吉田綾斗と浅川紫悠が“同期対決”に懸ける思い――10年の軌跡が交錯する選抜対抗戦「CLASH」開催へ

4月29日(火・祝)に千葉・2AWスクエアにて特別大会『CLASH ―吉田浅川選抜対抗戦―』を開催する。2AWのエース吉田綾斗と現在はフリーで活躍する同期の浅川紫悠が、それぞれの選抜メンバーを率いて全面対抗戦を実施。大将戦では吉田&藤田ミノルと、浅川&TORUが対戦する。プロレス人生の節目となる“入門10周年”を迎える両者にとって、今大会は特別な意味を持つ舞台だ。

大会のきっかけは、浅川の一言だった。「10周年の節目に何かやろう」と吉田に声をかけたことが発端となり、二人は企画を練り始めた。当初は共にタッグを組む構想もあったが、「一緒にやるより、戦った方が面白い」と意見が一致。最終的には、それぞれが選抜した選手で対抗戦を行う形式に落ち着いた。

大会名:『CLASH ―吉田浅川センバツ対抗戦―』
日時:2025年4月29日(火祝)14:00開始
会場:2AWスクエア

<対戦カード>

先鋒戦:花見達也 vs 風戸大智
次鋒戦:担々麺造&梶トマト with 紫雷美央 vs 最上九&チチャリート・翔暉 with 丹駆永井
中堅戦:ジョーシー&藤田峰雄 vs 仲川翔大&政岡純
副将戦:滝澤大志 vs 大門寺崇
大将戦:浅川紫悠&TORU vs 吉田綾斗&藤田ミノル

①大会開催のきっかけは?

――4月29日に2AWスクエアで行われる『CLASH ―吉田浅川センバツ対抗戦―』。この大会開催のきっかけは?

浅川:そもそもは、僕の方から吉田に「何かやらないか?」と声をかけたのがきっかけでした。ちょうど、デビュー10周年が近かったこともあって、何か特別なことをやりたいなと。それで、「せっかくだから2人で大会を企画してみよう」となったんです。

吉田:最初は2人で協力してカードを組もうとしてたんですけど……意見が全然合わなかった(笑)。プロレス観の違いがはっきりしていて、「これは一緒にやるより、戦ったほうがいいんじゃない」と。じゃあ、それぞれの選抜メンバーをぶつけようという形に落ち着きました。

浅川:「吉田浅川」で並ぶよりも、ぶつけあう方がいいなと。やっぱり「吉田 vs 浅川」で対立した方が面白いんじゃないかっていうのは、話しててすぐに出てきた結論でしたね。

――つまり、元々は共同開催を想定していたけれど、途中から対抗戦に方向転換したということなんですね。

吉田:そうです。そこからは完全に分業で、「それぞれ自分のチームを組もう」と。カード枠だけを決めて、誰を出すかは各自の裁量に任せる形にしました。

浅川:僕らは2014年の4月24日に入門(同期は他に最上九、条柴拓真)して、そこから10年が経ちました。せっかくの節目に、同期の中でも特別な存在である吉田と何か形に残ることをしたいと思ってました。

 

②対戦カードのみどころ

――10周年の節目にふさわしい、熱い対抗戦ですね。それぞれのカードに込めた意図も聞かせてください。まずは先鋒戦・花見達也 vs 風戸大智について。

吉田:シングルのジュニアヘビー戦という枠は最初から決まっていました。で、「誰を出そうか」となった時に、一番自分が嫌いな風戸を出そうと思って(笑)。対戦して嫌な思いをして、一番ムカついた相手をぶつけることで、浅川に嫌な思いをさせてやろうと。

浅川:僕は逆に、自分が一番信頼している後輩、花見達也を先鋒に抜擢しました。先鋒は大会の流れを作る非常に重要なポジション。勝負を決める上で、一番任せられる選手を置きたかったんです。

――互いに真逆の理由で選んだカードだったんですね。印象的です。

吉田:花見は巻き込まれ体質やから、風戸にうまく利用されるんじゃないかなと。

浅川:いやいや(笑)、花見の“暑苦しさ”が風戸を打ち崩してくれますよ。彼は素直で、努力を継続できる力もある。なにより、俺の言葉にちゃんと応えてくれるレスラーです。

――次鋒戦、担々麺造&梶トマト with 紫雷美央 vs 最上九&チチャリート・翔暉 with 丹駆永井というカードも個性的ですね。

吉田:いちおう同じユニットに所属しているらしいので最上九と翔暉を出します。でも彼らはユニットで試合するときにめちゃくちゃ弱いんです(笑)。だからこいつらじゃどうしようもないのでセコンドには丹駆(永井)さんを置くことで、この二人を支えてくれということだったんですが、それに対抗して後付けで紫雷美央さんを呼んできたんです。

浅川:それはセコンドに丹駆さんがいるはセコいんで、丹駆さんといえばあの人を呼ばないとなと(笑)肉体的ダメージを梶トマトと担々麺造で、精神的ダメージを紫雷美央さんにお願いしようと。吉田は最上とチチャを信用していないので、完全敗北を味あわせてやりますよ。

――中堅戦では、ジョーシー&藤田峰雄 vs 仲川翔大&政岡純という異色の顔合わせが。

吉田:うちは仲川と政岡という、プロレス界でクセがない方の2人で、しっかりと仕事をして欲しいと思ったんですけど、なんという相手を呼んでくれたんだと(笑)

浅川:吉田がバランスを考えたんでしょうけど、こっちが大クセな2人なんで(笑)うちのエースのジョーシーを戦いの要の中堅に置いたんです。そして、藤田峰雄さんはジョーシーのドバイ軍がすごい興味をそそって好きっていう話をジョーシーから直接聞いたんでオファーしました。この試合はどうなるのか楽しみです(笑)

吉田:仲川、政岡に丸投げで、僕は全くこの試合にはタッチしません(笑)

――副将戦では、滝澤大志 vs 大門寺崇。これは骨太なシングルマッチです。

浅川:プロレス史に残るような戦いをしてくれるんじゃないかと僕は思っていますので、その期待を込めてに滝澤大志を呼びました。

吉田:ヘビーで1人選ぶならっていうので1番最初に頭に浮かんだのがに大門寺でした。大門寺もたいがいムカつくやつではあるんですけど、プロレス感が本当に合うんで呼びました。

――これはかなり期待ですね。

吉田:ヘビーの中でもめちゃくちゃ動ける2人だと思うんです。だからがっちりとしたぶつかり合いだけじゃないプラス要素も出せる選手なので楽しみです。

 

③自分たちの対戦カードについて

――そしてメインの大将戦、浅川紫悠&TORU vs 吉田綾斗&藤田ミノル。お二人が直接対決するタッグ戦です。

浅川:しょっぱい吉田には負けないです。

吉田:誰がしょっぱいんや。個人では強いから。横に藤田さんがいることによってお互いにちょっとレベルが落ちちゃうんです(笑)自分も大将戦に選んでおいてなんですけども、あんまりいいタッグではないんです。でも今の自分を考えた時に、藤田さんしかおらんやろうと思っています。結果は出ないタッグですけど。

浅川:そんな関係を聞いたら、こっちは勝つしかないですね。

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