引退前の角田奈穂プロデュース興行にスターダム参戦!東京女子と交流の可能性は?

【WEEKEND女子プロレス♯20】

 東京女子プロレスの角田奈穂が7月6日(土)、デビューの地でもある東京新木場1st RINGにてプロデュース興行「CROSS」を開催した。7月25日の引退試合を控える角田は、自身がマッチメークする大会のメインに、ルーツでもあるアクトレスガールズの初期メンバーを集めることに成功した。

角田&本間多恵組vs安納サオリ&なつぽい組。本間はフリーだが、安納となつぽいはスターダム所属選手だ。東京女子とスターダムにはもとから交流がなく、選手の往来や対抗戦となるカードがもっとも考えにくい団体同士と言っていい。それだけに、このカード実現は特別かつ快挙なのである。

 いまから9年前の2015年5・31の新木場旗揚げ戦にて、アクトレスガールズ一期生がいっせいデビュー。角田は本間とのシングルマッチで、大会のメインに上がったのが安納となつぽい(当時・万喜なつみ)だった。その後、アクトレスのリングで切磋琢磨した初期メンバー。“リングを離れる前に再びこのメンバーで集まりたい。”角田の思い入れがたっぷり詰まったこのカードは、団体の垣根を取っ払うことで実現をみた。

 この4人が同じリングに上がるのは、18年12・20新木場での「安納&角田組vs万喜&本間組」以来、5年半ぶり。今大会の同一カードとなると18年4・8新木場以来、6年3カ月ぶり、2度目となる。前回は安納がジャーマンで角田をフォール。この試合で、角田と本間はタッグチーム「以下省略。」を始動させたのだった。

 また、この4人が初めて揃ったのは、アクトレス2周年の17年9・24新木場「安納&角田組vs万喜&本間組」。18年1・13(め)組主催興行では、アクトレス提供試合の8人タッグマッチで4人が同じコーナーに立った。4人の揃い踏みはこれっきりで、4人がタッグパートナーを変えながら闘ったのは合計4度しかない。

 初期のアクトレスを支え、たとえ道が分かれてもプロレスラーの道を継続してきた初期メン4人。万喜が19年1月に戦場を東京女子に移し、その年末に安納が退団、フリーとしてさまざまな団体で活躍した。20年10月に角田が退団すれば、同月に万喜がなつぽいに改名しスターダム参戦。21年末、アクトレスはプロレス団体としての活動を終了し、リング使用のエンターテインメントへと移行した。

本間はこれを機にフリー転向、海外での活躍も見せるようになっていく。そして安納が昨年4月からスターダムにレギュラー参戦し、今年4月には専属契約を結んだ。アクトレスのツートップと言われた安納&なつぽいは、闘いを経てコズミックエンジェルズで合体しゴッデス・オブ・スターダム王座を戴冠。現在はワンダー・オブ・スターダム王座をめぐる闘いの真っただ中にいる。

 それぞれの道を歩んできた初期メンが、一度きりとはいえ再び同じリングに上がる。なつぽいには3年9ヵ月ぶりの東京女子帰還で、安納と本間は東京女子初参戦。プライベートでは連絡を取り合う仲間たちだが、リングで離れた時間はあまりにも長く感じられた。それだけに、主催者&マッチメーカーの角田には不安も大きかったという。

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