【新日本】シカゴでザック・セイバーJr.が執念の雪辱劇!フィンレーを“変型ザックドライバー”で制す

新日本プロレスは現地時間4月11日、アメリカ・イリノイ州シカゴのWintrust Arenaにて『Windy City Riot 2025』を開催した。アメリカ大会としては節目の第3回を迎えた今大会で、ザック・セイバーJr.とデビッド・フィンレーによる一騎打ちは、技術と感情のすべてをぶつけ合う壮絶な決戦となった。
『Windy City Riot 2025』
日時:2025年4月12日 (土) 17:30(CST)開場19:00(CST)開始
会場:アメリカ・Wintrust Arena(イリノイ州シカゴ)
観衆:4,674人(満員)
舞台となったのは、かつて戦った『NEW JAPAN CUP 2025』準決勝(3月16日・静岡)で敗れたザックにとっての“復讐戦”でもあった。
相手は前IWGP GLOBALヘビー級王者・フィンレー。スタイルも信念も異なる両者の激突は、まさに現在の新日本プロレスを象徴する戦いであった。
試合は互いの戦術がぶつかり合う立ち上がりで幕を開けた。ザックはアームバーを駆使して主導権を握ると、得意の関節技でフィンレーの左腕を徐々に破壊。
対するフィンレーも意地の反撃を見せ、バックドロップやブレーンバスターでザックの体を痛めつける。終盤には、お互いに丸め込みを狙う駆け引きが展開され、観客の視線と息を一つに飲み込んだ。
重ねた意地が爆発したのは終盤だった。フィンレーのパワーボムホイップ連発を振りほどいたザックは、緻密な間合いから腕を絡め、フィンレーの動きを封じ込める。
そして、渾身の変型ザックドライバーでフィンレーをマットに沈め、見事3カウントを奪取。雪辱を果たした瞬間、場内は歓喜と驚嘆の拍手に包まれた。
<試合結果>
▼第6試合 30分1本勝負
スペシャルシングルマッチ
ザック・セイバーJr. 〇
vs
デビッド・フィンレー ×
15分20秒 変型ザックドライバー→片エビ固め
試合後、両者ともコメントを残すことはなかった。だが、言葉はなくともそのやり取りは雄弁だった。ザックは勝者として挑発の蹴りを浴びせると、フィンレーは中指を立てて無言の抵抗を見せた。
ザックにとっては、キャリアの中でも特に感情のこもった勝利であったに違いない。一方で、敗れたフィンレーも拳を下ろすことなく、再戦の機運を静かに燃やした。この一戦は、両者にとって終点ではなく、むしろ新たな因縁の起点となった。
<写真提供:新日本プロレス>
Pages 1 2