【マリーゴールド】田中きずなが“いなくてはならない選手”になるため覚悟の欠場、復帰に向けた熱い思いを告白

女子プロレス団体・マリーゴールドの田中きずなが兼ねてから痛めていた腰痛悪化により欠場をすることになったが、その背景には「対戦相手にもお客様にも万全の状態で試合を届けることが礼儀」という強い思いがあった。

マリーゴールドへの移籍後、激動の2024年を過ごしながらも、ファンと仲間たちへの感謝と未来への希望を胸に抱き、2025年の復帰を目指す。今回のインタビューでは、欠場決定までの葛藤、復帰への思い、そして今後の目標について語った。

欠場について

――まずは欠場が決定した今の体調について教えていただけますか?

体調自体は元気です!気持ちも明るい状態です。ただ、腰の状態が以前から万全ではなく、騙し騙しで続けてきたこともあって、ここで一度しっかり治療に専念する必要があると感じています。以前の団体に所属(プロレスリングwave)していた頃から腰に不調があり、退団後も思うようにケアができず、復帰後も完全には戻りきらなかったですね。

――プロレスを離れることについて、どのように感じていますか?

正直、プロレスができない期間はとてもつらいです。前団体にいた際に、一度だけ頭部の負傷で1ヶ月ほど欠場したことがありますが、長期間の欠場は移籍前の期間以来なので色々と思い出しました。プロレスが大好きで、プロレスしか考えられない自分にとって、リングから離れるのは本当に苦しい経験でしたし、やっとの思いで復帰することができたので再び欠場をしなくてはならないことはとても悔しいです。

――マリーゴールドでの復帰戦の際、どのような気持ちでリングに立っていましたか?

復帰戦の日は不安な気持ちもありましたが、入場ゲートを潜った瞬間に不安は吹き飛び、リングに戻ってこれた喜びを感じました。「もう二度と欠場しない」と強く決意してリングに上がりました。その日のサイン会で、前の団体時代から応援してくださっていたファンの方もたくさん来てくれて、本当に嬉しかったです。退団後は以前応援してくださっていた方々は応援してくれなくなってしまうのではないかという気持ちが大きかったんです。だからこそ、あの日の応援が心の支えになりました。

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――ファンの声援が欠場を乗り越える原動力になったということでしょうか?

そうですね。復帰戦後、売店で「もう休まないでね」と声をかけてくださった方がいて、その時「絶対に休みません」と約束したんです。それがずっと心に残っていて、約束を破るわけにいかないという気持ちがずっとありました。正直万全な状態ではありませんでしたが、それでもリングに立ち続けたいと思っていた理由の一つでしたね。

――それでも今回欠場を決断された背景には、どのような思いがあったのでしょうか?

対戦相手にもお客様にも万全の状態で試合を届けることが礼儀だと思っています。ですが、限界を迎えてしまった今、自分自身の未来のためにも一度しっかり治療をして、次のステップに進む準備をする必要があると判断しました。この欠場期間を前向きに捉え、パワーアップして戻りたいです。

――診断結果を聞いたときの心境はどうでしたか?

正直、驚きよりも「やっぱりそうか」という納得の方が大きかったですね。配信でのコメントや試合後に頂くお声の中でも、腰への心配をたくさんいただいていて、そういった声を受け止めるたびに「このままではいけない」と感じていました。勝敗以前に、ファンの方に心配されながら試合をする自分が情けないと思ったんです。


©マリーゴールド

――リングから離れることについてはどのように感じていますか?

プロレスが大好きなので、リングから離れるのはとてもつらいです。ですが、これは前向きな欠場なのだと自分に言い聞かせています。必ずパワーアップして戻れるように今の自分にできることを全力で頑張りたいです。

マリーゴールド入団から今年を振り返って

――マリーゴールドに移籍してからの1年を振り返ると、どのような思いがありますか?

激動の1年だったと感じています。旗揚げ後に加入したので、馴染めるかなと不安があったりもしましたが、小川代表をはじめとする選手の皆さんが温かく迎えてくれました。そのおかげで少しずつ自分の居場所を見つけることができました。ただ、結果を残すことができず、(ビクトリア)弓月とのタッグでも「自分が足を引っ張っているのでは」と悔しい気持ちを抱える日々が続きました。

――弓月選手との関係についても少し聞かせてください。

弓月は同期であり、タッグパートナーとして本当に頼もしい存在です。リーグ戦やシングルで結果を出している弓月の姿を見ると、嬉しい反面、自分が力不足だと痛感することも多かったです。ただ、弓月がいてくれたからこそ、私はこの1年頑張れました。弓月には感謝の気持ちしかありません。


©マリーゴールド

――マリーゴールドに移籍する前の団体への思いはありますか?

もちろんあります。前の団体ではプロレスの基礎から教えていただきましたし、運動神経も覚えも悪かった私がデビューできたのは先輩方の指導のおかげです。感謝の気持ちは今でも変わりません。ただ、自分で移籍を選んだ以上、この選択を正解にしなくてはならないと思っています。

――マリーゴールドでの活動を通じて、これまでの道のりを振り返って、印象に残っていることは何ですか。

“最初(旗揚げ時)からずっと一緒にいる気がする”と言ってくださった選手がいたんです。これは本当に嬉しかったですね。団体のこともマリーゴールドの選手たちのことも本当に大好きです。

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