【編集長コラム】「WILD・征矢学の大いなる野望」

「飲み友の輪」で「日本マット界すべてのユニット参戦」を目指す。WRESTLE―1の「WILD」征矢学が大いなる野望をぶち上げた。

4・1後楽園ホール大会を最後に活動休止するW-1。フリー戦士として活動する決意を固めている征矢は「就活中です」と不安を押し殺して、明るく笑い飛ばしている。

就活に勤しむ身として、ワイルドだった髪型もすっきりと整えた。ただし黒々としたヒゲは手入れこそしているがワイルド流のまま。「ヒゲはレスラーなので」と頭をかく。

いずれにせよ「ピンチはチャンス」とばかり、前向きにとらえている。そこで、役立ちそうなのが、日本マット界の隅々に渡る「飲み友ネットワーク」だ。


※クリームソーダを手に「陣」ジェイク・リーにアピール

征矢と言えば、レスラーの中でも有数の酒豪。コンディション調整のため、禁酒や酒席を自重する選手が主流となっている令和のプロレス界でも「昭和流」を貫き、連日連夜の飲み会を楽しんでいる。誘われれば断ることはないようで「飲み会のはしご」もしばしばだ。

「基本的には、飲め食えの世界。飲んで食べて仲良くなって交流を深めるんです。人それぞれですが、自分は飲めません、食べられません、とは言いません」と豪快に笑い「リング上だけがプロレスではないんです。自分はいつ何時でもプロレスラーでありたい」と胸を張る。

「お誘いがあるというのは大変ありがたいこと。行ける時は断りません。『最後に助けてくれるのは物でもお金でもなく人だから』と言われたこともあり、それを痛感しています」。

レスラー、関係者を問わず、先輩、同世代、後輩に渡り、征矢を応援する者は多い。飲み友がそのままリング上のユニットにつながれば、征矢の「日本マット界すべてのユニット参加」も、決して夢物語ではない。


※トマト好きなNOAH・清宮海斗にも秋波を送った

各団体には、数々の個性豊かなユニットがある。CHAOS、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン、暴走大巨人、陣、ヤンキー二丁拳銃、金剛、杉浦軍、ブードゥー・マーダーズ、平成極道コンビ、鈴木軍、ムーの太陽・・・他にも、東京愚連隊、とんがりコーンズ、平成維震軍、#STRONGHEARTS、アストロノーツまで。すべてのユニット参加はフリー戦士にしかできないことでもあり、ドラゴンボンバーズの復活などもあり得るかも知れない。

13年のレスラー生活で、さまざまなファイトスタイルを経験してきた。征矢は「皆さん、ご連絡をお待ちしています。こちらからも、コンタクトさせていただきます」と、頭を下げる。

試合はWILDだが、リングを下りればMILD。そのギャップに驚かされるが、左利きの人には握手の手を左で出すなど、優しくて気配りもできる征矢は人間としても素晴らしい。


※「GET WILD」の盟友・大森隆男がごひいきのレモンサワーを飲み干した

W-1の活動休止に新型コロナウイルスによる興行の自粛・・・度重なるピンチにもいつも通りの生活で立ち向かう征矢学の前途に幸あれ。

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