【新日本】『NJC』ボルチン大健闘も鷹木が荒技“バーニング・ドラゴン”で意地の勝利「ボルチン、お前がオリンピックを目指してる時、俺はプロレス界のトップを目指してやってきた」
新日本プロレスは3月14日、大阪・金岡公園体育館で『NEW JAPAN CUP 2025』第5戦を開催した。
『NEW JAPAN CUP 2025』
日時:2025年3月14日 (金) 17:30開場18:30開始
会場:大阪・金岡公園体育館
観衆:1,069人
この日のセミファイナルでは、2回戦の一戦としてボルチン・オレッグが鷹木信悟と対峙した。
1回戦でバッドラック・ファレとの激闘を制したボルチンにとって、キャリアにおいて最大の試練とも言える一戦であった。対する鷹木は1回戦をシードで免除されており、この試合がトーナメント初戦となる。
試合開始直後、ボルチンは得意のレスリング技術を活かして組み合いに持ち込む。しかし、百戦錬磨の鷹木も冷静に対応し、序盤は互いに様子を探る展開となった。
ボルチンは強靭な肉体を活かしたショルダータックルやボディプレスで攻勢を仕掛けるが、鷹木も独特の間合いで動きを封じ、激しい打撃戦へと持ち込む。
中盤、鷹木が場外戦に引きずり込むと、フェンスやエプロンを使った攻撃で試合の流れを変える。リングに戻ると、ボルチンの腕を重点的に攻め立て、関節技で動きを制限した。
しかし、ボルチンも持ち前のパワーで応戦し、スープレックスやカミカゼを狙い、勝負を決めにかかる。
終盤に差し掛かると、両者は打撃戦を展開。ボルチンが渾身の一撃を繰り出せば、鷹木もパンピングボンバーで応戦。
場内には「ボルチン」コールと「鷹木」コールが交錯し、激闘を後押しする声援が響き渡る。粘るボルチンを前に、鷹木はついにバーニング・ドラゴンを炸裂させ、壮絶な一戦に終止符を打った。
<試合結果>
▼セミファイナル(第7試合) 時間無制限1本勝負
『NEW JAPAN CUP 2025』2回戦
ボルチン・オレッグ ×
vs
鷹木 信悟 〇
18分16秒 バーニング・ドラゴン→片エビ固め
※鷹木がトーナメント準々決勝戦へ進出
■試合後バックステージコメント
鷹木「(※左脇腹を氷のうで冷やしながら現れ、床にヒザ立ちになり)思った通りだ、ボルチン。すげえよ。そして強い。一発一発が重いし、デケえし、おお、ハンパないね。(※報道陣を向いて)面白えな、プロレスって。なあ岡本。オリンピックを目指してたヤツと、俺はたかだか高校でインターハイ目指して県の予選で負けたヤツが、プロレスだったら!県の予選のヤツが勝っちまうんだぜ。そりゃそうだよ。なあボルチン、お前がオリンピックを目指してる時、俺はプロレス界のトップを目指してやってきた。(※立ち上がる)アマレスだろうが柔道だろうが、関係ねえよ。男と男の勝負だ。意地の張り合いだよ。
でも俺は、アイツが……去年か、デビューしたばかりだったのは。1年ちょっとか? 知らねえけど。言ったなあ。L・I・Jの控室で世間話で、『3年未満は、そんなの素人と一緒だ』と。『そんなの、まだまだ半人前だ』って。ああ、撤回するよ。得意の前言撤回だ。ボルチンは、本物のプロレスラーだ。ホント、余裕がねえ。たまたま俺の方がなあ、ちょっとキャリアがあっただけかもしんねえけど。
そういえば、キャリアといえば、気付いたか、岡本。見かけない技があったろう。最後のフィニッシュ。あれも、ラスト・オブ・ザ・ドラゴンの……進化バージョンじゃねえよ!何を隠そう、デビュー当時、2004年10月にデビューして1年は、あのまま担いで、まあちょっと回してたか、あのまま落としてたんだよ。で、新日本のリングでやっぱり、ファレもそう、ジェフ・コブもそう、ボルチンも、半端じゃなくデケえヤツがいる。だったらそれに合わせて、応用を利かせただけだよ。
『ラスト・オブ・ザ・ドラゴン改』とか言ったら、某・後藤洋央紀みたいになっちまうから。俺のラスト・オブ・ザ・ドラゴンのもともとの基本は小橋建太さんのバーニング・ハンマーをモデルにしたから、いいんじゃないの? 去年小橋さんの興行にも出たし、今日のフィニッシュ技はバーニング・ドラゴンだよ。バーニング・ドラゴン。
俺はいつだって、42歳、元気ハツラツおじさん、バーニングしてんだよ。燃えてんだよ。まあこれでなあ、岡本、謎のシードから1回勝ったぐらいでデカい口叩けねえな。次はモロニーか。ちょうど俺の前の試合でモロニーが勝ったつってたから、これはボルチンに、何が何でも負けるわけねえと思ったよ。そして謎のシードから、俺は今日初戦で、明日か、面白え。
(※脇腹の氷のうに目をやり)なあ、肋骨ヤマいったかと思ったよ。まあ寝て起きたら痛みも忘れてるだろう。いいぜ、モロニー。お前に受けた屈辱、忘れちゃいねえんだ。2月11日、あの屈辱を明日の名古屋で晴らしてやるよ、オイ。なーにがモロニーだかマロニーだか知らねえが、明日こそ、俺が全部食ってやるからな!」
ボルチン「(※後頭部を冷やしながら現れ、床に座る)すみません。一昨日、タッグマッチで鷹木さんと試合して、鷹木さん、『プロレスはパワーだけじゃない、頭も必要だ』って言ってたけど、僕の中では鷹木さんに勝つのはもちろんパワーで、頭で勝負したら勝てないけど、まあでもプロレスはアスリートだけじゃないね。プロレスは、(※胸を指差して)心だよ。心では誰にも負けない。俺はこの新日本のリングが好きだし、プロレスが好きだから、次は絶対あなたに勝つよ。今まで負けてる全員に勝ちます。覚えてて」
『NEW JAPAN CUP 2025』は激戦が続く。ボルチンの成長と、鷹木のさらなる戦いぶりに注目が集まる大会となった。
<写真提供:新日本プロレス>