【編集長インタビュー】獣神サンダー・ライガー①「内藤は許せない」

「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」からの卒業宣言で波紋を呼んだ「世界の獣神」獣神サンダー・ライガー。直撃すると、自身のぶれないプロレス哲学、プロレス界への熱い思いなど、大いに語ってくれた。まずは「獣神・新最終章」に突入する決意や、ベルトに敬意を払わないIWGPインターコンチネンタル王者・内藤哲也への怒りをお伝えします。

 

――今年限りで「ベスト・オブ・ザ・スーパー・ジュニア」からの卒業を宣言しました。でも引退するわけではありませんよね?

 

ライガー よく言われるんだけど、辞めるわけではありません。2週間のリーグ戦を「乗り切るのがやっと」で「優勝は難しい」「参加することに意義がある」ではダメ。「レスラーは強い」なんです。「まだまだ大丈夫ですよ」と、言ってくださる人も多くてありがたいけど、自分の体力など現実を冷静に分析して出した結論です。

 

――ご自身のポリシー「レスラーは強い」を実践するための「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」からの卒業なんですね。

 

ライガー 僕が卒業を表明したら、早速、川人拓来が「その席、俺がもらう」と声をあげた。いいじゃないですか。レスラーの世界って、いや、どんな職業でも一緒かもしれない。「席取り合戦」がおこなわれて、活性化していく。川人だけじゃない。デビューしたヤングライオンたちや、海外遠征中の小松洋平や田中翔たちも虎視眈々でしょう。「ライガーの席は俺がいただく」と。新日本ジュニアの人材はスゴイよ。層が厚い。

 

 

――プロレス留学生も世界中から新日本プロレスに集まってきています

 

ライガー 世界中から売り込みというか「新日本でやりたい」というオファーが届いています。DVDを送ってきたり、選手を通じて声をかけてきたリ。今、道場は大変なことになっている。個室を用意できるはずだったのに、ヤングライオンが増えて二段ベットを入れて何とか、しのいでいる。嬉しい悲鳴ですよ。

 

――これからもジュニア戦は盛り上がりそうです

 

ライガー 藤波(辰爾)さんに始まり、タイガーマスクさんに受け継がれ、越中(詩郎)さんや高田(延彦)さん、馳(浩)さんたちがいて、ライガーが誕生した。そして今の世代、どの時代もジュニアは常に輝いてきた。今の新日ジュニアも本当にスゴイ。今年のリーグ戦も見事だった。世界のどこに出しても胸を張れる。実際、世界中から「スゴイ」という声が聞こえてくる。その中で僕は一勝しかできなかった。残念な結果で申し訳ないんだけど、今は「よく(体が)もったな」というのが正直なところ。来年はもう無理だよ。よく、わかった。

 

――そうでしょうか。ライガーさんの「レスラーは強い」というこだわりはレベルが違うかも

 

ライガー そう言っていただけるのはうれしいけど、時は確実に流れている。しかも、その流れは、日々、早くなっているんです。

 

――ライガーが誕生して28年。色々とありました。ライガーさんは団体の枠を取り払ったジュニア交流戦を実現させたり、ご自身も他団体に積極的に乗り込んでいる。「ジュニアの帝王」と呼ばれるのもわかります

 

ライガー 何を言っているの。僕は「自分が見たいカード」を実現させるために動いただけ。僕はプロレスファンでもありますから。プロレスは楽しいんです。見るのもやるのも。「レスラーは強い」を守れるという手ごたえがある限り、現役です。一本に絞り込めば、まだまだいける。新しくなった「IWGPジュニアベルト」を僕はまだ腰に巻いていない。一度は手に入れたい。タイトルマッチに合わせて調整していけば勝てます。

 

 

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