【新日本】“調印式で火花”後藤洋央紀「IWGP世界ヘビー級のベルトは遠いぞ!」棚橋弘至「大田区はボクの物語にする」
新日本プロレスは3月4日、東京・都内事務所にて、3月6日の『旗揚げ記念日』東京・大田区総合体育館大会で行われるIWGP世界ヘビー級選手権試合の調印式を実施した。
王者・後藤洋央紀が防衛戦に向けて強気の姿勢を貫く一方、挑戦者・棚橋弘至は「大田区はボクの物語にする」と自信を見せた。
■棚橋弘至「大田区はボクの物語にする」
調印式で棚橋は「新日本プロレス100年に一人の逸材、棚橋弘至です」と名乗り、IWGP世界ヘビー級王座挑戦に向けた心境を語った。
「後藤選手からの指名がなければ、IWGP世界ヘビー戦線に戻ることは難しかったかもしれません。ただ、このチャンスをどう捉えるか。ボクは過去何度もタイトルマッチを経験してきましたが、ベルトを獲った後の自分を常にイメージしてきました。日本全国を回り、ファンの皆さんと喜びを分かち合い、『愛してま~す』で締める。そんな未来を描いています」
また、2月の大阪大会で起きた「大後藤コール」にも触れ、「あの光景は印象深かった。だが、ボクは後藤洋央紀物語の登場人物ではなく、棚橋弘至物語の主人公。大田区はボクの物語にしてみせます」と意気込みを語った。
■後藤洋央紀「IWGP世界ヘビー級のベルトは遠いぞ!」
一方、王者・後藤は「初めてIWGPに挑戦してから18年。立場を変えて、再び棚橋選手と戦えることを嬉しく思います」と感慨を述べた。
「棚橋選手の功績は素晴らしい。ファンの皆様のためにも、引退するその時まで輝き続けなければならない。本当にそう思っています」
しかし、「いまのチャンピオンは俺です。だから、あえて言わせていただきます。棚橋さん、IWGP世界ヘビー級のベルトは遠いぞ!」と挑戦者を挑発した。
■質疑応答
調印式後の質疑応答では、後藤は王者としての実感について「初めての経験ですが、地方でファンの皆さんから力をもらい、チャンピオンとしての実感が湧いてきています。大阪よりもさらに気持ちは強くなっています」と語った。
棚橋は「後藤選手とは何度も戦っています。経験値は自分の中に残っていますし、タイトルマッチに向けていくつもの作戦を用意しています」としつつ、「ラストイヤーと言われる中、残り10カ月でこのままでは終わりたくないというレスラーとしての意地もあります。3月の早い段階でタイトル挑戦のチャンスが巡ってくるとは思っていませんでしたが、すべてをプラスに捉えて臨みます」と覚悟を示した。
また、旗揚げ記念日にIWGP世界ヘビー級選手権が行われる意義について、棚橋は「新日本プロレスは新陳代謝が進み、若い選手の台頭が目立っています。そんな中で後藤選手がチャンピオンとなり、さらにキャリアの長い自分が挑戦する。この状況に他の選手も穏やかではないと思いますが、こうした世代間闘争や競争意識こそが団体の活性化につながる」と語った。
後藤も「旗揚げ記念日は特別な日。若い世代や他の選手たちにも響く試合を届けたい」と意気込んだ。
■「ボクが一旗揚げますよ」
現役最後の旗揚げ記念日でIWGP世界ヘビー級王座に挑戦することについて、棚橋は「いろんな条件が重なり、すべてが用意されたような気持ちです。このタイミングで旗揚げ記念日でベルトを獲るのは……まさにボクが一旗揚げますよ」と決意を新たにした。
また、「今回、後藤選手からの指名という特別な形での挑戦。本来であれば『NEW JAPAN CUP』や『G1 CLIMAX』で結果を残さなければ挑戦できるベルト。それを考えると良い流れが来ています」と前向きな姿勢を見せた。
最後に、後藤の「IWGP世界ヘビー級のベルトは遠いぞ!」という発言について聞かれると、「大丈夫です。免疫がありますので」と笑顔を見せ、「過去にも『遠いぞ』と言われながらも獲ってきました。もし今回も獲れば『近かった』ということです」と自信をのぞかせた。
3月6日の大田区大会で行われるIWGP世界ヘビー級選手権試合。後藤が初防衛を果たすのか、それとも棚橋が王座奪還を成し遂げるのか。世代を超えた一戦の行方に注目が集まる。
■『旗揚げ記念日』
3月6日(木) 17:00開場18:30開始
東京・大田区総合体育館
<写真提供:新日本プロレス>
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