【新日本】棚橋弘至“”IWGP世界ヘビー級王座”最後の挑戦が終わり涙「届かなかったかぁ、IWGP世界のベルト。一番になりてえよなあ」
新日本プロレスは3月6日、東京・大田区総合体育館で『旗揚げ記念日』を開催した。1972年の旗揚げから53年を迎えたこの日、3大王座戦を含む熱戦が繰り広げられた。
『旗揚げ記念日』
日時:2025年3月6日 (木) 17:00開場18:30開始
会場 :東京・大田区総合体育館
観衆:3,335人(満員)
調印式で棚橋は「新日本プロレス100年に一人の逸材、棚橋弘至です」と切り出し、後藤からの指名を受けたことに感謝を述べつつ、「このチャンスをどう捉えるか。ボクは常にベルトを獲った後の未来を想像してきた」と語った。さらに、大阪大会で響いた「大後藤コール」に触れながらも、「ボクは後藤洋央紀物語の登場人物ではなく、棚橋弘至物語の主人公。大田区はボクの物語にする」と意気込みを見せた。
一方、王者・後藤は「初めてIWGPに挑戦してから18年。立場を変えて棚橋選手と戦えることが嬉しい」と感慨を述べながらも、「いまのチャンピオンは俺。棚橋さん、IWGP世界ヘビー級のベルトは遠いぞ!」と王者としての貫禄を見せた。
そして迎えた3月6日、新日本プロレスは『旗揚げ記念日』を開催。旗揚げから53年を迎えた記念すべき大会のメインイベントで、後藤と棚橋のIWGP世界ヘビー級選手権が行われた。
試合は両者が互いの意地をぶつけ合う激闘となった。最後は棚橋がハイフライフローを狙うも、後藤が間一髪で回避。すかさずローキックで崩し、強烈なヘッドバットから渾身のGTRを決め、20分16秒の熱戦の末に初防衛を果たした。
<試合結果>
▼メインイベント(第7試合) 60分1本勝負
IWGP世界ヘビー級選手権試合
<第12代チャンピオン>
後藤 洋央紀 〇
vs
<チャレンジャー>
棚橋 弘至 ×
20分16秒 GTR→片エビ固め
※後藤が初防衛に成功
試合後、後藤はマイクを握り、「棚橋さん、あなたがいなかったら、俺はもうちょっと早くこのベルトを巻けたかもしれない…。でも、あなたがいたからこそ、今の俺がある。残り少ない現役生活、最後の最後まで輝き続けてください」と語り、会場は大きな拍手に包まれた。
この言葉を受け、棚橋は「後藤ーーーっ!! …頼んだぞ!」と叫び、本隊とCHAOSの選手たちがリングへ集結。「今日を機に、本隊とCHAOSの関係性、変わるんじゃないか?」と問いかけ、会場を沸かせた。
バックステージに戻ると、棚橋は床に大の字になり、天井を見上げながら静かに語り始めた。
「棚橋弘至というレスラーは、残りあと10ヵ月を切りました。届かなかったかぁ、IWGP世界のベルト。届かなかったねぇ……。」
涙をこらえながら、「あと10年、あと5年、早ければって思うけど、俺がベルトを巻くことと同じぐらい、ファンの皆さんに応援してもらうことが、かけがえのない、俺の結晶です。一番っていいよなあ。一番になりてえよなあ……。」と心の内を明かした。
そして涙を拭いながら立ち上がると、最後にこう締めくくった。
「だからプロレスって面白いと思うよ。」
<写真提供:新日本プロレス>
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