娘のデビューに父が現役復帰でタッグ結成! マリーゴールドを席巻する大怪獣ボジラとは何者か!?


<写真提供:マリーゴールド>

 来日経験こそないものの、父はドイツ&オーストリアではビッグネーム。そんな父を継ぐように、彼女は本気でレスラーをめざしたのである。そして迎えたデビュー戦で、いきなりの父娘タッグ結成。半年後にランブル戦で2度目のリングに上がり、10月のPOWで男子レスラーとのシングル、2度目の父娘タッグで連戦を経験。ボジラはこれを実質デビューと考えており、その後も父娘2人でリングに上がっている。

そして昨年4月、男子ばかりに囲まれた4WAYマッチにおいてACWタッグ王座を奪取。もちろんボジラには初戴冠で、父には10年8カ月ぶりのタイトルだった。

 ボジラが女子レスラーと初めて対戦したのが、デビュー8戦目のミラ・シュミット戦。シリウス女子王座が懸かったタイトルマッチで、ボジラが3分も経たないうちに決着をつけた。シリウスとは元ワールド・オブ・スターダム王者アルファ・フィーメルが主宰する団体だ。ここでフィーメルの目に留まり、日本に紹介されるきっかけを作ったと言っていい。

 その後もボジラは、男子ヘビー級を中心に、ときどき女子選手と対戦するというプロレス活動を続けていく。昨年10月にはPOWレディース王座戦でシュミットにリベンジされるも、シリウス女子王座は現在もキープしたままだ。

「女子レスラーは私を怖がってあまり対戦に名乗りを挙げてこない(笑)。男子との対戦は、やってて楽しいし、やりがいがある。対戦相手は、私を女性ではなくプロレスラーとして向き合ってくれるからね。だからお互いに遠慮しないし、同じフィールドで闘えるのよ」

 そんなボジラに初来日の話がやってくる。旗揚げ前のマリーゴールドから声がかかったのだ。

「ジャパンでの試合なんてまったく予想もしていなかった。ジャパンの女子プロレスについてもあまり知らない。ジュリアの試合を映像で見たくらいかな。でも、これは間違いなくビッグチャンス。ジャパンで試合をしたことのない父もすごく喜んでくれたしね」


<写真提供:マリーゴールド>

 日本行きには運命も感じている。それは、彼女のリングネーム。ボジラとはすなわち、日本が生んだ大怪獣、ゴジラがインスピレーションとなっているのだ。

「本名の“ボー”と“ゴジラ”を掛け合わせてボジラ。ゴジラ・ムービーを何本か観ていたし、ゴジラの大きさと凶暴さが私に合ってると思ってね。もちろん『ゴジラー1.0』も観たよ。モンスターを連想させるリングネームで、相手に恐怖を与えられると思ったの。ジャパンではできないみたいだけど、入場では火を吹くパフォーマンスを取り入れた。でも、まさかジャパンから声がかかるなんて。これは偶然ではあるんだけど、いまとなっては必然だったのかなと思う。だって、SIZE DOES MATTER(デカさがモノを言う)だから!」

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