【大日本】パニック障害とも闘う佐藤孝亮「6・16後楽園メインでのジュニア王座戦はデスマッチ、ストロングヘビーへの挑戦」
③パニック障害で欠場、今年1月復帰。病気を公表して治療を続けながらリングで闘う現在について
ーー今年の1月2日に復帰してパニック障害を公表した時の皆さんの反響はいかがでした。
自分が思ってた以上に温かかったというのと、多分レスラーでパニック障害になって、隠している人って山ほどいると思うんですよね。違う理由で欠場したり、公表する必要がないといったら必要ないかもしれないですし。隠してやっている人はいっぱいいると思うんですけども、その中で、最初はちょっと自分が楽になりたいという思いで公表したんですよ。というのも、もう隠し続けることができないなと思ったし、またこれで欠場になった時に何も言い訳ができない、次は辞めるしかないと思っていたので。そういう意味で公開しようとは思っていたんですけど。そしたら結構、実は私もそうなんですっていうお客さんからの声だったり。嬉しかったのは、佐藤選手を見ていて、地方の大会もちょっと電車に乗るのが苦手だけど、トライして行けましたとか。そういう声を結構いただけて、それは言ってよかったなって気がしますね。
ーー誰かにとってのメッセージになったり、ご自身が公表したことによって、他の誰かの希望に繋がってる部分もあると思います。
僕自身もなった時に、どんな人がなっているんだろうって、いろいろな有名人を調べたんですけど。ステージに立って輝いてる姿を見て、すごいって勇気づけられる人もいれば、こんな人も自分と同じ人間なんだみたいな。そういう弱いとこがあるんだというところに、僕は励まされるタイプだったんですね。だから、そういう意味で、自分が光り輝いてるとは言わないですけど、ああいうふうに人前に立つ人間として、私も弱いとこを持っているし。そういうところをオープンにすることで、ちょっとでも楽になれる人がいたらなって、自分はそれで楽になった部分があったので。もう助け合いですね。そんな感じでやっています。
ーーこれからもプロレスTODAYでは大応援しております。
ありがとうございます。
④欠場中の思い
ーーちなみに欠場している最中に、思っていたこととか、感じてたことはどんなことでした。
僕が欠場した時って、結構いろいろな団体に出させていただいてたので。全日本さんに出していただいたり、ZERO1さん、キャプチャーさんとか。当時の僕としては、結構いろいろなところに出られていて、ちょっとずつ右肩上がりの状態だったんですね。そんな中で、自分が欠場して、まず最初は、私が休んでも団体は回るなという寂しさ。
ーーなるほど。
あと、とにかく外に出られなかったので、自分がこうやって外に出られないで、布団の中にこもっている間もみんな戦い続けて、会社のことを頑張ってしてくれている。自分が布団の中にいるのが、どんどん駄目になってる気がして。休み方が本当にわからなくて。結構しんどかったですね。周りの人には、復帰したい前提で休んでいますとは言っていたんですけど。本当は辞めようと思ってましたね、正直。僕は復帰する1年前の2023年1月2日の入場式に出るって決めたんですけど、そこで無理だったらもう辞めようと思ったんです。まあ案の定無理で、途中で倒れてしまって、そのまま引きずり出されるという感じになってしまったんですけど。その時に、夜、全部撤収とか片付けが終わってから、同期のリングアナ熊川悠司が電話してきてくれて「今日お前があそこに立ったことで、どれだけの人が勇気をもらったか、とにかくすごいって。お前が戦ってるのは全員に伝わったから、辞めないでくれ」と言ってくれたのが結構残っていて。続ける理由の一つには、本人には言ってないんすけどね。
ーーちょっと今の話は泣けますね。
結構残ってるんですよね。あれは正直嬉しかったですね。
ーーやはり、人と人との繋がりというかね。見ている人は見てくれているし。
人って意外と優しいんだなと思えた欠場期間だったんですよ。人って優しいなと思いました。
ーーやはり1人じゃ生きていけないですからね。
そうですね。 改めてそう思いましたね。
ーーいろいろな人生がありますけど、その転換期というのが、もしかしたら今回の試合で。
僕の中では。
ーー訪れているのではないかなと思うので。
そう思いますね。
⑤タイトルを奪取してしたいことは?
ーーこの王座を奪取した暁に、やりたいこととかは何か考えていたりしますか。
多分、関札皓太が防衛した場合は、よそ見をしなきゃいけないと思うんですよ。要は、他団体であったり、今まで団体内で守ってきたものがあるので。それを背負っていろんなとこに行かなきゃいけないと思うんですけど。僕はちょっととりあえず、もう1回、大日本ジュニアで、団体内で引っ掻き回していきたいなという。
ーーさっきのような3本柱に育てていくという感じですか。
はい。その中の一つにしたいですね。
ーー今までの大日本ジュニアの皆さんが築いてきた歴史の延長線上に、今回のメインというところでの立ち位置がきっかけになりそうな気がします。
ですね。みんなリングに上がってほしいですね(笑)
ーー試合後、ジュニア選手が全員リングに上がって、メッセージを出してくれるっていう姿も見てみたい気もしますけどね。
佐藤・関札このシチュエーションだからメインでいいやって、全員が思っているのかわからないですけど。そこにもっと反発するジュニアの選手がいてもいいと思いますし。そういうので、潰し合うじゃないですけど、競い合っていくうちに、どんどん大きいものになっていくんじゃないかなと僕は思います。もっと元気よくいきましょうって感じですね。
ーー大日本ジュニアの中心に立つという、その意気込みというのは非常に感じました。
良かったです。
⑥大会へ向けてメッセージ
ーーこの団体の屋台骨になるという覚悟を非常に感じました。最後に大会に向けてのメッッセージをお願いいたします。
改めて、6月16日というのは、僕の中で、一つ大きい階段を自分で設定したところではあるんですね。今までは、会社が用意してきた階段をのうのうと登ってきたんですけど。守ってきてくれた会社をおんぶするつもりで、お客様も含めてです。僕を応援してくれてきたお客様をおんぶするつもりで、自分で設定した大きい階段をしっかり登り切って、「パニック障害なんぼのもんじゃい!」と、そういうので苦しんでる人たちの、一歩踏み出す勇気になればなと。ドアノブを一つ、手をかける勇気になればなと思っています。とにかく、今の私は関札皓太とのこの一戦で、後楽園ホールを満員にしたいと思っています。皆様のご来場お待ちしております。
ーーありがとうございました。
インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)
後楽園ホール大会
日時:2024年6月16日(日)10:30 開場11:30 開始
会場:東京・後楽園ホール
今大会はニコニコ生放送にて全試合PPV生配信される。
【全対戦カード】
▼メインイベント BJW認定ジュニアヘビー級選手権試合
30分1本勝負
<第10代王者>関札皓太 VS <挑戦者>佐藤孝亮
※初防衛戦
▼セミファイナル 6人タッグマッチ
30分1本勝負
青木優也 野村卓矢 阿部史典 VS 中津良太 中野貴人 神野聖人
▼第4試合 GO GOサマー 凶器持ち込みタッグデスマッチ
30分1本勝負
神谷英慶 伊東優作 VS 高橋匡哉 SAGAT
▼第3試合 タッグデスマッチ(形式未定)
20分1本勝負
宮本裕向 木髙イサミ VS 菊田一美 石川勇希
▼第2試合 タッグマッチ
20分1本勝負
中之上靖文 浜亮太 VS ジョーダン・マッカラン コナー・キング
▼オープニングタッグマッチ
15分1本勝負
梶トマト 橋本和樹 VS 吉田和正 ジェイコブ・クレイン