【プレゼント企画】書評:ミスターデンジャー松永光弘渾身の著書「デスマッチよりも危険な飲食店経営の真実」を抽選で3名にプレゼント!締切8/6まで

私がプロレスにハマった高校生時代。毎週の週刊プロレス週刊ゴングを読むのが何よりの楽しみであった。プロレスに狂っていったその時代の私は時に選手の試合中の写真を切り取り、それを友人に送る年賀状に貼り付けて送っていたものだ。

そんなプロレス好きを自負していた私だが当時、苦手だったページがデスマッチのページであった。肉体と肉体が激しくぶつかり合い、極限まで鍛え抜かれたレスラーが己のプライドをぶつけ合うプロレスの魂に惚れ込んでいた当時の私は、凶器や血がほとばしるデスマッチの魅力に開眼するまでにはまだ至っていなかった。

そしてそんな当時の私の脳裏にもビシッと記憶に刻み込まれている選手が「ミスターデンジャー」こと松永光弘であった。週刊誌の中でのその男は時に炎や花火に身を包まれ、有刺鉄線バットを振り回し、激しく血にまみれながら闘っていた。「こんな戦いをしてレスラーとはいえ死んでしまいかねないのか?」とその激しさに驚愕の目をもってみていた若き日の自分を思い出す。

※2020年3月16日の大日本プロレス横浜文体大会にサソリ&サボテンデスマッチのプロデューサーとして登場した松永光弘

<松永光弘の略歴>
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相撲から空手に転じ寛水流空手、誠心会館知多支部長からFMWの旗揚げに参戦。
89年10月6日にデビュー。同年12月10日に日本初の『有刺鉄線デスマッチ』を行う。
世界格闘技連合W★INGに参加すると92年2月9日に後楽園ホールの2回バルコニーからダイブを敢行し「ミスターデンジャー」と呼ばれるように。ミスター・ポーゴとの間のファイヤーデスマッチは伝説となっている。93年にFMWに再移籍。
96年に主戦場を大日本プロレスに移すと98年9月23日に『ワニデスマッチ』を実施。
他にもピラニアやサソリを使ったデスマッチも敢行し、BJW認定デスマッチヘビー級王座も2度戴冠。
2007年にZERO1-MAX入団を大谷晋二郎に直訴。査定マッチとされた『“地獄の針山”畳針デスマッチ』での戦いぶりを評価され翌2008年にZERO1-MAXに入団。2009年12月23日に同級生で高校時代の親友である齋藤彰俊を相手に引退試合を行った。
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そんな松永光弘も現在54歳。現役時代からステーキ店を営み既に24年が経ち、プロレスラーとしての現役時代よりも長くステーキ店店主として現在も厨房に立ち続けている。

ミスターデンジャーが焼く希少部位“ハンギングテンダー”と丁寧に下処理された松永の肉への情熱がデンジャーステーキの美味しさの秘密

この度、そんな松永光弘がステーキ店経営で味わってきた数々の困難を書籍として発表した。それが「デスマッチよりも危険な飲食店経営の真実」(ワニブックス)である。

本書の中で松永はステーキ店経営はどんなデスマッチよりも辛かったと述懐。数々の命がけのデスマッチを乗り越えてきた松永のこの一言は実に重い言葉である。

※デスマッチのリングに毒サソリを散乱させるミスターデンジャー

そして今年やってきたコロナとの闘い…これを松永はデスマッチにしてはならないと提言を行っている。まさにこの本の執筆の依頼があったタイミングが2020年の2月。そして執筆をしていたのがコロナ禍の渦中である2020年5月のコロナの影響で松永がステーキ店を初めて長期休業していた最中であった。

本書の最終章ではそんな松永がこのステーキ店の歴史を振り返ってきた中で至った「ふたつの決断」に関して記載をしている。

実に松永は2001年に日本でも発生した狂牛病騒動でステーキ店経営の大ピンチを迎えていた。それこそ苦労に苦労を重ねて積み重ねてきた貯蓄が0になってしまうほどのダメージを負ってしまった。しかしそこで挫けないのがミスターデンジャー。飲食業界の誰もが考えもしない松永ならではの方法でこのピンチを切り抜ける方法を打ち出したのだ。

更に飲食店経営を行う上で多くの人が直面したり、考えが及ぶバイトテロ問題や人生に対する考え方もステーキ店経営を通してミスターデンジャー流儀で伝えてくれている。50歳での完全引退を目指したり、飲食店経営の道の途中ではラーメンやカレーにも手を出したり、様々な経験を積み重ねてきたミスターデンジャーの生き様をありありと感じることのできる一冊となっている。

そして本書を読み終わった私は「よしこの“ハンギングテンダー”ステーキを食べに墨田区立花のステーキハウス“ミスターデンジャー”に行こう」と力強く決意を固めた。若き日の自分に「あの時みたデスマッチの男は魂でうまいステーキを焼く男となるぞ。更に2019年にR-1ぐらんぷりのアマチュア動画グランプリで優勝するぞ」と教えてあげたい。


飲食の道で働いていこうと考えている人、今コロナ禍の渦中で苦しんでいる人、ステーキが大好きな人、プロレスが好きな人、面白い人生を歩んでいる人の書籍を読むのが好きな人、以上の人には間違いなくお勧めできる2020年にしか世に出ることはありえなかった“バルコニーダイブ”級の衝撃を受ける一冊である。

※デスマッチを戦い抜いた後輩レスラーとガッチリと握手を交わす松永光弘

プロレス史にその名を残した「ミスターデンジャー」の魂の本書をプロレスTODAY読者諸氏には是非手に取って欲しい。

~オープンから24年目を迎える人気ステーキ店が味わった~デスマッチよりも危険な飲食店経営の真実
松永光弘/元プロレスラー:著

序 章 コロナとの闘いは「デスマッチ」にしてはならない
第1章 ステーキ店はどんなデスマッチよりも辛かった!
第2章 狂牛病騒動をも撃退した『どうしよう?』即『こうしよう!』
第3章 『金』よりも『人』を大事にすれば、いつかは救われる!
第4章 倒れてもカウント10までに立ち上がれば生き残れる!
最終章 令和2年春、コロナと向き合った繁盛店が下した『ふたつの決断』

本書の出版を記念してプロレスTODAYの読者から抽選で3名様にこの本をプレゼントします。
応募はこちらから!
※応募締切:2020/8/6(木)23:59迄
※本コラムの感想を記載の上で奮ってご応募ください。

【大日本】伊東が小林との蛍光灯316本デスマッチ勝利で王座奪還、藤田が挑戦表明!橋本大地が関本を退け防衛!松永光弘プロデュース・サソリ&サボテンデスマッチ!平成極道コンビ復活!<3.16全試合結果>

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