【“反逆の虎”間下隼人インタビュー】『自分が一番ストロングスタイル』虎になれなかった男・“初代タイガーマスクの二番弟子”がベルト奪還へ向け気炎!

■修羅場の数を考えれば同じくらいか、僕のほうが上かもしれない

――アウェーでの王座戦ということに感じることはありますか。普段レジェンド王座戦はホームの後楽園ホール大会で行われますが、今回の舞台は2AWのホームとも言えるTKPガーデンシティ大会です

「外でやるってこと無いですよね。初めてのパターンじゃないかな?敵地でなにされるかわからないですし、囲まれたらさすがに僕もヤバいですけど、そもそも期待なんてされてないプロレス人生でしたから、敵地であろうがアウェーであろうが、逆にブーイングくれるくらいのほうが力になりますよね。メチャクチャやりやすいですよ。逆にここでもっかいスーパー・タイガーが行ったらクリーンファイトになるわけじゃないですか。それだったら見てるお客さんも面白いは面白いんでしょうけど、多分求められてるものはそこじゃない。そこがスーパー・タイガーに無くて僕にある強さだと思うんですよ。メチャクチャやりそうな雰囲気が見た目であるじゃないですか、僕(笑)だからそこはあんまり緊張はしないんで、気負いはないですね。『見とけよ』って感じです」

――ホームでのタッグマッチでは花見達也選手と、次期挑戦者決定戦では浅川紫悠選手と2AWのトップどころと闘って来ていますが、2AWの真霜選手以外の選手に強さを感じる部分はありますか

「スタイルが違いすぎるんですよね。十嶋くにお選手、浅川紫悠選手と、あとは花見達也選手と仁木琢郎選手と闘ってるんです。花見選手は小さい割にガッツがあって、仁木選手は多分レスリングやってたのかなって強さがありますね。そういうところで負けちゃ、ホントに僕の16年が無くなっちゃうなって。でも、仁木選手はウチ向きなのかなと思いましたね。ガッツリ組んできたんで。体格は小さいですけど、仁木選手と花見選手はガッツがありましたね。それを足したのが真霜選手。真霜選手も、2AWではスタイルが違うというか。僕も小学生からプロレス好きだったんで色々プロレス見に行ってたんですけど、真霜選手がデビューしたあとの2002年かな?僕、山口でサインもらってますからね(笑)誰と組んでたかは覚えてないですけど、3vs3とかで闘ってて、勤王党になる前ですよ。普通のプロレス好きなちょっとヤンチャな子として、サインもらいました」

――憧れた真霜選手から、憧れが消えた瞬間はどこだったのでしょう

「難しいなあ。そういう憧れはまだどこかにあるのかもしれないですね。佐山先生がおっしゃるストロングスタイルプロレスに今一番強いのかなって。船木誠勝選手もそうですけど、能力的にトータルバランスで一番近くないですか?ホントに弱いイメージがないんです。ベルト持ってる、持っていないに関わらずに強いってイメージしか無い。全方向に刀構えてる感じですよね。ああなりたかったですけどね。もちろん僕もプロレス好きですから、マスクかぶりたかったですよ、もちろん。それ含めて“虎になれなかった男”って言われるんですけど、逆にそれが今考えれば、スーパー・タイガーがいて、スーパー・ライダーがいて、クイーンがいて、逆に僕だけ素顔なんで、ある意味で個性かなと。

――今回、真霜選手に立ち向かうに当たって佐山先生から新たな指導はあるのでしょうか

「『気持ちで負けるな』って部分は言っていただきましたね。でも、それはずっとスーパー・タイガーと闘うときから言われてましたね。クイーンも言われてるかもしれないですけど、それは佐山門下の人間は全員言われてると思います。気持ちで負けずに前に進むって部分は。僕は、それを脳内で『メチャクチャやってやれ』って変換して受け取ってるんで」

――真霜選手は打投極のすべてが揃った選手ですが、それはある意味掣圏道が掲げるような路上での闘いとは違い、ルールの中で闘ってきた選手なので、そこに勝機はあると思いますか

「そう、まさにそうですね。もちろんプロレスではあるんですけど、もとを辿れば掣圏真陰流、すなわち実戦型っていうのがあるんで、ここでいきなり始まったらルールは無いわけじゃないですか。机だってひっくり返せるし、リングで戦ったら叩き割ることも出来るわけじゃないですか。そういう根性は据わってると思うんで。実際見てきたし、やられてきてるんで(笑)真霜選手もやられてるかもしれないですけど、経験値・キャリア・名声・ネームバリュー・実績、全然追いついてないですけど、違った意味の修羅場の数を考えれば同じくらいか、僕のほうが上かもしれない。そこが武器ですね」

――最後にこのダブルタイトルマッチにかける思いをお願いします

「まず2AWのベルトについてですけど、無差別級王座を謳っているだけあって過去に色んな人が挑戦していて、真霜さんに女子の方が挑戦していたこともありましたし、階級も男女も関係ない。だったら他団体の、業界的に見たら格下がかっさらっても問題ないでしょって思うんで、申し訳ないけどウチのレジェンドと一緒に頂戴していければと思いますね。レジェンドは、憧れのベルトですよ。下手したら一番僕が見てきたベルトかもしれない。巻いたことはないけど、巻くのを手伝ったり、管理したり。僕が一番見てきた勲章であり、称号であり、憧れですよ。これを取り返して僕が次のチャンピオンにならないと。真霜選手に対しても同じですよ。ああいうザ・ストロングスタイルっていう、見たまんまの強さ。あの人を乗り越えてこそ意味があるレジェンドチャンピオンシップだと思うんで。立って良し、寝て良しの真霜拳號をしっかりメチャクチャにしてやろうと思ってます」

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