アイスリボン は24日、後楽園ホール大会「リボンの騎士たち2022」を開催し、安納サオリがステファニー・バッケルとの ICEx∞選手権試合を制して2度目の防衛に成功。
また、インターナショナルリボンタッグ選手権試合では王者組・真琴&星ハム子が志田光&星いぶきに敗れ第58代王者誕生した。
アイスリボン後楽園ホール大会
「リボンの騎士たち2022」
2022年9月24日(土)後楽園ホール
10時45分開場/11時30分開始
観衆:364人
【オープニング】
入場式のあと、いぶき、真白、増田友理奈のH!Flyが後楽園ホ ール初登場。デビュー曲の『SUKISUKI』と新曲の『 どんなときでも』をパフォーマンス。
◆第1試合 6人タッグマッチ20分1本勝負
まなせゆうな&〇トトロさつき&キク(9分06秒 ギブアップ)柳川澄樺&YuuRI&咲蘭×
※ボストンバッグ
BIG☆DEKAI!!!がオープニングマッチに登場。10月1 0日横浜ラジアントでのプロデュース興行に向けて勢いのある所を アピールしたい2人に対して、真っ向から挑んだのが咲蘭。 試合前、「今日は可愛くてきれいな2人とのタッグで良かったです 。ババアとデブと(のタッグ)じゃなくて!」と相手チームを挑発 した咲蘭はゴングと同時に柳川、YuuRIと共に相手コーナーに 突進すると、キクを捉えコーナーでの踏みつけ、リング中央での手 の甲へのフットスタンプ、さらに柳川とYuuRIを呼び込んでの おてんばダッシュと先制攻撃を仕掛ける。またトトロがYuuRI をがっちり逆エビ固めに決めると、入場アイテムのシャボン玉ステ ィックでトトロにシャボン玉攻撃に出た咲蘭だが、このスティック を奪ったトトロに反撃を浴びてしまう。
柳川とYuuRIのアシス トを受けてまなせとトトロにクロスボディを決めた咲蘭はトトロに でんでんむしを狙うが、トトロが咲蘭の腕をがっちりとロック。さ らに体勢をずらしてボストンバッグで絞め上げると粘る咲蘭からギ ブアップを奪った。
◆第2試合 8人タッグマッチ30分1本勝負
ダリス&SAKI&×清水ひかり&松下楓歩(13分39秒 ウィール・ウインド)ラム会長&山下りな&雪妃真矢〇&尾﨑妹加
Rebel&Enemyが揃い踏み。CMLL&COLOR’S& アイスの混合チームと対戦した。自ら先発に出た会長に対して対角 に立ったのはダリス。一瞬、腰が引けた会長だが、ダリスとは組み 合わずに側転からの手裏剣攻撃をみせる。「何、これ!?」 と日本語でアピールするダリスに動きを説明する会長。理解したダ リスは逆に会長に手裏剣攻撃。お株を奪われた会長に楓歩、さらに SAKIが集中攻撃を仕掛ける。いきなり捕まった会長だが、 なんとか山下につなぐ。山下とダリスのパワー対決はチョップの打 ち合いから山下がダリスを完璧なブレーンバスターで投げ優勢に進 める。
さらに妹加もダリスをアルゼンチン・バックブリーカーで持 ち上げるなど、レネミーが試合の流れを掴んでいく。
最後は雪妃と 清水が蹴りの打ち合いから雪妃が雪の結晶を決めるも、 清水が切り返しての丸め込みへ。しかし、これをさらに切り返した 雪妃がウィールウィンドで丸め込みカウント3を奪った。 そして試合後、マイクを手にしたのが楓歩。
〈試合後のリング上〉
楓歩「10月30日、両国KFCホール大会で絆トーナメントがあ るんですけど、ひかりさんがメキシコ遠征に行くことが決まりまし て、出場ができなくなってしまいました。このトーナメント、一番 やりたくて、大阪でやりたいって言って実現できたトーナメントだ ったので、自分は悔しいですけど、でもひかりさんがメキシコ行っ ている間に、自分は日本で強くなるので帰ってきたら、 また組んでください。(SAKIが「私と組む?」と言うと)自分 はひかりさんと組みたいので今回は出場を辞退させていただきます 。第4回が開催されるときには1番に指名しますね。」
清水「楓歩が出ないの寂しいですよね?ごめん。でも楓歩が思って いるような人じゃない、私は。だって私はまだまだ弱いもん。私も 胸張って楓歩と組めるようになりたいから、メキシコに行ってたく さん吸収して帰ってくる。お互いに胸を張って(次の機会に) 組もう。」
※2人が握手。楓歩が絆トーナメント出場を辞退したことで枠がひ とつ空くことになった。
◆第3試合 トライアングルリボン選手権試合 15分1本勝負
[王者]〇真白優希(9分56秒 スモールパッケージホールド)松澤さん×[挑戦者]
※第44代王者3度目の防衛に成功
※もう1人はチェリー[挑戦者]
真白の逆指名により決定した今回の防衛戦だが、インサイドワーク に長けたチェリーとYMZの飛び道具である松澤さんは、 共に何を仕掛けてくるかわからない難敵。まず仕掛けたのは真白。 松澤さんに対して「なんで一般人が紛れ込んでいるんだ!」 とクレームをつけると、「一般人じゃねえよ。 私はプロレスをやりにきたんだ!」と胸を張る松澤さんに「 じゃあ、前転後転受け身をやってみろ。」と真白。これを簡単にク リアーした61歳の松澤さんはその場で連続の腕立て伏せを始める 。驚く真白だが「今度はロープワークだ。」と指示。 ロープを走って往復する松澤さん。徐々にスピードが落ちてくると 、タイミングを計っていた真白が松澤さんに蹴りを入れてテイクダ ウンさせると、そのままカバーに入る。離れて見ていたチェリーが 真白をどけて自分がカバーに入る。そのチェリーの足を引っ張り再 度、カバーに入る真白。カットに入ったチェリーが真白をフロント からのフルネルソンに決める。ロープに逃れた真白がドロップキッ クの反撃も真白を押し倒したチェリーは馬乗りパンチ。ここで息を 吹き返した松澤さんがチェリーを首4の字に決める。さらに真白が 足4の字。さらに松澤さんがチェリーにキーロックを決めると、真 白もチェリーにキーロック。どっちがギブアップを取るか確認の取 りようがないことに気づいた2人は思わずロックを外し、「 同じ技をつかうなよ!」との言い合いから相手の胸元への太鼓打ち からのエルボーの打ち合いへ。チェリーが真白を押しのけ、 松澤さんに逆エビ固め。さらに首絞めを仕掛けるチェリーに松澤さ んはモンゴリアンチョップで応戦。さらにコーナーへ相手を振る腕 の取り合いからチェリーが松澤さんのつま先を踏みつける。動きの 止まった松澤さんを浴びせ倒したチェリーに今度は真白が目突き。 チェリーが戦線離脱したところで松澤さんにも目突きを狙うが、松 澤さんは水中眼鏡を掛けて、これを完璧ディフェンスし、前蹴りか らスタナー。
そして自分のコーナーからネギを持ち出した松澤さん が真白に振り下ろすが、これを真白は目突きに指で挟み阻止。さら に真白も自軍コーナーから手作りの極太ネギを手にすると、松澤さ んのネギとのチャンバラから、松澤さんの背中に極太ネギを振り落 とす。倒れた松澤さんをコーナーに引きずっていった真白はコーナ ー2段目に上がるが、ここでチェリーが松澤さんをカバー。コーナ ーから飛び降りた真白がこれをカットし、チェリーにストンピング 。さらに松澤さんにも蹴りを入れる。うずくまる松澤さんを間に対 峙した真白とチェリー。一瞬、にらみ合うも2人で松澤さんにスト ンピングの雨。「虐待だーっ!」と悲鳴を上げる松澤さんを引き起 こした真白は松澤さんを羽交い絞めにする。
チェリーの熟女でドーンをリクエストするが、振りかぶったチェリ ーは松澤さんの頭を下げると、あえて真白に熟女でドーンを決め、 さらに松澤さんと2人でダブルの熟女でドーンを真白に放つと、今 度はチェリーが真白を羽交い絞めにし、松澤さんがネギをフルスイ ングも真白がかわしてチェリーに誤爆。
真白は即座に松澤さんに目 付きからスモールパッケージホールドで丸め込みで3カウントを奪 取。しっかり王座防衛を果たした。試合後も収まらない松澤さんが 真白の口にネギをねじ込む暴挙に出るなど、 今後に若干の遺恨を残した。
◆第4試合 6人タッグマッチ20分1本勝負
弓李&本間多恵&×朝陽(10分15秒 ジャーマンスープレックス・ホールド)石川奈青〇&あーみん&神 姫楽ミサ
KISSmeT PRINCESSが後楽園大会にトリオで登場した。選手紹介でし っかりとポーズを決めた3人はゴングと同時に相手コーナーに奇襲 を掛けると、一度は切り返されるも同時串刺し攻撃を決めると、3 人揃ってのワ―プレスを狙うが、これは相手チームにかわされ自爆 。逆に弓李&本間&朝陽にグランドに引き込まれての同時関節技攻 撃を浴びてしまう。ここでペースを握った弓李チームはこの日が誕 生日の神姫楽を本間が捉え、鼻つまみ攻撃を仕掛ける。
神姫楽のピ ンチをあーみんと石川がしっかりとアシスト。チームワークで勝る キスプリが徐々に試合の流れを掴んでいくと、最後は朝陽と石川の 攻防に。
朝陽がネックブリーカードロップ、ショートレンジのドロ ップキック、619と畳みかけ、ダブルリストアームサルトで勝負 に出るが、これを石川がカウント2でキックアウト。「 信じられない。」という表情を見せる朝陽。丸め込みの攻防から最 後はバックに回った石川がジャーマン・スープレックス・ ホールドを決めると、朝陽から3カウントを奪取。 石川が粘り勝ちをモノにした。そして試合後、 石川が楓歩をリングに呼び込んだ。
〈試合後のリング上〉
石川「楓歩、さっきさあ、絆トーナメント出られなくなったって聞 いたんだけど本当?」
楓歩「本当です。」
石川「私、絆トーナメント、リザーブ枠だったんだけど、楓歩、出 られないなら、ぜひ私と組んでほしいんだけど、後輩(の楓歩)か ら指名してくださーい!」
※手を差し出す石川。そこに真白がリングイン。
真白「楓歩、私もリザーブ枠なんだ。相手がいないと出馬できない んだ。あ、出場できないんだ。お願い指名して。」
※真白も手を差し出す。
石川「いやいや私と出よう!お願い!」
※2人が手を差し出す。
楓歩「相手誰でもいいんじゃないですか、もしかして?」
石川「いやいや、楓歩に選んでほしい。」
楓歩「ん~自分は2試合目終わったあとに高らかに出場辞退を宣言 してしまいまして…えっと、ごめんなさい!」
真白「なんでだよ!」
楓歩「出たいなら2人で組めばいいじゃないですか?それしか手段 ないですよ。見たいですよね?お客さん!」
※嫌がる石川と真白。
石川「この2人だったら私が先輩になるんですよ。引っ張って行っ てあげてもいいですよ。」
真白「いや、私がベルト持ってるんで私が先輩です。」
石川「じゃあどっちが先輩か、実際に組んでみましょうよ。」
※「ふん」と言ってリングを降りた真白。「どっち?」と聞く石川 に「組んでやるよ!」と吐き捨て去る。
◆第5試合 インターナショナルリボンタッグ選手権試合30分1本勝負
[王者]真琴&×星ハム子(18分59秒 エビ固め)志田光&星いぶき〇[挑戦者]
※150万円を切り返し
※第57代王者初防衛に失敗、第58代王者誕生
連携はもちろん合体技も持つベテラン王者に挑むのは初タッグにし て王座初挑戦の志田といぶき。過去にタッグとシングルで計2回対 戦し、気持ちが通じ合ったという2人。いぶきは、志田からもらっ だガウンと新調したコスチュームでリングイン。頬には「覚悟」 の文字が入っている。試合は真琴vsいぶきでスタート。ロックア ップから真琴がヘッドロックへ。さらにアームホイップの仕掛け合 いを真琴が制し、いぶきにストンピング。ロープに飛んだところを 志田が羽交い絞めにする。いぶきが攻撃を狙って反対のロープに飛 ぶが、ハム子に羽交い絞めにされてしまう。 逃れたいぶきが突進するも、真琴がかわしていぶきと志田が同士討 ち。さらに真琴が志田をエルボーで場外に落とす。
真琴がいぶきを バックから押さえハム子がラリアットも、今度はいぶきがかわす。 同士討ちかと思われたが、真琴がかわし、ハム子のラリアットはエ プロンに上がってきた志田を直撃。いぶきが真琴にドロップキック 。吹っ飛んだ真琴がハム子とぶつかり2人が場外に。いぶきが真琴 とハム子めがけて場外へのプランチャ。そしていぶきが真琴の上体 をエプロンの外に出し志田が助走付きニーを狙うが、 これを真琴がかわし、志田といぶきの上体をエプロンの外に出すと 、真琴が志田に助走付きニー、ハム子がいぶきに竹刀振り下ろしを 同時に決める。リングに戻ると真琴がいぶきを捉え、グランドで絞 め上げてからハム子に交代。ハム子はコーナーでの腹ウォッシュ、 さらにいぶきの頭を自分のお腹に埋め込み「お腹に帰れ!」と押し 潰す。そしてボディプレスからフォールもカウントは2。
今度は代 わった真琴がエルボー、コーナーに詰めての踏みつけ、ダブルアー ム・スープレックスからアームロックへ。ここまでコーナーで「 自分で返せ!」といぶきに檄を飛ばしてきた志田が初めてカットに 入る。真琴が側転ダブルニーからいぶきを引き起こすがいぶきがカ ウンターのクロスボディで反撃し、志田に交代。志田は真琴、ハム 子に続けてストレートエルボーを入れ、2人をコーナーに振ると、 まとめて串刺しニー。さらにハム子をブレーンバスターでコーナー の真琴に叩きつけ、真琴にブレーンバスター。トップロープに上が った志田がダブルニーをン狙うがこれは真琴がかわす。 エルボー打ち合いから志田が延髄ハイ、DDT。
先に起き上がった 真琴が志田の側頭部に蹴りを入れハム子に交代。ハム子が突っ張り から腹アタック、シャイニング腹ザードを決め、コーナーを狙うが 志田が雪崩式ブレーンバスター。いぶきに交代。いぶきは連続ダイ ビングクロスボディから逆水平チョップ。最初はエルボーで返して いたハム子だが、途中から腕を後ろで組み、胸を突き出す。いぶき の連続チョップに耐えたハム子は腹攻撃からバックフリップ。 いぶきもライトニングスパイラルで応戦。お互いの髪の掴み合いか らリングに入ってきた志田をハム子が、真琴をいぶきが同時バック フリップ。志田といぶきがハム子をダブルチョークスラムで叩きつ け、起き上がったところに志田がニー、いぶきがハイキックを決め るが、ハム子は2人まとめてラリアットで吹っ飛ばす。
さらに志田、いぶきにラリアット。 ここで真琴が志田をエプロンに出し、エプロンでスピアーを決め場 外に吹っ飛ばす。そして真琴がリングへ。いぶきにダブルブレーン バスターを狙うが、これをこらえたいぶきが2人まとめて往復チョ ップを連打。しかし真琴とハム子もダブルチョップ、さらに蹴りと ボディアタックのサンドイッチ攻撃、ダブルブレーンバスター、 真琴のスピアー、ハム子のラリアットがいぶきを追撃。そしてスピ アーとラリアットの同時攻撃を狙うが、これをいぶきがかわす。 ハム子にハイキック、ライトニングスパイラルを決めたいぶきがコ ーナーに上がるが、これを真琴がカットし、シットダウンボム。
そ こにハム子がダイビングボディプレスでフォールも志田がレフェリ ーの足を引っ張り救出。志田がハム子にコーナーからのダイビング ダブルニーを決め、いぶきがいぶning starもハム子がキックアウト。志田はビーナスシュートで真琴 を排除し、いぶきとハム子に託された。グッドいぶニングも押し潰 したハム子はハムロールもカウント2。
さらに150万円を狙って 飛びついたハム子だが、これを切り返して丸め込んだいぶきがカウ ント3を奪取。志田&いぶきが初タッグでいきなりリボンタッグ王 座を奪取した。
◆第6試合 ICEx∞選手権試合30分1本勝負
[王者]〇安納サオリ(14分38秒 IROAS)ステファニー・バッケル×[挑戦者]
※第34代王者2度目の防衛に成功
前哨戦2勝2敗で迎えた安納とバッケルのICE×∞王座戦。試合 はお互いが突進する形でのロックアップから安納がロープ際にバッ ケルを追い込むが、バッケルが反転。さらに安納が反転してコーナ ーに押し込むが、再度、バッケルが反転、安納が反転するもその安 納の腕を取ったバッケルがロープ越しに腕十字を決める。 もつれるように場外へ。場外戦で優位に立ったのはバッケル。 安納を場外で引き回し、さらに首4の字から反転して場外マットに 何度も頭を打ち付けリングに戻す。串刺しダブルニー、 顔面ウォッシュを決め、さらにコーナーに安納を押し込み飛び込む 。これをかわした安納だが、直後にバッケルのドロップキックがヒ ット。ダメージの残る安納を踏みつけたバッケルは「立って来い。 」と安納を挑発。バッケルと向き合った安納は張り手。バッケルも 返す。
激しい張り手合戦からバッケルがヘッドバットの連打。安納 をコーナーに振っての串刺しラリアット。反対コーナーに振るとこ ろを切り返した安納が串刺しビックブーツ。バックに回った安納。 バッケルは前方回転から腕十字へ。なんとかロープに逃れた安納に バッケルは619を決めフォールもカウント2。 コーナーに上がったバッケル。安納はフィッシャーマンズ・ スープレックスで投げ、ロックを外さずにフィッシャーマンズ・ス ープレックスでホールドもカウント2。バッケルがバックドロップ で反撃し、両者ダウン。起き上がってのエルボー合戦から再度、 バッケルが腕十字へ。ロープに苦れた安納はコーナーのバッケルを 雪崩式フランケンシュタイナー。カバーに入るもカウントは2。 バックに回った安納。バッケルが執拗に踏ん張ると前方に回ってタ ンタンドルからリバースの鎌固め、反転して極楽固めへ。逃れたバ ッケルは変形ネックロック。逃れた安納は延髄ハイ2連発。 3発目をかわしたバッケルだが、バックに回った安納がジャーマン 3連発からの抑え込みもカウント2。逆にバッケルが初公開のジャ ーマンで安納をホールドもカウント2。
起き上がった安納がジャーマンでホールドもカウント2。バッケル がバッケルDDT。カバーに入られる前に起き上がった安納はジャ ーマンを決め、丸め込んだまま自ら起き上がりながらブリッジを決 めて抑え込む新技IROAS(=イロアス)でカウント3を奪取。 安納が王座V2に成功した。
〈試合後のリング上〉
安納「皆さん、ありがとうございます。欲張り角美人、バッケル。 私はあなたと隣に立つのも嫌やった。美人やし、キレイすぎるし、 スタイルもめちゃくちゃいいしさ。でも私だってなあ、勝利も美人 でも負けたくなかってん。だから美容院行ったり、エステ行ったり 、ちょっとメイク変えたりしたけどさ。誰も気づいてくれへんねん 。なんでやねん。けどな、バッケル。あなたは美人なだけじゃない 。メチャクチャ強いよ。だから4つもベルト持ってるんやろな。 美人で強くて、最高かよ。欲張り、最高かよ。 私はあなたと試合するたびに、あなたのこと大好きになった。 ありがとうバッケル。あなたをリスペクトします。」
※スペイン語でバッケルに語った安納は握手の手を求め、バッケル も握手に応じる。バッケルは「I’ll be back」と語り、リングを降りる。
安納「ということで皆さん、本日はアイスリボン後楽園ホール大会 、ありがとうございました!」
※いぶきがリングイン。
いぶき「安納さんお待たせしました。見て、見て、ベルト獲りまし たよ!自分がここに立ってるってことは分かりますよね、 安納さん。自分そのベルト諦めてないんですよ。自分、今日、この ベルト巻いて、そのベルトも欲しいなぁ~。でもね、この試合を見 てて、アイスリボンの選手がメインに立っていない。凄い凄い凄い 悔しい。自分がメインに立ってなきゃいけないって思ったんですよ 。それが本当に本当に悔しくて、アイスリボンの大会なのに、アイ スリボンの所属が誰一人メインに立ってない。今日だってそう。 安納さんが立って、対角にバッケルが立って、所属誰もいなくて、 自分はそれが悔しいので、安納さん、そのベルトに挑戦させてくだ さい。」
安納「待ってた。凄い待ってたし、私は所属選手が弱いとかちょっ とも思わん。でも、所属選手はホンマにアイスリボンを大きくしよ うと思ってるのかなって、 その気持ちが伝わってこうへんのやけど。私だけ?私だけやったら 申し訳ないんやけどさ。」
※トトロ、石川、朝陽、楓歩、キク、咲蘭、ちょっとためらったあ と真白がリングに上がり、全員で安納を囲む。
安納「やっと来ましたか。いいんじゃない?みんなが大きくしよう って気持ち伝わっているけど、もっと来いよな。 遠慮なくおいでって言ったよね、私。」
※石川がマイクを掴んで安納の前に立つ。
石川「安納さん、私、美人で強くてカッコイイ安納さんの隣に立ち たいなとこないだは思ってたんですけど、やっぱり対角で、 私も戦いたいです。それにジャーマン被ってるんですけど。私がジ ャーマンで安納さんからスリーを獲ってそのベルト剥がしてみせる んで。」
安納「おー石川ちゃん、言うようになりましたね。OK!他の選手 もいいよ、いつでもやったるから。石川終わってから来いよ。 いぶきちゃん、ちょっと待っててな。ちょっと石川の言葉に火が着 いたわ。石川、いつしたいの?」
石川「11月5、6、ここ後楽園の隣の東京ドームシティプリズム ホールでスーパープリンセスパーティーというアイスリボンを大き くするための大会を開催するんです。だから、 ぜひそこでお願いします!」
安納「プリンセスの石川ちゃんでくるのか、いつもの石川ちゃんで くるのか、それとも泣き虫の石川ちゃんでくるのか、 楽しみにしてるわ。」
※石川とにらみ合ったあと、選手を呼び込み安納が締めるが最後の 締めを「みんなでハッピー!アイスリボーン!」と叫んでしまう。 これにいぶき、石川らが猛クレームも安納は無視してベルトを手に 観客にアピール。
〈試合後の安納サオリ〉
安納「みんなでハッピーも楽しいやろ。私はいいと思う。今日は気 持ちで戦ったから私。バッケルとは言葉が通じないし、私は理解で きてるよ!理解できてるけど、やっぱりちょっと通じ合えないとこ ろもある。だから今日技と気持ちでバッケルともっと通じ合えたっ てそう思います。ちょっとね、弱音吐いちゃったんですよ、藤本さ んに初めて。『ちょっと不安です』と初めてLINEしちゃった。 でも藤本さんは『そういう不安とか盛り上げようって気持ちを変に 背負わず、楽しんで』って言ってくださって。そうだよなって、楽 しまないとお客さんに伝わらへんし、勝ちたいっていう気持ちは伝 わらないなと思って。その気持ちでリングに向かっての結果だと思 います。『アイルビーバック』って言ったっけ? 待ってるバッケル。次は私ももっとスペイン語話せるようにするし 、バッケルも関西弁喋れるようにしといて。」
――外国人相手の防衛はチャンピオンとしてどんな気持ちですか?
安納「私、別に日本人だとか外国人だとかそういう気持ちは全くな くて、一選手がこのベルトを狙いに来てるんやっていう思いで、バ ッケルともこの1ヵ月間ずっと戦ってきたから、別に関係ないです 。言葉なんて二の次です。リングでは言葉は必要ないと私は思って ます。」
――試合後アイスリボンの選手に囲まれたが。
安納「私はずっと言ってますからね、所属選手としていきたいって 。ベルト巻いた時からそう思ってましたよ。遅いねんて。遅い。正 直やっとこの絵が見れたんだと思いましたね。ああいう風に皆が上 がって来てくれたってことは、少なからず気持ちがあって悔しいっ て気持ちがあったから今日リング上がってきたんでしょう。だから こっからこのベルトを所属選手と私は戦っていきたいと思ってます 。石川?次は石川奈青?あの子、肝心な時になにかいつもある子や なって思ってるので、とにかく気を付けて万全の体調で私の前に立 ってくれることを願ってます。」
〈写真提供:アイスリボン〉