【我闘雲舞】さくらえみが語るAEWでの挑戦、世界を目指す選手に「私が経験した全て答えをみんなに教える」

③所属選手が世界のひのき舞台で活躍


©CMLL/Alexis Salazar

――そして海外では駿河メイ選手が2023年CMLL女子版グランプリでメインイベントに出場という、これは快挙だと言えるようなことだと思います。所属選手が歴史のあるCMLLのリングでメインイベントというのはいかがでしたか?

うれしいです!でも、これはいきなりではなくて、ずっとメキシコCMLLと日本を繋いでくださった方がいらっしゃって。その方が出してくださった結果です。私も、メキシコで1回だけ試合したんですけど、メキシコだけはもう無理です。

――それはどういう理由で?

言葉が通じないのと、プロレスが違いすぎて。心が閉じました。CMLLさんって華やかな部分だけ見えますが、スケジュールがめちゃめちゃきついんですよ。週に5回くらい試合があって、朝6時に出発して夜中2時に帰ってくるとか。コンディションを保つのが大変。日本からグランプリに参戦するためにCMLLに行っている選手たちは短期間で行くので、試合と取材でぎゅうぎゅうです。


写真=CMLLレディースリング

――CMLLってそんなに大変なんですか?

私はみただけですが、大変そうでした。アレナメヒコだけでも週3回あって、地方とかにも行って。。まず当然ご飯も手に入らない、ちゃんと寝られないという状況の中でやっているので。そのハードスケジュールをこなした去年だったら真琴、坂井澄江さん、メイは本当に素晴らしかったなって思います。

――やりにくいと感じた1番の理由というのは何ですか?

何を言ってるかわからないと思うのですが、対戦相手がどのひとなのか分からない、どこに行って試合するのかも分からない。自分の試合順が分からない。自分の試合形式が分からない。ルール分からないで、何やってるのかと思って。本当にこれ3カウントなのか何なのか分からない。

――ルールも色々と違いまよね。

リングもそのとき六角形だったのかな、なんかちょっと自分が何をしてるのか分からなかったです。だからもう試合が違うとか、そういうレベルでもなくて。誰と対戦してるのか分からなかったです。単純に勉強不足です!

――それは大変ですね。あとメキシコでは体調を崩す人が多くて、すごい体重が減って帰ってくる選手もいたりしますね。

食事は合いました。美味しかったです。試合が遅いので、夜中に出歩けないし、それは少し困りました。

――メキシコ、治安悪いですからね。

いつ食料を手に入れるのか。1日のスケジュールすら分かってないから。本当に何をしてるのか、よく分からなかったですね。飛行機の時間しか分からない、みたいな。

――メイ選手がメキシコでこういう形で選ばれて頑張っている姿は、我闘雲舞としてはどうですか?

もう「あんた、すごいよ!!!」としか言えない。絶対私にはできない。今のガトムの他のメンバーもできないんじゃないかなと思います。

――メイ選手は向こうではどうだったんでしょうね。

駿河メイなんか大ブーイングしか浴びてないですよ。何をしても大ブーイング。このグランプリというシリーズが終わったあとはみんなちょっとほんわか、応援してくれる子とかいるんですけど。そうじゃないときは羽を広げようがニコニコしようが全部ブーイング。面白かったです!

――(笑)。でも逆にやりがいはあるでしょうね。もう吹っ切っちゃえ、みたいな。

 

海外で活躍する選手とは?

――そして海外で成功する選手というのは、こんな人の方が海外で成功しやすいよ、というのは何かあったりしますか?

今、日本人女子で活躍してるなと思うのは誰ですかね。山下実優選手、山下りな選手、伊藤麻希選手、優宇選手…多くの選手がいますね!。何より、自分中心にやれる人がいいです。人のことを気にしない。日本だと「みんなで」とか「誰々さん、大丈夫?」とか気遣ったりするじゃないですか。それをしている時間はないと思います。あと他者を立てるような人が人気出るかというと、そうじゃないので。まずあなたを見に来てるから、あなたは何なのっていうときに「私じゃなくてメイさん、先にどうぞ」とかやってるともうチャンスなくなっちゃうので。

――ある意味、プロフェッショナルで自分を売れる、そして自己の表現がしっかりできる人じゃないとやっぱり難しいって感じなんですね。

はい。売るものは自分です。私はずっと、何年前かな、自分じゃなくて自分がつくる誰かと一緒にプロレスをやっていくというのを、団体を始めてからやってきたんですけど、まったく通用しないわと思って。自分が頑張るしか。例えば「里歩ちゃん、頑張って」とか「志田さん、頑張って」って言ったときに、「いや、里歩を育てたの私だから。志田を育てたの私だから」っていうのをどんどん出していかないと、お前は誰だっていうのが本当に難しいので。それが1番ですかね。

――プロフェッショナルなんだという人たちばっかりが集まってるから、その中でまたより自己主張を強くする必要があるんですね。

自虐とかちょっと人を薦めてみるとか、そういうのは一切意味がないと思います。

――日本社会とはまったく違う世界ですね。

違いますね。私が好きなのは、本音と建て前って日本はあるじゃないですか。アメリカでもやっぱりあるなと思うのは、例えば「本当に今日は楽しかった。ありがとう」ってハグしてバイバイした次の瞬間にはもう目も合わない。。さよならって言ったら本当さよならなんですよ。日本だと姿が見えなくなるまで見送るとかあるじゃないですか。そういうのはなくて、それはすごく楽ですね。見送るのも好きですが。

――生活してみて、やっぱり海外の方がいいなって思う瞬間ってあったりします?

ご飯を食べに行ったときに必ず割り勘なので、それは最高です。楽です。

――それはいいですよね。

あと全員の料理がそろうまで待つとか、誰かが手を付けるまで食べないとかなくて、来た瞬間どんどん。それは日本でもやりたいです。

――確かに。

 

⑤8年ぶりの後楽園ホール大会、ファンへのメッセージ

――8年ぶりの後楽園大会、最後にファンのみなさんへメッセージをお願いします。

8年ぶりを楽しめるのは今だけで、たぶん後楽園ホール大会をやるのが当たり前の団体になると思うんです。私たちは今から始まります。11人は一緒にやってきた大切なメンバーです。。「駿河メイさん好きだから、私もプロレスラーになりたい」「桐原さんみたいに始めるのが遅くても挑戦できるんだ。私もやってみようかな」っていう人たちに出会いたいです。メンバーを20人、30人増やして。リングを置ける道場、そして常設会場を作って、発信地を作るというのがこれからの目標です。選手もスタッフも、ゲストのみんなも、何より会場にくるみんな!最高のショーにしましょう。8月31日後楽園ホールで会おうね!

▼インタビュー(前編)
【我闘雲舞】さくらえみ、8年ぶり後楽園で“愛弟子”駿河メイと対決へ 「挫折や苦しさを与えたい」

<インタビュアー:山口義徳 / プロレスTODAY総監督>

我闘雲舞「For the Future」
開催日時:8/31(土)10:30開場/11:30開始
会場:後楽園ホール
後日、大会全編配信予定
URL:https://www.youtube.com/gatohmove
視聴無料/Free to Watch

▼メインイベント スーパーアジア選手権 30分一本勝負
【王者】さくらえみ vs【挑戦者】駿河メイ
【Champion】Emi Sakura vs【Challenger】Mei Suruga
※第5代王者は3度目の防衛戦

▼セミファイナル アジアドリームタッグ選手権 30分一本勝負
【王者チーム】“ふたりはウサポポMaxheart♡”
SAKI&瑞希
【Champions】
SAKI & Mizuki
 vs
【挑戦者チーム】“Popcorn Carnival”
小石川チエ&帯広さやか
【Challengers】
Chie Koishikawa & Sayaka Obihiro
※第14代王者組は初防衛戦

▼第5試合 シングルマッチ 30分一本勝負
バリヤン・アッキ vs 石川修司
Baliyan Akki vs Shuji Ishikawa

▼第4試合 タッグマッチ 30分一本勝負
“CDK”
クリス・ブルックス&高梨将弘
Chris Brookes & Masahiro Takanashi
 vs
“相方タッグ”
日高郁人&藤田ミノル
Ikuto Hidaka & Minoru Fujita

▼第3試合 6人タッグマッチ 15分一本勝負
四ツ葉ミヤ&沙也加&桐原季子
Miya Yotsuba & Sayaka & Tokiko Kirihara
 vs
奏衣エリー&高瀬みゆき&山下りな
Erii Kanae & Miyuki Takase & Rina Yamashita

▼第2試合 6人タッグ4wayマッチ 15分一本勝負
“新北京プロレス”
趙雲子龍&真琴姫&モッチ・リー
Choun Shiryu & Shinki & Mocci Lee
 vs
“チーム・ガトム”
鈴木心&瀬戸ノノカ&谷綿ヒヨリ
Shin Suzuki & Nonoka Seto & Hiyori Yawata
 vs
“チーム・タイ”
モノモス&シーバム&サワディー仮面
Monomoth & Shivam & Sawasdee Kamen
 vs
“アジア連合軍”
ドクター・ゴア&JDL&アントーニオ本多 with UMA
Dr. Gore & JDL & Antonio Honda with UMA

▼第1試合 広海カホ デビュー戦 15分一本勝負
広海カホ vs 水波綾
Kaho Hiromi vs Ryo Mizunami

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