【アイスリボン】勝愛実が初防衛に成功、トトロさつきとの激闘を制す「同じ団体にこれほどやり合える相手がいるのは幸せ」
女子プロレス団体アイスリボンは2月24日、横浜ラジアントホールで『横浜リボン2025・Feb.』を開催し、ICE×∞選手権試合では王者・勝愛実が挑戦者のトトロさつきを退け、初防衛に成功した。
『横浜リボン2025・Feb.』
2025年2月24日(月・祝)11時30分開場/12時00分開始
観衆:165人(満員)
<試合結果>
▼第4試合 ICE×∞選手権試合 30分1本勝負
[王者]○勝愛実(18分56秒 片エビ固め)トトロさつき×[挑戦者]
※ダイビング・エルボードロップ
※第40代王者が初防衛に成功
アイスリボンの絶対王者を目指す勝にとって、その大事な一歩となる初防衛戦の相手は、アイスリボンの大黒柱のトトロ。前哨戦から激しいぶつかり合いを続けてきた2人の戦いはタイトル戦においても、お互いに攻めの姿勢は変わらない。がっちりロックアップからロープに詰めたトトロ。ブレイク時にラリアットを叩き込み、場外戦へともつれ込む。客席に勝をぶん投げたトトロは鉄柱に勝を押し付けてのラリアット連打から助走をつけて飛び込むも勝がかわす。
今度は勝がラリアット連打。さらにトトロを寝かせてエプロンからのフットスタンプ。リングに戻ろうとする勝だが、これを場外からとらえたトトロがエプロンの勝を投げ捨てジャーマンで場外に投げ落とす。さらにエプロンからのセントーン。この一撃で息が詰まったという勝はしばし動けず。セコンドに介抱されてリングへ。トトロが串刺しラリアットからボディプレスを狙うが、これを勝がかわす。勝がフットスタンプからダブルアームを狙うがトトロがショルダースルー。
勝がスタナー、トラースキック。勝がラリアットもトトロもラリアット。相打ちに。ラリアットの打ち合いからトトロがロープに飛んでのラリアットで倒し、ボディプレス、さらに寝ている勝にラリアットをボディプレスの形で打ち下ろす。カバーもカウント2。トトロがファイヤーマンズキャリーも勝が逃れエルボー。打ち合いからトトロがラリアット、カミカゼでカバーもカウント2。肩口に担ごうとしたトトロだが、着地した勝がDDT、顔面踏みつけ、ストンピング、ロープ際に詰めての顔面ウォッシュ連打。
勝がコーナーからリバーススプラッシュの形でフットスタンプを入れ、続けてリバーススプラッシュでカバーもカウント2。勝がダイビングフットスタンプもトトロがかわす。トトロが飛び込みクロスボディ、コーナー2段目からのセントーン3連発でカバーもカウント2。トトロが動くこと雷霆の如しを狙うが、勝がそのまま丸め込み。カウント2。勝がトラースキック。エルボーの打ち合いから勝が再度、トラースキック。勝がコーナーに上がる。トトロが追いつき、雪崩式ブレーンバスター。
続けて飛び込みラリアットを狙うもかわした勝が投げ捨てジャーマン。エルボーの打ち合いから勝が丸め込みもカウント2。勝がラ・マヒストラルもカウント2。トトロが動くこと雷霆の如しを決めるが、両者起き上がれず。トトロがなんとかカバーに入るもカウントは2。トトロがラリアット。起き上がりこぼし式のラリアットを連打しカバーもカウント2。勝がカウンターのハンマー、ダブルハンマー、さらに強烈なエルボーをトトロの顔面に連打する。コーナーに上がった勝はふらっと起き上がったトトロにエルボードロップ。そのまま体を浴びせてボディアタックの形でトトロを倒すと、再度、コーナーに上がってのダイビングエルボードロップ。激戦を制し、勝がカウント3を奪った。
〈試合後のリング上〉
勝「トトロさつき、お前が今のアイスリボンでプロレスを続ける理由が勝愛実だというならば、ずっとずっと、これからも対角に立ち続けてやる。今日はベルトを懸けて戦ったけど、ベルトがあろうがなかろうが、トトロさつき、お前がアイスリボンのリングに立つ理由を私がずっとずっと、その理由であり続けてやるよ、この私が。ただ、これだけは言わせてくれ。もうしばらく対戦NGでお願いしたい。もうこんなの初防衛戦の相手じゃねえだろ、マジで。ラスボスだろ。これからもアイスリボンの大黒柱で、アイスリボンを引っ張ってくれ。私はチャンピオンとしてアイスリボンを引っ張っていく。」
トトロ「勝愛実、むかつくけど、そういうとこホンマに好きやわ。アイスリボンにい続けるか悩んだ時期もあったけど、勝愛実がいる限りは、私はアイスリボンの大黒柱であり続けるし、また、そのベルトを懸けて戦いましょう。そしてそのときは私が勝つ!でもこれだけは言わせてほしい。しばらく対戦NGでお願いします。」
※いぶきがリングに上がり、マイクを掴む。
いぶき「勝さん、防衛おめでとうございます。なんか、ちょっとベルトが話したそうにしているので、ちょっとマイクを…。」
ベルト「(いぶきの声を借りて)勝さんにベルト巻いていてほしくないなあ。こんな乱暴な人が持っていたら困るなあ。もっと明るくかわいい選手に持っていてほしいなあ。それって星いぶきだと思う。」
勝「こら、(いぶきが)何か言ってません?」
ベルト「早く私の元へ帰ってきてほしいなあ。」
勝「あんだけさあ、激しい戦いして余韻がないの?」
いぶき「いや、まずそのベルト、自分、休業する前に巻いていて、返上したベルトなんです。自分まだ1回もそのベルト獲られたことないんですよ。私は復帰して、覚悟を持って、このリングに立つことを決めました。もうベルトに挑戦しないなんて言わない。第2の星いぶきの人生、そのベルトを懸けてお願いします。」
※勝がノーリアクション。
いぶき「お願いします!」
※まだ勝がノーリアクション。
いぶき「お願いします!!」
勝「わかったよ!やるやるやる。」
いぶき「自分、日にち決めてきたんですよ。」
勝「チャンピオンの権限はないの?」
いぶき「ない!決めてきたんで。3月29日、後楽園ホール大会。そこで、王者・勝愛実対挑戦者・星いぶき、どうですかーっ!」
※会場から拍手。
いぶき「もうお客さんの決定なので、お願いします!」
勝「やりゃあいいんでしょ!」
※勝が握手を求めると、いぶきが蹴りを叩き込む。
いぶき「そうだよ、やりゃあいいんだよ、勝愛実!(ベルトが吹っ飛んでいるのを見て)ベルト、大事に扱えよ!」
勝「お前だろ!」
いぶき「絶対に自分が勝つので、応援よろしくお願いします。」
※いぶきが握手回りを仕切る。握手回り終了後、選手がリングへ。勝がマイクを手に中央へ。
勝「はい、勝愛実が…。」
※またもいぶきに蹴飛ばされる。
いぶき「締めさせるわけねえだろ、バーカ!」
※すっかりいじけモードの勝を無視していぶきが「プロレスでハッピー!アイスリボーン!」で大会を締めた。
〈試合後の勝愛実〉
「本当に初防衛戦にしては重過ぎる試合でした。スタートから体が動かなくなっちゃって、トトロの巨体が(場外の)自分の体に(エプロンからのセントーンで)降ってきたときに息が詰まっちゃって動けなくて、本当に厳しい戦いでした。ただ、レスラーとして一番嬉しいのは、同じ団体にあそこまでやり合える選手がいるっていうのは、本当に幸せなことだし、嬉しいことだなって思います。」
――防衛戦のたびにコスチュームを変えるという話もありますが。
「やっぱりコスチュームに関してはこだわっていきたいっていう気持ちが強くて、見ている人たちにも楽しんでもらいたいなっていうのがあったので。コスチュームを新調するときって、それなりの試合があったり、自分の中で特別な試合の前には新調したいなっていうのはあったので、防衛戦のたびにコスチュームは新調していきたいなっていうので、そこに試合の意気込みも含まれています。」
――いぶき選手が次の挑戦者に決まりました。
「私、アイスリボンに入団するときに、1人1人の選手のプロフィールを調べたことがあって、いぶがベルトを手放した経緯も読ませてもらったときに、いつかは来るだろうなと思っていたので、自分が負けて獲られたわけじゃないし、やむを得ず手放さなきゃいけない状況だったっていうのもあって、アイスリボンの中では一番ベルトへの思い入れが強いというか、思い入れというか、悔いが一番強いのかなとは思います。そういうのが試合後の行動で出てきたのかなと。いずれは戦わなきゃいけない相手だなと思っていたので、あ、今、来たのかという感じですね。
――いぶき選手の印象は?
「やっぱりうまいっていうイメージですかね。プロレスのセンスもあるし、チャンピオンだっただけあって、試合運びも安定してますし、アイスリボンのトップの選手だなって印象はあります。(自信は)もちろんあります。防衛以外ありえません。」
――ついにタイトル防衛しても締められなくなりました。
「私が一番聞きたいですよ。なんなんですかねえ。道場マッチだけだと思っていて、私。初防衛戦のあとは締めれると思ったんで。空気読まないでぶっこんでくるいぶきもさすがだなと思いますし、チャンピオンとして立場がどんどん弱くなっている気はするんですけど、そこは試合できっちり防衛数を重ねて、アイスリボンの絶対王者として、勝愛実は勝ち続けるので。でも締めたい。絶対に締めたい。締めます!」
〈試合後のトトロさつき〉
「まだまだアイスリボンで頑張る理由ができちゃいましたね。勝愛実の背中を追いかけるんじゃなくて、追い越して引っ張るような選手に自分がなります。でも、しばらくは対戦NGでお願いします。」
――勝選手は想像以上の相手でしたか?
「私が新人の時には勝愛実が活動休止に入る前やったんですけど、そのときは1回も戦ったことがなくて、ただ間違いなく強い選手っていうのは知ってました。彼女の復帰戦の相手が、タッグですけど、自分で、そのときからけっこうな頻度で対戦してるんですけど、何回当たっても強いだけじゃなくて、当たるごとにどんどんどんどん強くなっていく。プロレスラーとして嫉妬もするし、純粋に戦いたいなっていう気持ちもすごくありました。今日の勝愛実は今まで当たった、どの勝愛実よりも最強でした。」
――迷いは吹っ切れた?
「吹っ切れましたね。もう1ミリも迷いはないです。実はアイスリボンにとどまる理由っていうのがもうひとつあって、新春の道場マッチで今年の抱負を全員が言うんですよ。その中で松下楓歩が“このメンバーでもう1回、後楽園ホールを満員にしたい”って言っていたのが心に刺さりました。」