【新日本】海野翔太が『WTL』公式戦で王者ザックから直接勝利し、1.4ドーム決戦に弾み「もう文句は言わせない」
新日本プロレスは11月22日、神奈川・横浜武道館にて『WORLD TAG LEAGUE 2024』のAブロック公式戦を開催した。
『WORLD TAG LEAGUE 2024』
日時:2024年11月22日 (金) 17:30開場18:30開始
会場:神奈川・横浜武道館
観衆:667人
セミファイナルでは海野翔太&本間朋晃組がザック・セイバーJr.&大岩陵平組に挑んだ。IWGP世界ヘビー級王座を巡る前哨戦としても注目を集めたこの試合は、熱戦の末に海野が王者ザックから大金星を挙げる結果となった。
試合前、ザックは王座のベルトを手に悠然と入場。リング上で海野と火花を散らす視殺戦を繰り広げた。序盤から激しい攻防が展開され、両チームのタッグワークが光る中でも、個々の力量が際立った。
特にザックの関節技の切れ味と、大岩の力強い攻撃は海野&本間組を苦しめた。
本間はたび重なるピンチを凌ぎ、観客の声援を背に粘り強さを見せた。中盤には大岩の連続攻撃に追い詰められる場面もあったが、海野のフォローで試合の主導権を奪い返した。
海野は終盤、ザックの強烈な打撃に耐えながらも、デスライダーを炸裂させ王者から直接フォールを奪った。
試合後、海野は本間と固い握手を交わし、勝利を喜んだ。一方、ザックはリングを後にしながらも悔しげな表情を見せ、海野へのリベンジを予感させた。
海野は試合後、「これが俺の覚悟だ。東京ドームで王座を奪い取る」と力強く宣言。ザックとの決戦を前に、大きな一歩を踏み出した夜となった。
■試合後バックステージコメン
海野「(※本間に肩を貸して引き揚げてくる)本間さん、勝ちましたよ」
本間「……(※フロアに片ヒザを着く)」
海野「やった。やってやったぞ」
本間「大岩に勝ったの?」
海野「ザックから取りました」
本間「ザックから! すげえよ、翔太。翔太、すげえよ。(※立ち上がり)これまで、いろんなことあったかもしんねえけど、この勢いのまま、『WORLD TAG LEAGUE』(優勝を)獲って……」
海野「ハイ」
本間「(1.4東京)ドームまで突っ走ろうや」
海野「一緒に夢見ましょうよ」
本間「ありがとう(※と言って右手を差し出す)」
海野「(※本間の右手を握り返しながら)ありがとうございました」
本間「次も勝とう(※と言って先に控室に向かう)」
海野「(※1人残って)俺が、なんで本間さんと組んだと思う? 俺らに夢ねえか? 俺ら、ずっと負けだって? 全敗? なめんなよ。本隊は、本間さんは、真壁さんもそうだ、いつだって雑草魂があっただろ? いつだって、泥水すすって、下から這い上がってきただろ? こんないいお手本が目の前にいるんだ。勉強しないでどうすんだよ? 日々、学ばなくてどうすんだよ? ああ? 夢がねえって? 希望がねえって? 作ればいいんだよ! 夢も希望も。あきらめてたまるかよ。レスラーが、夢見せる人間が、希望持たせる人間が、あきらめてどうすんだよ! ああ!? 日々、悔しいことばっかりだよ! 認めたくないこともたくさんある! 言われたくないこと言われて、ずっと悔しい思いしてる。でも、俺らがあきらめたら、それで終わりなんだよ。あきらめるぐらいの夢だったら、やめちまえ。それでも、悔しくても、どんな思いしようと、あきらめきれないから、絶対つかみたいから、みんなにその姿を見せたいから、俺らは毎日頑張って、生きて、必死に、あのリングに立ってんだ。正真正銘、ザックから取ったぞ。もう文句は言わせない。まずはこのタッグリーグ、必ず制覇して、東京ドームに乗り込んで、ザックからIWGP世界ヘビー級のチャンピオンを、奪い取ってやる」
ザック「(※フロアに崩れ落ちるように仰向けになり)試合終ワッタ? 試合終ワッタ? イツ? ナンデ? 誰ガ勝ッタ? ドウヤッテ?」
――最後、海野選手がデスライダーで……。
ザック「マジデ? デモ、試合ハマダ始マッテナイデショ? 試合終ワッタ? エッ? 本当ニ、デスライダー? ビックリシタ。デモ、ショータクン、イイネ。イイネ! 皆、お前がトーキョードームはまだ早いと思ってる。アト何回? デモ、今年ハ2回、ショータ……去年ノ『NEW JAPAN CUP』……ジャア3回、デスライダーデ勝ッタ。OK、ショータ。もしかしたらお前は王者になれるかもしれない。イイネ、イイネ。でもなショータ、俺はお前を(団体の顔に)ふさわしい王者にするんじゃなく、団体が必要としている王者にする。でもそれは東京ドームでは起こらない。ニュージャパンは今、一人の男のものだ。ザック・セイバーJr.のもの。でも今年、そんな俺を2度倒した男がいる。ディスコパンツ姿のダサイ男、ショータ。ショータ、タッグ戦やトーナメントではそのジョン・モクスリーの“ワザ(技)”で勝てるかもしれない。でも、別のものを持ってこないと、俺が20年かけて獲ったIWGPヘビー級王座は奪えない。ジョン・モクスリーのクソ技では不可能だ。お前とモクスリーとの最後の繋がりは、トーキョードームで消える。その燃えカスから、卑劣さが少なくなったショータが出てくることを願ってる。(※控室へ向かいながら)デモ、ショータ、キョーハ! 今日ハ、チョット良カッタネ……」
※大岩はノーコメント
<写真提供:新日本プロレス>