木村花選手の逝去を無駄にしない!教育現場でも未来を担う子供たちにネットやSNSとの向き合い方をプロレスファンの教師が指南

23日にスターダムの木村花選手が逝去した。出演していたテラスハウスは番組の打ち切りを発表し、ニュースにも多数取り上げられ国民的な関心事項となっている。

そんな最中、教育界の現場でも彼女の死を無駄にしないとオンライン授業で「一人の女子レスラーの死とネットへの向き合い方」について学んでいる学校がある。自由学園である。

【自由学園でのネットへの向き合い方と言葉についての授業】

醜悪な世界/醜悪な言葉

~ある一人の女子プロレスラーの死から考える~

概要:デジタルデトックスという言葉がある。この言葉の存在からもわかるようにに「デジタル」の世界には「毒素」が含まれているという前提のもとにつくられた言葉である。

その前提が絶対に正しいと確信せざるを得ないと感じたのが今回の木村花選手の死であった…

言葉によって差し向けられた暴力が一人の若い女性の命を奪ってしまったという事実。古代日本には「言霊信仰(ことだましんこう)」があり言葉には「霊力」が宿るとされた。キリスト教文化圏でも「始めに言葉ありき」といわれる。言葉には「ちから」があるのだ。

「ちから」を持つからにはその「ちから」を運用する責任を負うのが筋。しかし木村選手を追い込んだネット上の発言は極めて無責任な形でなされたものばかりだった。

即レスの世界に生きる今は「感情に支配された世界」でもある。即レスが可能になり感情が剝き出しになる世界はメディア研究の分野で以前から指摘されてきた。

では我々に何ができるのだろうか?

1つは「誹謗中傷をしないこと」2つ目に「誹謗中傷をみかけたら(受けたら)通報すること」

ではどうしても腹が立ったり、混乱した時に「他者の尊厳を損なうような振る舞い」をしそうになったらどうすれば良いのか……

この授業を担当しているのが自由学園の高野慎太郎教諭。

高野先生は以前にも天龍源一郎の生涯や川田利明のラーメン屋経営本に学ぶ授業などプロレスファンである本人の生き様から、生徒の生き方に直接届くプロレスマインドの伝道者として授業を行っている。

ちなみに川田利明のラーメン屋経営の授業の後には生徒たちと共に“フィールドワーク”として川田の経営するラーメン屋に実地で様子を見に行くという催しも企画している。

そんな高野先生が今回の木村花選手の事件を経て即座に今回のオンライン授業を企画。自由学園に学ぶ中学生~高校生に今回の件から深い教訓を学びとっている。

授業の最後には木村花選手のお母さん(木村響子さん)の言葉を紹介。「楽しく元気な花を心に置いて」と語る響子さんの言葉は、醜悪な言葉の連鎖を断つための言語実践として、これ以上のものはないと思うと語っている。

様々な分野に大きな波紋を投げかけている木村花の生涯。未来を担う若者の大いなる学びとなることを願ってやまない…

木村花選手に向けてプロレス界をはじめ各界から嘆きの声が続々と届く 才木玲佳「またいつか交わると思ってた」紫雷イオ「自分を愛してくれてる人のために生きてほしかった」武藤敬司「インターナショナルなプロレスラーになると思っていたのに。。」

【スターダム】木村花選手の追悼について発表。死因発表はなし葬儀は非公開で追悼興行を検討中。5.27の22時より「ニコプロ一週間」で黙祷も

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