準優勝者である海野翔太が、百戦錬磨のチェーズ・オーエンズを下し、2回戦進出を決めた。

悲願の春の頂点を目指す海野翔太の前に立ちはだかったのは、狡猾な技術と悪の連携を駆使するチェーズ・オーエンズであった。

試合開始直後から、チェーズ・オーエンズは場外に降りて心理的な揺さぶりをかけ、観客のタオルを奪ってのチョーク攻撃や鉄柱への打ちつけなど、非情なラフファイトを展開する。

海野翔太もSTFやトルネードDDTで活路を見出そうとするが、終盤にはお決まりの極悪軍団H.O.Tの介入が待ち受けていた。

ディック東郷がレフェリーの注意を引きつけ、高橋裕二郎が死角からの強襲でフィッシャーマンズバスターを敢行。

さらにチェーズ・オーエンズの急所蹴りからCトリガーという絶望的な波状攻撃を食らうも、海野翔太は脅威の執念でカウント3を許さない。

最後はスポイラーズチョーカーでの絞首刑を腕力で振りほどき、渾身のラリアットから必殺のSecond Chapterを炸裂させて激闘に終止符を打った。

数々の反則や介入を跳ね除けて勝利をもぎ取った海野翔太であったが、試合後のバックステージでは決して浮かれることはなかった。

現状の自分に対する厳しい自己評価と、結果のみを追い求める悲壮なまでの覚悟、そして次戦で激突する高橋裕二郎への不思議な執着を、言葉を絞り出すように語った。

海野「ある程度、予測はしてた。反則、介入、乱入……でも、いつまでもやられっ放しの俺じゃない。一つひとつ、たかが1試合かもしれない。結果で言ったら、負けかもしれない。ただな、その一つひとつが、新日本で生きていく1日1日が、成長させていくんだ。同じ手でやられる俺じゃない。いま俺が何をしゃべろうと、伝えようとしても、意味も意図もはき違って届いてしまうことがある。結果もない俺が、何かを伝えようとしても、聞く耳をみんなが持てなくなってしまっている。それは間違いなく、ふがいない俺の責任だ。だから責めるつもりも、言い訳するつもりもない。俺は結果を出すことだけでしか、意味を持てるレスラーにはなれない。そのためにも今日のような勝利を、今日のような1日を、負けでも成長へと、自分への変化のきっかけの何かにするために、続けていく。裕二郎兄ちゃん、俺は往生際が悪いぞ。キャッチボールする夢、俺はあきらめねえからな。俺は、裕二郎兄ちゃんを、あきらめない」

一方、敗れ去ったチェーズ・オーエンズと、セコンドとして暗躍した高橋裕二郎の控室前でのやり取りは、勝者の悲壮感とは対照的な、どこか間の抜けた悲哀に満ちていた。もしチェーズ・オーエンズが勝利していれば、2回戦でH.O.T同門対決が実現するはずであったからだ。

チェーズ「ユージロー、すまない。ニュージャパン・プロレスリングのファンのみんな、申し訳ない。というのも、俺が負けたせいで、お前らファンは新日本プロレスのリングで行われるはずだった、史上最高のプロレスの試合を見ることができなくなってしまったからな。ユージロー・タカハシvsチェーズ・オーエンズ……実現してたらテンスター(星10個レベル)の試合だったはずだ。まあ、星の数なんてどうでもいいけどな。ユージロー、すまない。明日はオフだったよな?」

裕二郎「(※英語で)多分そうだと思う」

チェーズ「ああ、助かった。休みが必要だ」

裕二郎「(※控室に向かうオーエンズのあとを追いながら小声で)俺も(オーエンズと)やりたかったよ……」

チェーズ「(※控室に向かいながら)シングル戦なんて大嫌いだ……」

自ら「結果がない」と断じ、泥水をすする覚悟でトーナメントを突き進む海野翔太。

3月14日の名古屋大会で行われる2回戦では、「あきらめない」と執着を見せる高橋裕二郎との対戦が決定した。

若武者の悲願と、H.O.Tの底黒い思惑が交錯する春の祭典は、さらに熱を帯びていく。

<写真提供:新日本プロレス>

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