【HERO】リッキー&大和が友龍&ベアーを破り、WBCタッグ王座を奪取!5・29新木場で洞口&松田が挑戦へ

 2月20日、東京・新木場1stRINGで開催されたバリアフリープロレス「HERO.27~旗揚げ11周年記念興行」で、リッキー・フジ&大和ヒロシの千葉出身コンビが友龍(聾レスラー)&ワイルド・ベアー(withワイルド・バニー)のHERO軍を破って、WBC(ワールド・バリアフリー・チャンピオンシップ)タッグ王座を奪取した。

 友龍とベアーはもともとHERO正規軍とワイルド軍で敵対関係にあったが、ワイルド軍の窮地に軍団の枠を越えて合体し、昨年2月23日、新木場での「旗揚げ10周年記念大会」で同王座に就き、1年間ベルトを保持してきたが、リッキー&大和の実力者コンビの前に屈した。

 序盤はベアーとリッキーのグラウンドでのレスリングの攻防でスタート。友龍は大和にチョップ、串刺しラリアット、DDT、逆エビ固めと怒涛の攻め。

大和は投げ捨てジャーマンで友龍に反撃すると、友龍はジャンピング・ラリアットで応戦。ベアーはネックブリーカー、フロント・スープレックスをリッキーに繰り出すもカウントは2。

リッキー組は友龍とベアーを衝突させると、ダブルのカミカゼを見舞った。自軍の窮地にセコンドのバニーがエプロンに上がって抗議すると、レフェリーの隙を突いて、リッキーがベアーに急所蹴り。その後、9999へとつなぎ、リッキーが3カウントを奪い、王座が移動した。

 リッキーは「WBCタッグベルト獲ることができました。どんどん防衛しておもしろくしていく。秋山(準)さん、武藤(敬司)さんがベルトを獲って、俺も50代。がんばります」とマイク。大和は「我々WBCのベルトを獲ることができました。リッキーさんはこれからプロレス界を50代で熱くしてくれると思います。アラフォーの大和は負けないよう、プロレス界を盛り上げていきます」とアピール。

 ここで、この日、試合が組まれていなかった洞口義浩がリングに上がり、「自分にも挑戦させてください」と挑戦を表明し、パートナーにはグッズ売店にいた松田慶三を指名。松田は「急に指名されたんですけど、俺たちの挑戦受けてください」と迫った。

 思わぬ挑戦者組の出現に、リッキーは「5月29日(新木場)、空いてるかどうか確認して返事する。第一候補として、ここを優先する。大和、防衛回数伸ばせるな。HEROで突き進んでいこう!」と条件付きで受諾。

 そんななか、加藤茂郎、千葉智紹のダークソウルが登場し、加藤が「その前に今日の俺たちの試合、挑戦者決定戦じゃないのか?」と異議申し立て。この日、当初はガッツ石島&マスクドミステリーの真GUTS軍とダークソウルによるWBCタッグ王座次期挑戦者決定戦が行われる予定だったが、ガッツの負傷欠場により流れてしまった経緯があるのだ。

 GPSプロモーション・豊島修二会長は「今日の試合はノーカウント。あなたたちは(Growthの)11月20日(浅草花劇場)に負けたでしょう」と言うと、怒った千葉が豊島会長に暴行をはたらいた。ここで、ガッツ、ミステリー、瀧澤晃頼の真GUTS軍が現れ、豊島会長を救出。ガッツは「俺たちの豊島に手を出すな。豊島に手を出していいのは俺たちだけ。豊島は俺が守る。ベルトはもともと俺たちのモノ」と主張するも、豊島会長は「欠場中に乱入した人には挑戦させない」と拒否。

 収拾つかない状況に豊島会長は「次(5・29)は洞口、松田で!」と認め、ダークソウルと真GUTS軍には「5月29日に中止になった試合やって決着つけて上がってきて」として、5・29新木場での挑戦者決定戦を命じた。

 バックステージで王座から陥落した友龍は「今日の相手は強すぎて防衛できなくて残念です。次は新しいパートナーを見つけて再挑戦したいです」と、パートナーを変えての出直しを誓った。

 ベアーは「友龍とは別の道で、闘った方がいい。自分もパートナーを探して、(病気療養中のワイルド)シューターが帰ってくるまで、シングルプレイヤーでやってもいいし。バニーがいるからワイルド軍は守ります。ベルトを落としたことで楽になりました」とコメント。次大会5・29新木場は“朋友”故ワイルド・セブンさんの3周忌追悼興行となるが、ベアーは「集まれるワイルド軍、セブンにゆかりある方々に集まっていただければいい。HEROを盛り上げていくけど、ワイルド軍を表に出せるよう、シューターが帰ってくるまで潰さない!」とワイルド軍での活動にこだわりをみせた。

<試合ダイジェスト>
オープニング

 オープニングアクトでは、プロレスと演劇の要素を融合させたプロレスアクションファンタジー舞台「アクトリング」のチーム「花月夜-KAGUYA-」がお披露目マッチを提供。緋扇(安川結花=悪斗)VS桔梗(阿川祐未)with日向(山田奈保)の一戦が行われ、両者仲直りの結果となった。

第1試合

 真琴(フリー)&未依(アクトレスガールズ/Color’s)VS桃野美桜(マーベラス)&マドレーヌ(ディアナ)の超異色カードが実現。未依がマドレーヌにフットスタンプを見舞えば、マドレーヌはミドルキックで応戦。その後、エビの応酬となり、マドレーヌがサイドスープレックスのような形で投げるマドレ投げ(仮)を決めて勝利。

第2試合

 当初、ガッツ石島&マスクドミステリーVS加藤茂郎&千葉智紹によるWBCタッグ王座次期挑戦者決定戦が組まれていたが、ガッツが負傷欠場で瀧澤晃頼が代打出場。これにより、次期挑戦者決定戦は消滅。ダークソウルは瀧澤の足に集中砲火。セコンドのガッツが乱入し、加藤にラリアットを見舞うも、瀧澤のドロップキックがガッツに誤爆。

加藤が足4の字固めを決めると、瀧澤はたまらずタップ。ダークソウルが真GUTS軍に勝ちどきを挙げた。

第3試合

 松田慶三VS木藤裕次VS藤田峰雄の3WAYマッチは、峰雄が松田の急所攻撃狙い。峰雄はトップロープに上るも、相次いで足を滑らせ股間をトップロープに強打。松田が峰雄にブレーンバスター狙いも、阻止した峰雄が急所蹴り。木藤がレフェリーを倒すと松田の股間を痛打。峰雄のドロップキックはレフェリーの急所に誤爆。峰雄は木藤にマンハッタンドロップを見舞い、再度トップロープに上がるもまたも股間を痛打。3者及びレフェリーが急所を押さえて悶絶する収拾つかない事態になり、レフェリーが無効試合を宣した。

試合後、制止に入った豊島修二会長、メディカルスタッフも急所攻撃を受けてしまい、リング上はカオスな状況になった。

第4試合

 田中稔&海和択弥の師弟コンビが、初参戦の真霜拳號、後藤恵介組と対戦。海和は真霜にドロップキック、串刺しエルボー、テキサス・クローバー・ホールド、ブレーンバスター、ミサイルキックで必死の攻めを見せるもカウントは2。真霜はトラースキック、バックドロップで逆襲すると、フェースロックから無道をガッチリ決めて海和からギブアップを奪った。

エンディング

 エンディングでは4月18日、カルッツかわさきで開催される田中稔プロデュース興行「the speciaL one vol.2~田中稔に任せとけ~」(GPSプロモーション主催)の出場決定選手が、田中稔、田中将斗、CIMA、T-Hawk、エル・リンダマン、入江茂弘、真霜拳號、SUGI、槙吾、伊藤貴則、飯塚優、真琴、マドレーヌと発表された。

「HERO.27~旗揚げ11周年記念大会」 
日時:2月20日(土)(17時半開始)
会場:東京・新木場1stRING 
観衆:未発表

<試合結果>

1.15分1本勝負
桃野美桜&○マドレーヌ(11分7秒、片エビ固め)真琴&未依●
※マドレ投げ(仮)

2.15分1本勝負
○加藤茂郎&千葉智紹(8分41秒、足4の字固め)マスクドミステリー&瀧澤晃頼●

3.3WAYマッチ 20分1本勝負
×松田慶三(6分53秒、無効試合)木藤裕次×
※もう1人は藤田峰雄。3者とも急所を打ってダウンし収拾つかず

4.30分1本勝負
○真霜拳號&後藤恵介(9分35秒、無道)田中稔&海和択弥●

5.WBCタッグ選手権  60分1本勝負
<挑戦者組>○リッキー・フジ&大和ヒロシ(10分59秒、片エビ固め)友龍&ワイルド・ベアー●withワイルド・バニー<王者組>
※9999。友龍組が3度目の防衛に失敗、リッキー組が第3代王者組に

撮影=伊藤健史

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