【GLEAT】6.9『LIDET UWF Ver.0』ハードヒット全面対抗戦を前に火花!佐藤「ファッションでUを纏うんだったら、そのすべてをハードヒットが奪っていく」

2021 年 5 月 20 日、都内のホテルで「GLEAT」が、6月9日に東京・新宿 FACE で開催する大会『LIDET UWF Ver.0』の記者会見を行い、GLEAT 側から UWF Rule Technical Officer も務める田中稔、メインを任せられた伊藤貴則、そしてハードヒット側から主宰の佐藤光留、メインで伊藤貴則と対戦する川村亮の 4 選手が出席。それぞれ対抗戦に向けた意気込みを語った。(司会:吉水孝宏氏)

田中稔「これまで YouTube の配信マッチだったり、先日 5 月 5 日に札幌で僕と飯塚(優)選手がお客さんの前で LIDET U のルールで試合をするとかはあったんですけど、ようやく 6・9 新宿…本当にようやく LIDET U の大会をお客さんの前で見せることが出来るので非常に興奮してますし、大会当日が待ち遠しいなって気持ちがありまして。いまの段階では「オマエ何言ってんだ」っていう状態かもしれないですけど、僕はこの LIDET U で東京ドームまで辿り着きたいなと思っているので。それに向けて達成していくことに関して、まだ僕らには足らないものがいっぱいあると思うんですけど、何せ僕らには歴史がないので。その歴史をつくっていくための第一歩が、6・9 新宿だと思うので。ハードヒットとの対抗戦になるんですけど、試合結果、試合内容、見ている人への印象の付け方、すべてにおいてものすごい重要な大会になってくると思うので、6・9 新宿から目を離さないでいてもらいたいなと思います。」

佐藤光留「自分がハードヒットに出たときはまだ前身の DDT の 1 ブランドで。そのあとプロデューサ
ーという立場で譲り受けてから、完全に DDT から切り離して佐藤光留の主催興行ということに、独立してもう 6 年という月日が経ちます。現在進行形の U を名乗るために自ら先頭に立って痛い思いをしてきました。「もう終わったスタイル」「総合格闘技とプロレスが分かれて、必要がなくなったスタイルだ」と言われたものをやり続けてきました。ですが、GLEAT 発足して LIDET UWF というものが出来たときに、広く伝う記事の中で「ここ最近は UWF スタイルの興行があまり行われていない」というのを見て、正直怒りに震えておりました。ただ LIDET の“イトウ”社長の「LIDET UWF の総意でこのスタイルをやり抜く上でハードヒットを無視できない」という言葉で、今回は対抗戦というところまで来られたことを、そこの部分は感謝しています。ただ痛いを思いをしてきて、自分たちの財布をいつも火あぶりにされながら興行をしてきて、ようやくこういう形で日の目を見られるということで、ハードヒットの全選手がいままでにない興奮と、ある種怨念を持って毎日格闘技としてのプロレス、現在進行形の U を追い求める生活をしています。そのすべてを目の当たりにする、我々が日の目を見る日が 6 月 9 日だと思っております。正直言いまして、(LIDET UWF の)配信マッチとか何度か目を通したんですけど、あれほどまでに緊張感のないものを堂々と UWF だと語られることにも個人的に納得がいかない部分が多いです。ファッションで U を纏うんだったら、そのすべてをハードヒットが奪っていく、そういうつもりでやっております。よろしくお願い致します。」

伊藤貴則「今回、この対抗戦のメインイベントということで、自分がこの LIDET 軍の大将! そして
LIDET UWF を引っ張っていくっていう意志、そして覚悟を持ってこの試合に挑みたいと思います。そ
して稔さんが言っていたように歴史がないこの LIDET UWF の今後のため、そして自分のために川村選
手には一歩目の踏み台として、自分の相手になってもらいたいと思います。」

川村亮「伊藤貴則、これ出来る? 以上です。」

続いて質疑応答へ

ーー田中稔選手、「あれほど緊張感がないものを U と言うのか」と挑発的な言葉がありましたが。

田中稔「彼らは現在進行形の U、僕が勉強不足なのであまり試合は見ていないですけど、僕らはあの頃
の UWF スタイルをなぞるっていうわけではなく、LIDET UWF スタイルっていう新しいものをつくり
たいっていう感覚でいるので。手探りではあるし、まだまだ理想には近付いていないですけど……。とりあえずは僕らも覚悟を決めていくしかないだろうし、いま佐藤選手の話を聞いていても彼が 13 年やってきて、今回僕らと対抗戦をやるってことで覚悟は決まっているんだろうなって思うんでね。僕らはとにかくこの大会を観に来る人には「この大会を見てくれ」っていうしかないし、これから俺たちが歴史をつくっていくんでね。それを見てくれとしか言いようがないですね。あとはもう佐藤選手のいま聞いていた長いコメントで、カッコイイことを言っていたんで。あ、すげー覚悟決まってるんだなとは思うんですけど、対抗戦をするのであれば我々GLEAT の社長の名前くらい覚えてほしいなと。イトウ社長ではなく鈴木社長なので。以上です。」

ーー伊藤選手、川村選手とはキャリアの差があるが、向こうは「これ出来る?」と言ってきました。

伊藤貴則「まぁ出来る・出来ないじゃなくて、それ以上のことをやるっていう覚悟しかないんで。別にハードヒットさんがやってきた U を目指しているわけでもないんで。これからの自分たちの LIDET UWFをつくっていく覚悟なので。出来る・出来ないじゃなくて、それ以上のことをやるだけです。」

ーー田中選手、Technical Officer という立場もありますが、お客さんを熱くさせるような、どういう試合を見せたいと思っていますか。

田中稔「何度も歴史がない・歴史がないと言ってしまうんですけど、これから僕らがつくり上げていく
段階ですけど、とりあえず今回のこのハードヒットとの対抗戦っていうものに関しては、最初にこの対
抗戦を発表したときに社長が言っていた「緊張感と殺伐さ」っていうものが出て、観に来たお客さんが熱くなれれば、熱狂出来ればとは思いますけど、僕が高校生時代に見た UWF で熱狂させてもらったんでね。それを今度は表現する側として、観に来た人にその熱狂を与えられればなと思います。」

ーーまた UWF 旋風を巻き起こしたい狙いはあると思うが、そのためには何が必要だったり、重要だと思いますか。

田中稔「何ですかね。これはいろんな人に言われることだけど、時代背景が全然違うので、本当にあの頃の UWF がそのまま旗揚げしても、僕はあんなふうにならないと思うんですよね、いまの時代。だから僕の中ではイメージが出来ているので、UWF スタイル…かつての UWF に最大のリスペクトを持った上で、新しいものを自分たちでつくり出したいっていう気持ちのほうが強いなので。とにかくあのときのままの U をやるつもりもないし、僕らはハードヒットみたいに現在進行形の U っていうのを語ってやるつもりもないってところですかね。」

ーー先ほど東京ドームっていう大きな野望を掲げていましたが、何年後くらいに?

田中稔「どうですかね、本当にまずは歴史をつくっていきたいので。闘いの歴史をつくっていきたいの
で。そんなに遠い、先の話と思いたくないんで。いけるなら一気に辿り着きたいんで。本当にその第一歩ですよ、6 月 9 日。

ーー全選手にお聞きしますが、今回のこの対抗戦、どういう形になれば決着がつくとお考えでしょうか。

田中稔「難しいっすよね! ただの勝敗だけじゃないだろうし、さっき言ったみたいに結果、試合内容、
あと見ている人への印象の付け方……すべてが揃ったときだと思うので、それが 6 月 9 日一発でつくの
かも分からないし、ダラダラもやりたくないし……パッといま言うのは難しいかもしれないです。どの形が決着かっていうのは本当に難しいと思う。別にこれで決着がついたから、どっちかの団体が潰れるとかでもないし、潰れたところで何って話だし。とにかく繰り返しになりますけど、僕らが歴史をつくっていく上で邪魔をされたくないんで。早く先に進みたいというところですかね。

佐藤光留「どっちかの団体が潰れるまでです。以上。」

伊藤貴則「自分は目の前に現れた敵、立ちはだかる敵をドンドンぶっ倒すだけなんで。まず川村選手を
ぶっ倒します!」

川村亮「勝敗がすべてだと感じています。」

ーー伊藤選手、今回メインを務めるが、過去いろいろな対抗戦があった中でメインの勝敗が印象づける
ものがかなりあると思います。その責任感は?

伊藤貴則「本当に最初言った通り、自分が LIDET の大将という覚悟を持ってやってるんで。僕が負ければ引っ張っていけないと思うし今後も。自分が LIDET の UWF スタイルを引っ張っていく覚悟を持ってやるので、絶対に負けられないと思います。絶対に川村選手をぶっ倒しますね。

ーー田中選手、事前に「最低でも全勝」と言ってましたが、SNS 上では「ハードヒット有利」の声が多いようです。現在でも「最低でも全勝」という考えは変わっていないですか?
田中稔 変わらないです! SNS でいろいろ……確かに総合の強者がいっぱいそろっているんでしょう
けど、僕らにしたら「だから何だ」と思っているので。下馬評というか、どう言われようと全部勝ちたいという気持ちは変わらないし、さっきメインの勝敗が印象を左右するって言ってましたけど、僕は全部だと思うので。1、2、3、4、5(試合)全部だと思うので。全勝を狙わないとしょうがないだろっていうところですかね。

ーー佐藤選手、GLEAT のエグゼクティブディレクター田村潔司さんとは少ないながらも接点があると思いますが、現在進行形の U を掲げてハードヒットを主催してきて、田村潔司さんがいま再び U を掲げることをどう感じていますか。

佐藤光留「自分体制の、自分がプロデュースするハードヒットになったときに、その日のメインが僕と
川村で(2016 年 12 月 29 日、新宿 FACE)。DDT の高木(三四郎)さんと話し合ったときに「何か“こ
れが UWF だ”と言えるものを残したい」というところで、もちろん試合もそうだったんですけど、これ
はもうそのときの U といえば田村さんしかいない。なので、田村さんに立会人じゃないですけど、観に
来ていただくっていうことで来場していただきました。そのときの気持ちっていうのはいまもあまり変
わらないんですけど、田村さんと対戦することを当初はひとつの目標としてハードヒットをやってきま
した。ですが、ドンドンドンドンやっていくうちに人の熱っていうのは夢と現実は差をつくっていくも
のなんですね。「自分たちがやることは果たして田村潔司と対戦することなのか?」そう思い始めた頃にDDT から切り離して、自分独自のハードヒットになって、自分たちは本当に一生懸命やって、大きいところでやりたかったんですけど、ドンドン地下に潜るような興行になっていき、田村さんのこともほとんど考えないようなことになりました。それが今回、ここでもう一度交わるってことで。やはり LIDETがハードヒットを避けられないように、現在進行形の U を掲げるハードヒットもまた田村潔司を避けて通れないんだなと思っております。ただ、田村さんの言っている U っていうのが……2021 年、この現代にそれこそ U として、懐メロじゃないもので人は評価するのかな? っていうのが正直なところですね。LIDET UWF の選手が田村さんのところで練習をしている、それで U を勉強している・受け継いでいる……それは別に悪いことじゃないんですけど、現場で、現実で闘い続けて、人に晒されて、多くの人の声で「ハードヒットなんか U じゃねえよ」って言われた我々の中で、現在進行形の U っていうのが育ってきたんです。教わって、習って、教えて、それで UWF なのかな? U なのかなっていうのは、いまもずっと思っているものですね。だから配信マッチとかで田村さんが言っているのを見ても、「本当にこれって田村さんが目指していた、言っていた U なのかな?」っていうのは、その緊張感がまったくないのも含めていまも疑問です。その答えが聞きたいですね。言葉じゃなくて。」

最後の記念撮影終了後、メインを務める伊藤と川村が 5・2「My name is HARD HIT」のときと同様、睨み合った。

会見の様子はこちら▼

LIDET UWF Ver.0
ハードヒット全面対抗戦
日時:2021年6月9日(水) OPEN:17:30 START:18:30
会場:東京・新宿FACE

メインイベント LIDET UWFルール【シングルバウト】 30分1本勝負
伊藤貴則(GLEAT)vs川村亮(パンクラスイズム横浜)

セミファイナル LIDET UWFルール【シングルバウト】 15分1本勝負
松井大二郎(GLEAT)vs和田拓也

第3試合 LIDET UWFルール【シングルバウト】 15分1本勝負
飯塚優(GLEAT)vs 松本崇寿

第2試合 LIDET UWFルール【ダブルバウト】 20分1本勝負
田中稔(GLEAT)&渡辺壮馬(GLEAT)
vs
関根”シュレック”秀樹(ボンサイ柔術)&阿部諦道(浄土宗西山深草派)

第1試合 LIDET UWFルール【シングルバウト】 15分1本勝負
カズ・ハヤシ(GLEAT) vs 佐 藤 光 留(パンクラスMISSION)

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