【全日本】斉藤ジュン、CC初戦で真霜を撃破!王者としての覚悟と痛みとともに白星発進「最後に出した技はDying Lightって言うんだ。覚えとけ、DOOM!」

全日本プロレスは4月9日、東京・後楽園ホールで春の祭典『2025 チャンピオン・カーニバル』開幕戦を開催し、Aブロック公式戦として斉藤ジュン(三冠ヘビー級王者)と2AW所属の真霜拳號による一騎打ちが行われた。

「チャンピオン・カーニバル2025」【開幕戦】東京・後楽園ホール
開催日:2025年4月9日(水)開場時間17:30開始時間18:30
会場:後楽園ホール
観衆:1,105人

両者にとって初のシングル対決となったこの一戦は、それぞれに異なる想いが交錯する試合でもあった。3年連続の出場となる斉藤は、王者としての責任を背負いながら史上8人目の「三冠王者としてのカーニバル制覇」を目指す。一方で真霜は、2019年の肩の負傷による無念の欠場から6年越しの「未完の宿題」と向き合う覚悟で臨んだ。

試合序盤は斉藤が巨体を活かした場外戦で主導権を握るも、真霜は冷静に攻め手を探る。特に中盤以降は、右腕を集中的に狙う戦術が冴え渡り、リング上で何度も関節を締め上げた。

エルボー一発すらも苦悶の表情に変えるほどの徹底した腕攻めにより、王者の持つ圧倒的な攻撃力は明らかに削がれていた。

だが、斉藤は肉体の痛みに耐えながらも、要所での一撃に勝負を託す。終盤には真霜の猛攻をかわし、持ち上げる力強さと滞空時間の長い一発を重ねる。

ついにコーナーから叩きつける雪崩式の一撃を経て、最後はランニング式の強烈なフロントキック「Dying Light」で試合を決めた。

<試合結果>

▼セミファイナル(第7試合) チャンピオン・カーニバル Aブロック公式戦 30分1本勝負
斉藤ジュン 〇  [1勝=2点] 
vs
真霜拳號  × [1敗=0点] 16分49秒 Dying Light→片エビ固め

「チャンピオン・カーニバル開幕戦、勝ったぜ!真霜拳號、ちゃんとこうしてやり合ったことなかったけど、やはり強いな。腕がぶっ壊れると思ったぜ。だが、勝ったのは俺だ。またじっくりとやりたいな。ちなみに俺が最後に出した技はDying Lightって言うんだ。覚えとけ、DOOM!」

勝利後、斉藤は右腕を気にしながらも笑顔を見せた。その表情には、王者として先頭に立ち続ける意志と、この先の長丁場への覚悟がにじんでいた。

一方の真霜は、怒りをにじませながらも冷静さを失わなかった。

「クソがっ。重てえな、おい。あぁ、あぁ、クソが。全部、重てえじゃねえか。想定以上だったよ。ちょっと甘かったな。だけどさ、まだ1戦だろ、1敗は計算のうちだ。全勝優勝できるなんて思ってねえんだよ、俺は。そのあたりはよ、今日のダメージを最小限に抑える、最後はちょっと訳わかんなくなってしまったけど、ひきずるダメージはねえぞ。週末からまた100%で行ってやる。この1敗は計算の内。別にどうってことねえよ。斉藤ジュン、またやってやるぞ。右腕がダメなら左腕、左腕がダメなら左足、左足がダメなら右足。それでもダメなら全部潰してやるよ、バカ野郎」

勝敗に執着しながらも、敗北を糧に次を見据える言葉には、8年ぶりの出場者としての意地と経験が宿っていた。

試合は斉藤の勝利に終わったが、両者の視線はすでにその先に向いている。王者の右腕に残された爪痕、そして真霜の攻撃的な執念。この日生まれた新たな因縁が、今後のリーグ戦にどのような展開を呼ぶのか注目される。

チャンピオン・カーニバルは、まだ始まったばかりである。

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