【ドラゴンインタビュー】藤波辰爾が病と闘う初代タイガーマスクを元気付けるべくSSPW参戦!船木誠勝との対戦や“ストロングスタイル”にかける想いを熱弁!


■51周年・70歳を迎える藤波辰爾が思い描くプロレス界の未来――「プロレスラーを目指す少年を自分が1から手掛けてみたい」「まだまだ頭の中はジュニアヘビー級の若いときと同じ」

――船木選手といえば、ドラディションのタッグトーナメントにも参戦が決まっていますね

今度の10月29日、大阪ATCホールで今回初めてトーナメントやります。タッグで予選、準決勝、決勝と。勝ち上がれば(11月18日の)後楽園ホールで2試合やる選手も出てくるんだけど。とにかく、僕は今回提唱してる『ドラゴンスタジアム』っていう、各団体から可能な限り色んな選手が上がってきて、勝ち上がった選手が僕とタッグを組むんだけど、僕がまず最初気にしてるのは、僕は今回初めて諏訪魔選手とリングで会うんですよ。前回のウチの大会(2023年5月30日)にも上がってくれましたけどね。今回は(1回戦で)いきなり諏訪魔くんだから、否応なしにファンの目もそっちに行くでしょうし。僕自身の気持ちも“全日本プロレス”っていうと特別な……僕らのイメージしてる全日本とはちょっと若返ってる全日本なんだけど、他団体の選手、全日本の選手っていう意識はするだろうね。彼自身も、同世代の選手よりも僕の方に意識があるでしょうから。そういう意味では非常に興味があると思いますね。でも、大阪で消える訳にはいかんもんねえ(笑)

――主役が後楽園を前に消えるわけにはいきませんね! 

そうですよ(笑)船木ともやりたいし、今回はウチの息子のLEONAが船木とタッグを組むからねえ。デビュー戦でボコボコに蹴られた相手とパートナー組んで、親子対決ってのも楽しみだねえ!息子が今、どれだけ力が付いたか、俺自身も肌を通して感じたい部分があるんでね。是が非でも大阪で消えないように!(笑)

――ブロックも分かれていますし、親子で決勝戦が理想ですね

「うん。そう出来ればいいんですけど(笑)」

――先程、『ドラゴンスタジアム』の話が出ました。今年から藤波選手は後進の育成に力を注いでいる印象があるのですが、どういった想いからなのでしょう

今回は各団体といろいろスケジュール的な部分で合わなかったんで非常に難しい部分があるんだけども、全団体からデビューから5年目までの選手を(上げたい)、っていうのはあったんだけどもね。これまでは僕自身が一切「こういう風にしろ」「ああいう風にしろ」っていうのは(言ってこなかった)。“プロレスとは”っていうのを僕らが猪木さんから言われた言葉を多少は伝えて、多少はポイントポイントで肌を合わせて、ってことはあったんだけど、じっくり自分で見たことがあまり無いんだよね。第1回目はこうしてスタートしましたけど、これから2回、3回と続いていくわけだから。もちろん、これから名乗りを上げる各団体の若い選手が出てくればそれでいいし、僕自身がプロレスをやりたいっていう少年を、プロレスを目指すアレをね、僕自身が発掘してもいいのかなって、そういうことも思いますよ。そうすれば、色んな団体の色も付かないしね。今回は、「こういう試合なんだ。こういうものを要求する!」っていう自分からの押し付けは何もしてないんだよね。1回目はね。だから今度は押し付けじゃなくて、自分が1から手掛けてみたいなという夢もありますね。

――藤波選手が1から手掛ける選手が『ドラゴンスタジアム』から誕生することもありえるわけですね

自分はプロレスが好きなんだよね。だからこそ、こういうことをして。僕はもうこの12月 で70だからね。だから、どこかから色んな声が聞こえてくる気がするんだ(笑)「お前70にもなってプロレスやって」「50数年やってて何を訳分からないことをやるんだよ」みたいな声が(笑)だけど、それくらい僕はプロレスが好きなんだよね。僕はプロレスがすべての人生なので。僕が思い出すことっちゅうのは、自分自身はプロレスに色んな人生経験をさせてもらったんで、そういう思いをね、プロレスを目指す子にはいい夢を見させてあげたいんだよね。

――藤波選手は今年70歳を迎えるとは思えないコンディションを維持されていると思います。こんなに動ける70歳は世界中どの業界を見てもいないのでは?

それでも僕はヘルニアが長くてね。それに6~7年前に自分が一番気にしてた背中にメスを入れたってのがね。一時期は「これで選手生命も終わりかな」って思ったところからここまでカムバックしてるから、なおさら大事にしたいので。でも、自分の中ではまだまだ頭の中はジュニアヘビー級のとき……一番いい時期の、若い全盛期のときだから、いいアイディアがいっぱいあるんで。やりたいことはまだいっぱいある!(笑)

➡次ページ(藤波辰爾が考える令和の世の“ストロングスタイル”とは?――「時代は引き戻せない」「でも、その時代の気持ちだけは捨てるなよ」)へ続く

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