【新日本】デスペラードがタイトル戦以上の意味を持つDOUKIと運命の1.4ドーム決戦へ「これがIWGPジュニアヘビーの新たな風を生む」

2025年1月4日、新日本プロレス「WRESTLE KINGDOM 19」が東京ドームで開催される。この日、第6試合に組まれたIWGPジュニアヘビー級選手権試合では、第97代王者DOUKIに挑戦するエル・デスペラードが登場。兄弟分として長年共に歩んできた両者の対決は、新日本ジュニア戦線の未来を示す重要な一戦となる。試合を控えたデスペラードに、DOUKIとの戦いへの意気込みと、現王者への評価について語ってもらった。

 

「彼の成長は、周囲がようやく気づいただけのこと」

――DOUKI選手とのIWGPジュニアヘビー級選手権試合が決まりました。意気込みを教えてください。

「これ、何度も言ってることなんですけど、DOUKIが特別強くなったとか、劇的に変わったって感じてるわけじゃないんですよ。元々僕とかタイチやTAKA(みちのく)さん、ザック(・セイバーJr.)もそうですけど、一緒にいた人間はみんな気づいてたことなんです。ようやく周りの認知が追いついただけ。彼の成長を今感じている人たちの方が、遅かったっていう印象ですね。」

――DOUKI選手の成長について、具体的にはどのように見ていますか?

「僕の場合は元々は軸がなかったんですけど、色んな人との試合やセコンドについたり、お酒を飲んで交流したりして”プロレスって面白い”っていうところからようやく芯ができたんですけど、DOUKIって、元々すごい芯のあるやつなんですよ。悪ぶってパイプを持ち出してた時期もありましたけど、あれは彼のスタイルに合わないから辞めただけで、本質的には自分が持ってるものに絶対の自信がある。日本のプロレスを経験せずにアメリカやメキシコでデビューしたから、ある意味純粋なルチャドールのプライドを持ちながら、それが日本のプロレスと融合してきた。」

 

「時間がかかったが、ようやくファンも認めた」

――DOUKI選手がジュニアヘビー級のベルトを巻いて以降、どのように評価していますか?

「彼がベルトを取った時、僕は正直『ようやく浸透した』って感じましたね。ファンにとっては、なんだか怪我をした僕の代わりにスーパージュニアに急に現れて気づいたらベルトを巻いてるって印象かもしれないけど、僕らからすると当たり前の結果なんです。彼が石森(太二)に防衛し、ヒロム(高橋)にも2回勝っている。それに僕にも勝って戴冠している。これだけの実績があれば、誰も文句は言えないはずです。」

――ジュニアヘビー戦線の中でも、DOUKI選手は特に注目されていると思います。現在のジュニア戦線をどう見ていますか?

「今、新日本ジュニアには主人公級の選手がたくさんいる。例えばヒロム、石森、YOH、SHO、ワト……それぞれが独自の路線を作り上げている。そしてDOUKIもその一人として確立された。彼の試合は、ファンにとっても『これが新日本ジュニアだ』と思わせる説得力がある。」

 

「DOUKIとの一戦、これが新たな風を吹き込む」

――1月4日の東京ドームでの一戦に向けて、改めて意気込みをお願いします。

「この試合は、単なるタイトル戦以上の意味を持つと思っています。DOUKIにとっても、IWGPジュニアヘビー級王者としての最大の山場になるでしょう。僕自身、これまでジュニアとしてたくさんの印象的な試合をさせてもらってきましたけど、この一戦で新しい風を吹き込めるようにしたい。」

1月4日、東京ドームで行われるIWGPジュニアヘビー級選手権試合。DOUKIとエル・デスペラードが繰り広げる熱戦は、新日本プロレスのジュニア戦線において新たな歴史を刻むことになるだろう。

――2025年の主役として、東京ドームで迎える1月4日は特別な一日になると思いますが、今の心境はいかがですか?

「確かに、新しい1年の始まりでもあるし、その中で主役として名を刻むことができるのは大きな意味を持つと思います。特にIWGPジュニアヘビーのタイトル戦は、誰が王座に挑んでもおかしくない状況です。この一戦は、2025年を象徴する試合になるはずです。」

 

「タイトル奪取後のビジョン」

――タイトル奪取後の防衛戦について、どのようなビジョンを描いていますか?

「正直、防衛戦で誰とやりたいかと聞かれたら、真っ先に思い浮かぶのは葛西純選手です。ただ、IWGPジュニアの舞台でデスマッチはIWGP実行委員会が許さないだろうし、現実的に難しい。ただ、実行委員会がなんだかんだ言ってもやっぱりその試合がファンに求められるものでなければ、やるべきではないと思います。IWGPの試合がデスマッチ形式になったら、それは本来のベルトの価値とは違ってくるじゃないですか。僕は心の底からやりたいから、葛西さんとの試合後に『スーパージュニアで優勝してベルトを獲って葛西さんと防衛戦したい』と言いましたけど、もしお客さんがそれを望み、実行委員会が許すのであれば、全力でやりますけどね」

――ファンからのリアクションについて、どのように感じていますか?

「僕が発信することに対して、賛否どちらであってもリアクションがあるのは本当に嬉しいです。批判だろうが賛同だろうが、それが耳に入るというのは、自分が意識されるレスラーになっている証拠ですから。僕はアントニオ猪木さんの人となりはほとんど存じ上げないけど、あのかたも賛否両論ある中で発信してきたから、それで良いんだと思います。レスラーとして魂をぶつけ合う試合が、ファンに伝わっているという実感があります。」

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