ノアに吹き荒れるOZAWA旋風をKENTAがストップさせるのか おちょくり合戦は激化の一途
ノアを席巻する暴露系・OZAWA旋風の勢いが止まらない。今年初めから、快進撃を続けるGHCヘビー級王者・OZAWA。清宮海斗、征矢学、マサ北宮ら先輩レスラーを口八丁手八丁で撃退している。
OZAWAの活躍と同時にノア人気も上昇。聖地・後楽園ホールを始め、観客動員は右肩上がりである。
ノアの“救世主”OZAWAの前に新たに現れたのはKENTA。KENTAといえば、全日本プロレスでデビュー後、ノアの設立に参加。ジュニア、ヘビーの両階級で活躍し、世界のヒノキ舞台米WWEに進出。その後、新日本プロレスに乗り込むなど、日米マットを経験した猛者。今年になってノアに再入団を果たした。
キャリアは四半世紀。44歳のKENTAにOZAWAは「俺に介護プロレスをさせないでくれ」と、毒づいている。2人の初対決となった3・28神奈川・横浜決戦でも、OZAWAが得意とする暴露系いじりが冴えわたった。
KENTAが新日本プロレス2022年1・5東京ドーム決戦のノーDQマッチVS棚橋弘至で大けがを負ったことをむし返すOZAWA。スチールトラッシュ缶を持ち出し、試合後には自らダイブ。額から流血した上、大げさに痛がってみせた。
GHC王者らしからぬ自爆デモンストレーションは、KENTAにノーDQマッチの黒星そして長期欠場に追い込まれた大けがを思い出させようという魂胆だろう。
ただし、そこは様々な戦場で大舞台を体験してきた歴戦の強者・KENTAである。「悪いけど、ケガをしたのは脚立なんだよ」と指摘。なおも「おまえ、オデコが狭いんだよ。ハゲている人から見たら、うらやましいんだよ」とOZAWA顔負けのおちょくり。
もちろんOZAWAも黙るはずがない。「脚立の上から落ちて、鼻が折れて、股関節を脱臼して、背中が切れて可愛そうだったね。でも、もう一回やろう」と微塵の揺るぎもない。
続く前哨戦でも、ラダーを巡る攻防を展開する2人。OZAWAはKENTAの頭にゴミ箱をかぶせるなど、屈辱を与えた。「おまえ、年老いて体幹ヒョロヒョロだよ」と言いたい放題だった。
もちろんKENTAもやり返す。何と衝撃の握りっ屁攻撃。さすがのOZAWAもこれには意表をつかれたことだろう。
4・6大阪決戦ではKENTAはOZAWAのなめ回し攻めに対抗するかのようにかみつき、イス攻め、場外戦で攻勢に立った。試合後にはリング中央で大の字のOZAWAを踏み潰し、拳王、佐々木憂流迦とともにポーズを決めた。
4月14日はこんなもんじゃ済まさない。 pic.twitter.com/wdFkwwxDbZ
— KENTA aka Lil’K (@KENTAG2S) April 6, 2025
前哨戦第4RはKENTAの圧勝に終わった。KENTAは「結局、何が言いたいかっていうと、ハゲ怒らすと怖いってこと」と豪語したが、OZAWAは「あいつの傷口おいしかった。ノーDQマッチであいつの背中と色んな場所に傷つけてペロペロペロペロ味わってやる」といつもの調子だった。
4月14日の後楽園ホール大会でのノーDQマッチ(OZAWA・遠藤哲哉組vs KENTA・拳王組)に向け丁々発止のやり取りに、いよいよ歯止めが利かなくなっている。
OZAWAいわく4・14大会をKENTAが無事に闘い終えたら、5月3日、東京・両国国技館大会でKENTAのGHCヘビー級王座挑戦を認めることになる。
思えばOZAWAの暴露系いじりに互角に渡り合ったのはKENTAが初めてだろう。OZAWAも受け流し、いじりを繰り返しているものの「これまでとは違う闘い」を感じているのかも知れない。
KENTAを退け、OZAWAがノア改革をさらに進めるのか。それとも三沢光晴さんのノアで育ったKENTAの意地が爆発するのか。
試合はもちろん、コメントやリング外でのやり取りも含め4・14後楽園大会そして5・3両国大会、さらにはその先の行く末にワクワクしてくる。
<写真提供:プロレスリング・ノア>
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