【新日本】ボルチンとエキジビションマッチを行ったバーネットがエール「おまえをチャンピオンにしてやる」
新日本プロレスは1月6日、東京・大田区総合体育館で『NEW YEAR DASH!!』を開催した。1.4と1.5の東京ドーム2連戦から続く高揚感を抱えたままの観客の前で、対戦カードが当日発表される独自の形式で行われた今大会は、期待と驚きが交錯する内容となった。
『NEW YEAR DASH!!』
日時:2025年01月06日 (月) 17:00開場18:30開始
会場:東京・大田区総合体育館
観衆:2,348人
第1試合として行われたのは、スペシャルエキジビションマッチ。ボルチン・オレッグとジョシュ・バーネットの一戦は、新春のプロレス界に新たな可能性を提示する熱戦であった。
ボルチン・オレッグは、1.4東京ドーム大会の「ニュージャパンランボー」で初参戦ながら存在感を示した。そして、その試合後、バーネットとのシングル対戦を熱望。バーネットもそれに応え、この日のエキジビションマッチが組まれる運びとなった。
かつて総合格闘技界で一時代を築いたバーネットと、アマレス出身で新進気鋭のボルチン。対照的なキャリアを持つ二人の試合は、ただのエキジビションにとどまらず、プロレスの未来を感じさせる舞台となった。
試合開始のゴングが鳴ると、ボルチンは片足タックルで勢いを見せ、バーネットのグラウンドテクニックを封じ込める展開を繰り広げた。一方のバーネットは、アームロックやスリーパーといった技を駆使し、巧みな間合いでボルチンを追い詰めた。互いの得意分野がぶつかり合い、観客は固唾を飲んでその展開を見守った。
グラウンドでの攻防では、両者が絶えずポジションを奪い合い、わずかな隙も許さない緊張感が漂った。ボルチンが得意のボルチンズリフトを見せれば、バーネットはクルックヘッドシザーズで応戦。両者のスタイルが絶妙に噛み合ったこの一戦は、結果的に時間切れ引き分けという結末を迎えたが、試合後の展開がさらなる注目を集めた。
試合終了後、バーネットはマイクを手に取り、ボルチンに対して熱い言葉を贈った。「これはおまえへの試練だ」「オマエは学んだ。だからおめでとう。これで終わりじゃない」と語り、彼の成長を称えるとともに、将来的な飛躍への期待を示した。この言葉は、観客だけでなくボルチン自身にとっても心に響く瞬間であった。
バーネットの激励を受け取ったボルチンもまた、マイクを通じて感謝の言葉を述べた。「ランボーの戦い、今日の戦い、すごい武器になると思います」「次に次に自信になって、がんばります」と語る姿は、挑戦者としての決意と可能性を感じさせるものであった。
試合後、両者は肩を組んで退場し、観客から大きな拍手が送られた。
<試合結果>
▼第1試合5分1本勝負
スペシャルエキシビジョンマッチ
ボルチン・オレッグ △
vs
ジョシュ・バーネット △
5分00秒 時間切れ引分
■試合後バックステージコメント
ジョシュ「新年はこうやって始めるものだ。これからの1年をどう過ごすのか示すことから始めよう。自分自身を見せる。世界に対し、何をしにここにいるのかをしっかりと伝えるのだ。それがプロレスラーというものだ。
2日前のランボーで、俺とオレッグは初めてリング上で対戦することができた。野毛道場でアイツをトレーニングしてきたが、道場はリングではない。だから2日前、俺は小さな試練を与え、アイツがその気になるかどうかを見たかったのだ。
俺はアイツに言ったんだ。もし望むなら『NEW YEAR DASH』で会おうと。お前は左腕を取り返すことができたが、俺はアイツをとらえ上を取った。今夜、アイツは現れただけでなく、最初のテストをクリアした。
2つ目のテストは、今夜全てを出し切り勝ちを取りに来るかどうかだった。俺のゴールは、オレッグを負かすことでも、オレッグを破壊することでも、オレッグに新たなライバルを作ることでもない。俺のゴールは、教える者として、コーチ―として、野毛道場のコーチとして、俺の生徒を試し、さらに強くすることだ。
なぜなら俺たちが新日本プロレスでどれだけ闘おうとも、(※日本語で)我々は、プロレスラーです。(※英語に戻り)俺たちは強くならなければいけない。世界で最も強くならなければならないのだ。(※日本語で)世界一強い。(※英語に戻り)なぜなら、新日本プロレスは『キング・オブ・スポーツ』だからだ。
キングは弱くない。キングは下から支配するのではない。キングはただ高みに座り、人々に指示を与えるだけではない。違うのだ。キングとは、戦場で作られるものだ。キングは剣を手に取り、地に落ちた王冠を拾い、自らをキングとするのだ。
オレッグは新日本プロレスのキングとなるだろう。しかしだ。もしもアイツが俺のゴールへの道を邪魔することがあれば、それはまた別の話で、別のレッスンになるだろう。だがそれまでは、俺はオレッグをチャンピオンにすることに集中する。必ず実現させるぞ。
さて、どうなるか見てみよう。俺は新日本プロレスでもっと活躍するかもしれないし、ただコーチに専念するかもしれん。わからないが、それは俺がリングに立ったとき、敗れ壊れたボディの山を見ればわかるだろう」
ボルチン「お疲れ様です! いやあ、ホントに昔から好きな選手とエキジビションマッチやって、嬉しかったんですけど、やっぱりジョシュさん、昔どれだけ強かったか知りたいけど、今でもメチャクチャ強いですよね。
グラウンドのスパーリングをやって、自分はもともとレスリングだから関節技がないところだけど、ジョシュさんに教わった関節技とかプロレスで教わった関節技、そういうのを今日、成長してるかなと思いますけど、出てるかなと思います、自分でやって気付いてるし。
これからプロレスで誰にも負けない自信があるから、これから頑張って、プロレスのリングですごい自信持ってるから。前はレスリングの闘いだったらよかったけど、リングでの闘いは極められそうだったらロープに逃げたりとか、関節技が入りそうだったらすぐエスケープするとか、そういうのをすごく研究していて、特にグラウンドレスリングとかレスリングは、どこのリングでも絶対負けないと思います。
これから、もちろん次もいっぱい試合あるんですけど、ジョシュさんいつも練習、本当にありがとうございました。(※ジョシュに向けて英語で)ジョシュさん、練習ありがとうございます。もっとアドバイスをください。(※日本語に戻って)ありがとうございました」
<写真提供:新日本プロレス>
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