【ガンプロ】今成夢人が石井慧介を熱闘の末に破り、2年ぶりにSOG世界無差別級王座を涙の奪還!次期挑戦者にヤス・ウラノを指名

 今年4月に新体制となったガンバレ☆プロレスが12月27日、東京・新宿FACEで年内最終戦「いつかギラギラする日2024」を開催した。今成夢人が王者の石井慧介を破り、スピリット・オブ・ガンバレ(SOG)世界無差別級王座を2年4ヵ月ぶりに奪還した。新王座に就いた今成はヤス・ウラノとの防衛戦を希望した。

 今成は2022年5月3日、後楽園ホールで第2代王座を戴冠も、同9月3日、東京・成増アクトホールでハートリー・ジャクソンに敗れ王座陥落。昨年10月1日には当時王者の木髙イサミに敗れ、王座返り咲きはならず。それから1年3ヵ月ぶりに同王座に挑んだ。過去の石井と今成のシングル戦績は石井の2戦2勝だった。

 開始早々、場外戦となると、今成が鉄柱にぶつける。リングに戻ると、河津落とし、マシンガンチョップも、石井も投げ捨てジャーマン、フロントキックで場外に落すと、鉄柱攻撃、カウンダ―席にブレーンバスター、ボディスラムと厳しい攻め。リングインすると、コーナーでの攻防から、石井が落として、ウルトラタイガードロップ。

今成はSTF、変型スリーパーで締め上げるもエスケープ。再び場外戦となり、石井がまさかの両腕極めドライバー。立ち上がった今成はタイガードライバー、ラリアット、パワーボムもカウントは2。

石井は変型ドライバーも、今成がバックドロップ、ラリアット連打もフォールは奪えず。今成はラリアット4連発、さらに走り込んでのラリアットでトドメを刺した。

 今成は「石井さん、俺、新体制のガンプロに残れて幸せです。あなたという目標のレスラーがいるこのリングに上がり続けてよかった。この1年大変なことがありました。新体制になって、クラウドファンディングもして、こうやって新宿FACEに連れてきてくださったのは、ここにいるファンの皆さんのおかげです。2025年も皆さんと輪を作って、業界を盛り上げていきましょう!」と涙でマイク。

 出場選手が全員リングに上がると、今成は「2025年も(4・11)後楽園ホールに向かって、突き進んでいきます。まだそんなに興行の数は増やせないかもしれないけど、月1回か2回、コツコツやらせてください。飛び級はできないかもしれないけど、コツコツとやらせてください。スリー、ツー、ワン、ガンバレ☆プロレス!」で締めくくった。

 バックステージで今成は「石井さんと僕は同じ1985年生まれで、同じように四天王、三銃士のプロレスを深夜のワールドプロレスリング、全日本プロレス中継を見て、同じまなざしをプロレスに注いでいた人で。石井さんといる団体がいいって思ったんです。進路を問われたとき、やっぱり石井慧介と一緒にいたいなって。そんな人を簡単に失うわけにはいかないんです。負けたまんまだしね。だから、石井慧介に照準を絞って、今年突っ走ってきてよかった」と感慨深げ。

そして、次期挑戦者について「発言権が僕にあるのであれば、土をつけられた人とやっていきたい思いがあって。ヤス・ウラノ選手。ガンバレ☆プロレスの栃木大会で、鈴木大の凱旋興行があったんです。その第1試合でウラノさんにヘッドロックで負けてるんです。あんな悔しいことはない。そして、自分のプロレスラーとしての定義を与えてくれたのがウラノさんだったんです。2008年11月11日、BOYSの新木場大会で、当時アマチュアの学生プロレスラーで、KUDOさんにボコボコにされました。それでも、バックステージにいたウラノさんに、“君は今日からプロなんだから、控え室にいるレスラーの人にあいさつしなさい”って。そのときアマチュア気分が抜けない、なんてこともない男だったけど、今はこうやってガンバレ☆プロレスを引っ張っていくプロレスラーになってんだ。可能なら、あなたを次の挑戦者に指名させてください」とウラノ戦を希望した。

 王座から陥落した石井は「後楽園のメインにまたたどり着かなった。でも新体制になって、元気を取り戻したというか、また輝くことができて自信がついた。それはよかった。最多防衛作って、後楽園のメインを締めるという目標を…また自分のうまくいかないところかな。今成夢人に関しては20代で出会って、30歳同士のときに初対戦して、負けることはなかったけど、強烈なラリアットとパワーボムでした。すごい努力してるのがわかった。20代、30代、いいこともあったけど、40代で全部取り戻して、40代を最高のプロレス人生にして、プロレス人生を終わるときに“最高だった”といえるように頑張っていくんで。今成夢人とは当分やらなくていいけど、またやるときがあれば、いいシチュエーションでやれたらいい」と話した。

 また、5・18新木場1stRINGで左アキレス腱を断裂し、長期欠場していた冨永真一郎が次回大会(来年1月13日、新木場)で8ヵ月ぶりに復帰することが決まった。

ガンバレ☆プロレス
「いつかギラギラする日2024」
12月27日(金) 東京・新宿FACE(18:30) 観衆380人(満員)

1.20分1本勝負
前口太尊&●川上翔大(12分37秒、体固め)神崎ユウキ〇&Daisuke®
※フィッシャーマンズ・バスター

2.30分1本勝負
趙雲子龍&春日萌花&●HARUKAZE(10分18秒、片エビ固め)PSYCHO&YuuRI〇&バニー及川
※スワントーンボム

3.中村宗達デビュー2周年記念試合 30分1本勝負
大家健&●中村宗達(10分30秒、片エビ固め)藤田ミノル&木高イサミ〇
※垂直落下式ブレーンバスター

4.KITSUNEワールド選手権試合 30分1本勝負
<王者>●まなせゆうな(12分24秒、体固め)MICHIKO〇<挑戦者>
※ツームストーン・パイルドライバー。まなせが初防衛に失敗。MICHIKOが第3代王者に

5.30分1本勝負
高岩竜一&入江茂弘&&〇和田拓也(17分54秒、アサルトポイント)ハートリー・ジャクソン&岩崎孝樹&レッカ●

6.スペシャルシングルマッチ 60分1本勝負
●勝村周一朗(18分44秒、ジャックナイフ式エビ固め)ディック東郷〇

7.スピリット・オブ・ガンバレ世界無差別級選手権試合 60分1本勝負
<王者>●石井慧介(18分13秒、片エビ固め)今成夢人〇<挑戦者>
※ラリアット。石井が5度目の防衛に失敗。今成が第8代王者

<写真提供:ガンバレ☆プロレス>

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