【ノア】齋藤彰俊が引退前に聖地・後楽園で最後の勇姿「平成維震軍は自分の歴史の中で外すことができない存在」

プロレスリング・ノアは10月14日(月祝)、東京・後楽園ホールにて『STAR NAVIGATION PREMIUM〜Akitoshi Saito Ridge Road Last KORAKUEN〜』を開催した。

11月に現役引退を迎える齋藤彰俊はかつてのユニット「平成維震軍」を再結成し、ファンの前で最後の勇姿を披露した。越中詩郎とAKIRAという、1990年代のプロレスファンにとって象徴的なメンバーと共に登場したことで、後楽園ホールは大いに盛り上がった。

『STAR NAVIGATION PREMIUM〜Akitoshi Saito Ridge Road Last KORAKUEN〜』
日程:2024年10月14日(月祝)開始18:30 開場17:30
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1,302人

齋藤ら3人は、それぞれのキャラクターを色濃く反映した道着姿で現れた。白い道着を着た越中、AKIRAに対し、黒の「平成維震軍」道着を纏った齋藤の姿が印象的だった。試合はノアのメンバー、潮崎豪、モハメドヨネ、小峠篤司との対戦。

越中の得意技であるヒップアタックが先制となり、会場のボルテージを上げると、齋藤もそれに呼応するかのようにヨネとエルボーの応酬を繰り広げ、かつての名コンビネーションを披露した。

一方、小峠に対しては、太鼓の乱れ打ちを越中、AKIRAと共に決め、ファンの歓声が後楽園ホールに響き渡る。その後、試合は後半戦に突入し、越中のミサイルヒップアタックやAKIRAの空中技が炸裂。

続けて、齋藤が亡くなった元維震軍メンバー小林邦昭を偲んで、得意技であったフィッシャーマンズスープレックスを披露した。

そして、試合の終盤、齋藤は決め技のデスブランドで小峠を仕留め、見事な勝利を飾った。

試合後、感極まった表情でマイクを握り、リング上からファンに感謝の言葉を述べた。「平成維震軍は自分の歴史の中で外すことができない存在。越中さん、AKIRAさん、そしてファンの皆さん、本当にありがとうございました」と深々と頭を下げ、感謝の意を表した。

齋藤にとって、平成維震軍はプロレスラーとしての出発点ともいえる存在であり、1992年の新日本プロレス参戦時に越中、故・小林邦昭と共に反選手会同盟を結成したことで生まれた。その経験が、齋藤を真のプロレスラーとして成長させ、平成維震軍というユニットが齋藤のキャリアにおいて重要な役割を果たしてきたことは間違いない。

11月17日の愛知・ドルフィンズアリーナ大会での引退試合まで、残りわずかとなった齋藤彰俊。後楽園ホールでの試合は、齋藤にとってプロレス人生の集大成ともいえるものであり、最後の瞬間までその歩みを見届けようとするファンの期待も高まっている。

【試合後の齋藤&越中&AKIRA】

越中「サンキュー」

齋藤「ありがとうございました。自分の歴史の中で絶対に外すことのできない平成維震軍。越中さん、野上さん。今日はそばに他の平成維震軍のみなさんもついてきてくれてると思ったし、対戦相手はTEAM NOAH。それで最後の後楽園。本当に平成維震軍の皆さん、そして今日見てくださったファンの皆さん、そして後楽園ありがとうございました」

※越中とAKIRAが拍手

越中「ご苦労さんでした(と齋藤と握手)」

AKIRA「ありがとうございました(と齋藤と握手)」

【試合後の潮崎&ヨネ&小峠】

ヨネ「やっぱりね、TEAM NOAH vs 平成維震軍で見ると、自分でもわくわくするような面白いカードですけど、そこで齋藤さんが最後、俺はもしかしたらもう二度と肌を触れ合うことがないかもしれない。そう思うと本当にいろんな気持ちがこみあげてきて、一発一発、本当に一つ一つの動きがなんか自分に刻むみたいな感じでね。それを同じように思ってみてくれたらうれしいなと思いました」

潮崎「これほど一発一発、こんなに思いを込めて試合をしたのはないかもしれない。それだけ俺たちで熱い齋藤彰俊が目の前に立ちはだかってる。それを見れば熱くなるし、気持ちも熱くなる。あれが齋藤彰俊。齋藤彰俊を刻んだと感じました」

小峠「今日は負けたんで、大事な時間が申し訳ないですけど、自分だけのものにさせてもらいました。ありがとうございました」

――征矢からナショナル挑戦者に指名されたが?

潮崎「あいつの情熱、届きましたよ。やってやろうじゃないか。あいつの熱い気持ち、熱い行動、熱い一撃一撃の思いを全て受け止めて、情熱よりもさらに熱いバーニングさせて、あいつの情熱に叩き込ませてやりますよ」

――最後に齋藤選手と言葉を交わしていたが?

潮崎「声、言葉よりも、本当にもうあの握手だけで思いは伝わったし、俺も思いを受け止めました。今日が終わりじゃないけども、今日この日に齋藤さんと向かい合えて、本当に俺たちにしか、俺たちTEAM NOAHにしかできない経験が。これでまたさらに俺たちもっと強くなる。もっともっと…まだまだ終わりじゃない。一緒に歩みを進めていく仲間で、もっと熱くしていきますよ」

<写真提供:プロレスリング・ノア>

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