【東京女子】「東京プリンセスカップ」制した伊藤麻希が山下実優が保持するプリプリ王座獲りに意欲「10・9大田区でベルトも付けて正真正銘の主役になってみたい」

 東京女子プロレスの最強女王決定トーナメント「Abema presents 第8回プリンセスカップ」で初制覇を果たした伊藤麻希が8月16日、東京・新宿区のCyberFightで一夜明け会見を行い、思いの丈を吐露した。

 伊藤は同14日(東京・後楽園ホール)の準決勝で2連覇中だった瑞希を、同15日(同所)の決勝で第2回(15年)覇者の中島翔子を破って、優勝にたどりついた。

 伊藤は「ずっと報われない人生というか、満たされない人生を送ってたんだけど。初めて結果を残して一番になってみたら、途端に性格が丸くなったんです。全部に対してやさしくなれるというか。たぶん人のことを見れる余裕ができたんでしょうね。今はすごく幸せな、穏やかな気持ちで過ごしています。体はすごく痛いんです。アザもたくさんできててビックリしたんですけど、特に大きなケガがなく終えたことに安心しました。いい親孝行ができたんじゃないかって思いました」と笑みを浮かべた。

 準々決勝(7月31日、東京・新宿FACE)での鈴芽戦で左目下を骨折し、完治しないままでの強行出場となったが、まだ痛みがあるため、この会見終了後に病院で検査を受ける予定だという。

 準決勝、決勝での2連戦を振り返り、「感謝です。負けてたらこんなこと言わなかったと思うんです。でも優勝して丸くなったんです。初めて感謝するという感情が沸きました。2人とも伊藤が持ってないものをたくさん持ってるから、リスペクトしてる。こんなこと昔だったら絶対言わなかったと思うんだけど。2日連続いい試合ができたと思うんです。それは2人に実力があって、伊藤のおかげじゃなくて、2人のおかげだと思ってる」と話した。

 8・15後楽園で優勝を飾った後、プリンセス・オブ・プリンセス王者の山下実優から挑戦者に指名されたが、山下VS伊藤の王座戦が同団体年間最大の祭典「WRESTLE PRINCESS Ⅱ」(10月9日、東京・大田区総合体育館)で行われることが正式に決まったとアナウンスされた。

 ここで、王者の山下が登壇し、「(伊藤は)強くなったなっていうのと、やっぱおもしろいなって思いました。一番近くで見てて。瑞希、中島との試合もすごくて。瑞希も中島もすごいんですけど、2人を倒した伊藤ってすごいなって。それとともに、コイツを倒したいって思いました。大田区総合体育館で。そこを指定した理由はただ一つ。東京女子にとって、初めての大きな会場で、本当に大切な大会になると思います。そこでシンプルに、タイトルマッチでこのベルトを懸けてやりたかった」とコメント。

 その会場について、伊藤は「試合したことがないんです。どんなものなのか、分かってないんですけど。会場が大きければ大きいほど、いい試合ができるんですよ。だから、私はいけると思ってます。ネガティブな感情とかプレッシャーとかより、見たことのない自分に出会えることが楽しみ。その上で勝ったら、またすごくおもしろくなるだろうなって。海外の人もすごい注目するんじゃないかな。今年のイッテンヨン(1月4日、後楽園)に(山下と)シングルやったときも、日本だけじゃなくて、世界中の人が絶賛してくれたんです。だからとても楽しみです」と語った。

 両者が、プリプリ王座を懸けて闘うのは、19年1月4日、後楽園大会以来となるが、伊藤は「あのときはまだ、プロレスラー伊藤麻希じゃなかったんだろうな。全否定してるわけじゃなく、成長したからそう思えるんです。あの頃はまだまだだった」と回顧した。

 それに対して、山下は「全く違いますね。会場の規模も違うし、東京女子という存在も(当時と)違う。あのときの伊藤は私個人の感想ですけど、まだ勝負論にこだわってなかったのかなって。そんな印象がありました。ただ、あの試合から急速的にプロレスに賭ける気持ちにエンジンがかかって変わっていって。ここ数年の伊藤に刺激をもらえてた。今の伊藤は全然別物ですよ。あの時点で数年後にこうなってるって誰も想像してなかったと思うんです。私も想像してなかったし。あまりほめたくないけど、伊藤はすごいと思います」と評した。

 これまで、伊藤のデビュー戦(16年12月11日、福岡・博多スターレーン)を始め、両者は幾度となく一騎打ちを行ってきたが、伊藤は「いろいろありましたね。全部おもしろかった。1回も勝ったことないんだけど、スペインでもやってるんです。悔しい思いしかしてないんだけど、見てくれてるお客さんは楽しんでくれましたね。一番のお気に入りは、今年のイッテンヨン」とコメント。

 山下は「一番印象に残ってるのは、あなたのデビュー戦。覚えてないだろうけど。私、その当時まだ踊ってたんですよ。踊って入場して、コールして。そのときの第一声が『ダンスのキレないな』って言われたんです。それ聞いた瞬間、『コイツ、大物になるわ』って思った。普通なら怒りを覚えるんだろうけど、おもしろかった。『私、コイツ好きだ』ってなりました」と思い出話を披露した。

 伊藤がプリプリ王座に挑むのは3度目となるが、伊藤は「もうやっていくしかないんだろうなって気持ちです。ナンバー1として。これ(ベルト)を持つってナンバー1の証なんですよ。その覚悟を背負い続けて、お客さんにいいものを届けないといけない。だから、これってすごいんだよ。こんな苦しい道を選択するのもバカだなって思うんだけど、何で挑むんだろう? 一番になった人しか味わえない景色を見たいからかな。これ(ベルト)に挑戦するってなったときに、これ(トロフィー)の価値がしみじみと分かる。チャンピオンがよく言うベルトの重みって言葉も分かる。これ(トロフィー)のときにメッチャ思ったから。今まで闘ってきた人たちの気持ちを背負うじゃないけど、そういう感情が芽生えてきて、これに通じるものがあるんだろうなって。これ(トロフィー)を持ったときに初めて主役になれたと思った。だから、これ(ベルト)も付けて正真正銘の主役になってみたい」と意気込んだ。

 2人は「121000000(ワン・トゥー・ミリオン)」のチーム名でタッグを組んでいるが、タイトル決戦の日まで、タッグを継続したいのか、対角線に立ちたいのか問われると、伊藤は「解散」と即断。山下が「タイトルマッチまで組まなくていいなら、解散までしなくていいじゃん」と反発すると、伊藤は「やるならとことんやらないとダメ」と主張。山下は「もともとそんなに仲良くないから。解散はしなくていいよ。しなくても闘いになれば関係ないし」と言うと、伊藤が「じゃあ復活で」と発言し、解散はなんとか回避されたもようだ。

 最後に「お互いの警戒する点は?」と聞かれると、伊藤は「Skull kickが世界を騒がせてるんです。あれは頭がぶっ飛ぶから。この頭の硬い伊藤でも、ぶっ飛んじゃうから。あれだけは警戒してます」と即答。山下は「準決勝、決勝を見てて感じたのは、会場が伊藤の空気になるんですよ。そうなった瞬間に飲み込まれないように。(技の)出しどころだったりも、空気に動揺せずにしっかりとやっていかないといけない。会場を変える空気は警戒しないといけない」と語った。

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