【新日本】新世代を牽引する辻陽太『G1 CLIMAX34』で準優勝「堂々と胸を張って受け入れたいと思う」
新日本プロレスの辻陽太が、『G1 CLIMAX34』で新世代の象徴として輝きを放った。
その身長182cm、体重103kgの屈強な肉体を武器に、辻はロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンに所属し、2024年のNEW JAPAN CUPでの優勝という成果を収め、次なる挑戦として『G1 CLIMAX34』に臨んだ。
辻は、小中学校で野球、高校でアメリカンフットボールに打ち込み、その後、日本体育大学体育学部体育学科に推薦入学。卒業後は一度一般企業に就職するが、プロレスラーとしての道を追求するため、アニマル浜口トレーニングジムの門を叩いた。
そして、2016年12月に新日本プロレスの入門テストに合格し、2018年に岡倫之を相手にデビューを果たした。辻のキャリアは順風満帆ではなかった。2020年にNEW JAPAN CUPに初出場した際には、真壁刀義に一回戦で敗北。
しかしその後、数々の強敵と対峙しながら経験を積み、2021年にはイギリスのRPWやメキシコのCMLLで武者修行を行い、着実にその実力を高めていった。
そして2024年、辻は『G1 CLIMAX34』のファイナリストとして、ザック・セイバーJr.と対戦。辻はその強靭なフィジカルと技巧を駆使し、ザックとの熱戦を繰り広げた。
ジーンブラスターやマーロウクラッシュ、雪崩式セブンティークロスといった必殺技を次々と繰り出し、ザックを追い詰めるも、最後はザックの多彩なサブミッション技に苦しみ、惜しくもギブアップ。辻は準優勝という形でその勇姿を残した。
試合後、辻は「ここまで1カ月、闘ってきたけれども、かつてないほど節々痛くても、コンディションは良かった。でもさ、最後に負けちゃ、最後に負けるのと勝つとでは雲泥の差なんだよ。でも、そんなこと言ってちゃ、俺はBブロックで闘ってきたアイツたちに顔向けできない。最後、決勝で勝てなかったかもしれないけど、俺は全力を尽くした。この準優勝という結果は、届かなかったかもしれないけど、立派な結果だと思う。ただ、俺の中で悔しさはある。この結果を満足するわけじゃないけど、堂々と胸を張って受け入れたいと思う」と語り、悔しさを滲ませた。
しかし、辻の戦いぶりは間違いなく、新世代の象徴としての地位を確立した瞬間であった。
さらに試合後、ジェフ・コブが辻を挑発し、今後の対戦を予告。辻はその挑戦を受け入れ、「いつでも、どこでも」と自信満々に応じた。
これからの辻陽太の挑戦が、新日本プロレスに新たな風を吹き込むことは間違いない。辻の進化はまだ始まったばかりだ。
<写真提供:新日本プロレス>
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