【全日本】三冠戦会見、王者青柳と挑戦者宮原が意気込み「本当の頂上対決、黄金カードにしなきゃいけないという責任があります」

全日本プロレスは8月26日、東京都文京区湯島の事務所にて、9月1日に博多で開催される三冠ヘビー級選手権および世界タッグ選手権試合に関する記者会見を行った。

会見には各王者と挑戦者が出席し、それぞれの意気込みを述べた。

三冠ヘビー級選手権の会見には、PWF会長のドリー・ファンク・ジュニアも立ち会い、日本のプロレスファンへの感謝の言葉を述べた。

▼三冠ヘビー級選手権試合
<王者>青柳優馬 vs <挑戦者> 宮原健斗

会見の冒頭、ドリー・ファンク・ジュニアは、「日本のプロレスファンの皆さん、温かいご支援を誠に有難うございます。5年ぶりに日本に帰って来られて、また引き続きPWF会長として皆さんのお役に立てることを嬉しく思います。ガンバッテクダサーイ!」と挨拶した。

挑戦者の宮原健斗は、「いよいよ三冠戦が迫ってきました。舞台は9月1日、7年半ぶりに三冠戦が開催される福岡。7年半前はこの俺、宮原健斗がチャンピオン。そして今回はチャレンジャー。この7年半で全日本プロレスのリング上はガラリと変わり、新時代と言われる世代が登場しています。そんな全日本プロレスはいまどの会場もめちゃくちゃ盛り上がっています。そしてこれからさらにこの全日本プロレスは加速して日本全国を回ることになります。そんな日本全国を回るときのチャンピオンは、やはり全国区のスーパースターこの俺、宮原健斗がふさわしい。そして今回の舞台は福岡だ。福岡はこの俺、宮原健斗の地元です。そんな福岡で三冠ベルトを巻くのは、俺がふさわしい。一つワクワクしているのが、青柳優馬vs宮原健斗の三冠戦が福岡で開催されるということ。九州のプロレスファンもワクワクしていることでしょう。この9月1日の三冠戦で、ボクは新しいコスチュームをお披露目する。デザインはこの三冠ベルトが似合うデザインにしてある。もう準備は万端だ。プロレス界の夏の最後のビッグマッチ、俺が三冠チャンピオンになって、プロレス界の最後の夏の大一番を締めくくります」と自信を見せた。

王者の青柳優馬は、「青柳優馬対宮原健斗というこのカードは、自分が言うのもなんですけど全日本プロレスにとっては黄金カードだと思ってるカードです。そんな黄金カードではあるんですけど、すでに今年で3回目になります。そんなこすりにこすった黄金カードではあるんですけども、やはり何人たりとも邪魔のできない三冠戦にしないといけない。本当の頂上対決である、そういう黄金カードにしなきゃいけないという責任がありますので。去年の10月、ボクがチャンピオンでチャレンジャーが宮原健斗で試合後に変なバカヤローが入ってきましたが、そんなバカも、まぁバカ嶋勝彦とかが入れないような、何人たりとも邪魔のできない三冠戦にしてやろうと思ってます」と強調した。

――2度目の三冠王者となった青柳優馬はどう映っている?

宮原「安齊勇馬が防衛するだろうという世間の声を先日の三冠戦では味方につけて、全て入場から見てたんですけど、青柳優馬を後押しするシチュエーションというか熱が、すさまじいものがありましたよね。あの時にピープルズ青柳優馬、ピープルズチャンピオンみたいに言ってましたけど、それは全部生ものなんで、あの会場が青柳優馬を押してたなと思います。ただそれはシチュエーションが整ってたからね。チャンピオンになってからが大事ですから。1回、青柳優馬のファンの人も青柳優馬自身も満足してるんじゃないかなと俺は思うんで。ここらで全国区の男がまた全国を盛り上げたらいいんじゃないかなと思ってますね。一発で取ります」

――地元、福岡での三冠戦・ビッグマッチについて?

宮原「7年半で全日本プロレスの今を福岡、そして九州のプロレスファンにお見せできるっていうのはボク自身ワクワクしているし、むしろ7年半この三冠戦が熱い九州で行われてなかったっていうことがビックリするくらい時間が経ってますけど。福岡が生んだスーパースターを待ち望んでる人は多いと思うんで。そして7年半ぶりが青柳優馬vs宮原健斗っていうことに意味があるのかなと、俺はけっこう重くとらえてますね」

――地元福岡で三冠王者の返り咲きとなったら、最高の凱旋になるのでは?

宮原「まぁ青柳優馬がチャンピオンなって、あの日は確実に青柳優馬が一色の会場になりましたけど、はては福岡でどうなるのか。プロレスファンは何を望むのかっていうことがボクの背中を押して、このベルトを1年7カ月ぶりに巻くことになると思うし、巻かなきゃいけないしね」

――初防衛戦で強敵中の強敵である宮原健斗との三冠戦について?

青柳「さっきも言ったようにやっぱり黄金カードだと思ってるんですけど、まだまだプロレス界全体で言うと黄金カードすらなっていない現状だと思っているので、本当の意味で黄金カードにしていかなきゃいけないって責任感がありますね。チャレンジャーはずっと自分をスーパースターだと言ってますけど、スーパースターという言葉じたいが軽すぎる。もちろん全日本プロレス全体が目指すべき場所ではあるんですけど、ホントにそんなスーパースターなんですか?というところですね。安齊勇馬とか斉藤ブラザーズの爪の垢を煎じて飲むべきかなと思います。彼らはまだスーパースターとは言えないかもしれないですけど、誰が見ても本物のスーパースターになるだろうという片鱗がある彼らは、ずっと謙虚なんですよ。チャンピオンになったからといってトップを獲ったからと言って俺がスーパースターだ、俺の地元で凱旋がどうのこうのとか絶対言わないですよ。そういう点で謙虚さに欠けるチャレンジャーを福岡で皆さんでお説教をしつつ、福岡で宮原健斗を応援する人たちのメンタルもろともぼてくりこかしてやろうと思ってます」

▼ドリー・ファンク・ジュニアのコメント
ドリー・ファンク・ジュニアは、「71年の旗揚げ当時から私はずっと全日本を見てきましたが、馬場さんが作られた偉大な全日本プロレスの中で激しい闘いが今回できることを、嬉しく見守っています。馬場さんがいて、新日本にはアントニオ猪木という偉大なレスラーが二大巨頭がプロレス界を作られた。また次のリーダーをゆっくり観戦したいと思います」と語り、全日本プロレスの未来に期待を寄せた。

――謙虚さが無い宮原健斗に対し、三冠戦に影響を及ぼすことは?

青柳「三冠戦だけではなく今後にも左右すると思います。プロレスラーだからこうっていう時代は終わったんですよ。プロレスラーだから高圧的に肩で風切って世の中歩いていいわけじゃないです。自分がスーパースターだから何だっていうんだって。一歩外に出たら一般人と何ら変わらないんですよ。そういう謙虚さを持ってもらいたいですね。これから先まだまだ全日本プロレスの一員として闘っていくわけですから。全日本プロレスの名前が汚れるようなことはしてほしくない。そういう節が見えるんですよ。やっぱり中嶋勝彦の後輩なんで、その辺が怪しいんですよ。あの人もここ最近で20年で積み上げてきたキャリアを一気に台無しにしたじゃないですか。宮原健斗、いや、ボクの大将にはそうはなってほしくないので、ここで暴走になる前に止めたいと思います。もちろん青柳優馬を応援してくれる人たちのためにこのベルトむは持ち続けたいと思ってますし、このベルトを持ってる以上最低限、全日本プロレスに来てくれるお客さんを満足させて幸せいっぱいにして帰すことがボクの仕事なので。ボクの仕事を全うしたいと思います」

――青柳からスーパースターではない発言に関しては?

宮原「あのね、俺はスーパースターだからね。それはプロレスファン誰もが認めてるとこだから。これはチャンピオン青柳優馬とのプロレスに対する価値観のぶつかり合いだから。青柳優馬はもしかしたら、8月17日の立川での会場の雰囲気がすべてだと思ってるかもしれない。ただ、これから日本全国でやるにあたって、この俺のスーパースター感を青柳優馬は感じてくことになるからね。これはチャンピオンとしはツライとこだよ。9.1は会場中が俺のことを応援するかもしれないよ。だから俺は言ってるんだよ。これから青柳優馬オタクは俺の圧倒的な存在にたじろぐことになると思いますよ。楽しみですよ」

--ドリーPWF会長出席のもとでの会見についての感想は?

宮原「PWFのドリー・ファンク・ジュニアさんが立ち会うほど青柳優馬vs宮原健斗が期待されてると思うし、それはこの3ショットが皆さんの写真の中に収まったっていうのは、9・1福岡にさらにこのプロレス界にとっても熱狂を生む日になったんじゃないですかね」

青柳「まぁ、やっおぱり今を生きるを全日本プロレスの、今を闘うプロレスラーたちの闘いの見届け人にはなってもらいたいんですけど、この3ショットで収まるのは今日が最後だと思ってください。ボクは正直、会場にいない人とか引退した人たちとか、たまにゲストで来るような人たちのために気を使ったプロレスをやってるわけじゃないんだと。こんな3ショットを拝めるのは今日だけだぞってことだけ、頭に入れてもらえるといいかなと。ただしこの会見が終わってから通訳で伝えておいてください。この場でボクがいるときには伝えてほしくないです。よろしくお願いします」

最後はドリーPWF会長が「ガンバッテクダサーイ!」と掛け声で会見を締めた。

ドリー会長の立ち会いのもとでの記者会見は、9月1日の福岡大会に向けてさらに期待を高めるものとなった。青柳と宮原の対決がどのような結果を生むのか、プロレスファンの注目が集まる。

<写真提供:全日本プロレス>

Pages 1 2

◆プロレスTODAY(LINEで友達追加)
友だち追加