【2AW】旭志織が大石真翔との20年の絆で挑戦者迎撃へ!“節操なしの実力者”CHANGO&本田アユムに警戒「ベルトを持った状態で7.7自主興行の日を迎えたい」

千葉を拠点に活動するプロレス団体・2AWが4月27日、千葉・TKPガーデンシティ千葉でビッグマッチ「有限会社山﨑工業プレゼンツGRAND SLAM in TKPガーデンシティ千葉」を開催する。注目の2AWタッグ選手権試合では、王者組・旭志織&大石真翔が挑戦者の本田アユム&CHANGO組を迎え撃つ。約20年来の信頼関係を武器にベルトを防衛したい旭は、「相手は節操がないが実力者。真っ向勝負を受けて立つ」と気合十分。ベテラン同士の技巧派対決は、激戦必至の一戦となりそうだ。

【大会名】有限会社山﨑工業プレゼンツ GRAND SLAM in TKPガーデンシティ千葉
【日程】2025年4月27日(日)開場12:15 開始13:00
【場所】千葉・TKPガーデンシティ千葉 4F コンチェルト

①大石選手とのタッグ王座奪取の感想

――大石真翔選手とのコンビでタッグ王座を奪取されました。率直な感想を聞かせてください。

旭:久しぶりにベルトを巻くことができて、正直ホッとしましたね。キャリアは20年以上になりますけど、大石とタッグを組み始めてからももう20年近く経ってるんですよ。今回はお互いのストックを出し合っての試合だったので、それが通用したことに手応えを感じています。

――元王者の滝澤大志&若松大樹組も強敵でしたが、勝因はどこにあったと分析されていますか?

旭:滝澤&若松組は本当にダイナミックで躍動感もあって、強いチームなんです。ただ、ちょっとした脆さというか、落ち着ききれない部分も感じました。大石とのコンビは、彼らにとって苦手なタイプだったのかもしれないですね。うまくハマったと思います。

――ベルト奪取の喜びは、デビュー当初と比べてどうですか?

旭:うーん、種類は違うんだけど、やっぱり嬉しいもんですね。今回は特にパートナーが大石だったというのも大きくて。彼とは8年ぶりぐらい以来のタッグ王座なんです。しかも、彼がフリーになってから初めてのタイトルでもあるんですよ。

――フリー転向後の大石選手とはどういう関係性なんでしょうか?

旭:全く変わらないですね。昔のまま、むしろさらにやりやすい。もっと言えばやりやすいすら感じないぐらいで、もう、熟年夫婦みたいな感じですよ(笑)。言葉を交わさなくても分かる、そんな関係です。

②タッグ王座戦への意気込み

▼2AWタッグ選手権試合
《王者組》大石真翔(フリー)&旭志織 
vs 
《挑戦者組》本田アユム&CHANGO(フリー)


©2AW

――次の挑戦者は本田アユム&CHANGO組。強敵ですね。

旭:正直、CHANGOってこれまでにいろんなやり方で挑戦してくるタイプだったんですよ。あまり真っ当に来ない(笑)。でも今回は、まっすぐと正面から挑戦表明してきたので、「お、いいじゃん」と快く受けました。ただ、前哨戦が始まったら、やっぱりCHANGOっぽさが戻ってきたなと(笑)。嫌らしいというか、手練れのいやらしさですね。

――CHANGO選手、半年で3回目のタッグ王座挑戦だそうですね。

旭:CHANGOって、節操がないところがあるんです。今回で半年以内に3度目のタッグ王座挑戦ですよ? それだけベルトに執着してるってことなんでしょうけど、さすがに多いでしょ(笑)。たぶん、フリーとして活動していく上で、ベルトって「通行手形」になるんでしょうね。それは理解できる。でも、もう少し間を空けてくれてもいいじゃないかと(笑)。

――もし防衛できたら、CHANGO選手にはしばらく挑戦はなしにしてもらいたいと?

旭:本音を言えば、そうですね。最低でも1年くらいはお休みしてほしい(笑)。でもね、CHANGOと本田って意外とバランスがいいんですよ。今回の挑戦は本気中の本気。前哨戦からも伝わってきます。腕殺しなど、得意な技をじっくり仕込んでくるので、しっかり対策しなければいけないなと。

――実際、両チームともベテラン同士のタッグで、スタイル的にも似ている部分がありますよね。

旭:体格もそうだし、細かいテクニックを積み重ねていく戦い方なんかも似てますね。ただ、向こうは一応ヒール寄りというか、ニュートラルな立場。どう受け取られるかは観客次第ですね。どちらのチームも“所属+フリー”の構成という点も共通しています。

――旭選手は、久々のリング登場という印象もあります。

旭:そうですね。ここしばらくは担々麺造のサポートに回ることが多くて、なかなか前に出てなかったですから。今の観客の中には、僕の試合をあまり見たことがない人もいるかもしれない。だからこそ、今回はしっかりと存在感を示したいなと思っています。

――CHANGO選手の戦法については、どう対策されていますか?

旭:彼の狙いは分かってるんですよ。例えば、自分の得意な腕攻めだったり、じわじわ削ってくるような戦い方。その蓄積を試合当日に爆発させるつもりなんでしょうね。でも、それを分かった上でどう戦うか。そこが今回の勝負の肝になると思います。

――互いにベテラン同士、正攻法の中にも心理戦が展開されそうですね。

旭:予測不能な試合になると思います。両チームとも裏のかき合いになるだろうし、お互いが何を出してくるか読めない。それだけに、面白い試合になる自信があります。僕らがしっかり勝って、タッグ王座を守ります。

③無差別級王座戦の見解


©2AW

▼2AW無差別級選手権試合
《王 者》吉田綾斗
vs
《挑戦者》ナカ・シュウマ

――4月21日の2AW千葉・2AWスクエア大会では、吉田綾斗選手の無差別級選手権試合が行われます。挑戦者は、初のシングル王座挑戦となるナカ・シュウマ選手です。この対戦カード、率直な印象はいかがでしょうか。

旭:そうですね、ちょっと力量差があるんじゃないかというのが正直な印象です。もちろん、ナカ・シュウマは今勢いに乗っている選手ですし、ユニット「MJ2」に加入してから、明確に立ち位置を変えてきました。そういった意味では追い風もあるでしょうし、仲間のサポートも含めて、ある種チャンスの舞台ではあるんですよ。

――無差別級王座にはこれが初挑戦です。

旭:だからこそ、見方によっては「まだ早い」という声が出るのも分かります。ただ、本人も明言してましたよね。これまで「時代」や「環境」が自分の足を引っ張ってきた、自分の可能性を信じきれなかったって。そういう発言ができるようになったのは、やっぱり何かが変わった証拠なんじゃないかと思います。

――変化した背景には、仲間の存在や、自分自身の積み上げがあると。

旭:そうですね。ナカ・シュウマの同期には、仁木琢郎や若松大樹、チチャリート・翔暉だったり、早くから注目を集めた選手が多くいたわけです。その中で彼だけが独自の路線を歩んできた。地味かもしれないけれど、自分を信じて歩いてきたからこそ掴んだ今回のチャンスであって、その背景を知っている人間としては、挑戦する姿勢には素直に拍手を送りたいですね。

――対する王者・吉田綾斗選手については、最近キャラクターが変わった印象もあります。

旭:だいぶ「素」が出てきたな、という感じはしますね(笑)。以前は“シュッとしたイケメン王者”という印象で、正統派に見えていたんですけど、最近はその仮面が剥がれてきたような…いや、むしろ周囲がどんどん剥がしていったというべきかもしれません。

――“王者像”としては従来のイメージとは少し離れてきているのかもしれません。

旭:一般的なチャンピオン像から見れば、確かにそうですね。でも2AWって、そもそも他団体とは違うことをやろうとしている団体ですから。王道のチャンピオン像を追っても、結局他と比較されるだけですし、それよりも「2AWらしさ」を出せる王者の方が、今のこの団体にとっては必要だと思うんです。

――その中で、吉田選手はツッコミ役としての存在感も際立っています。

旭:あれは本当に天性のものですよ(笑)。何か言えば即座に反応してくれる。藤田ミノルさんが言ってたんですけど、「プロレス界初の本格的ツッコミ」って。確かに、ボケてる選手はたくさんいるんですけど、それを1人1人拾ってツッコむ選手って、あまりいなかったですよね。そういう意味では、新しいタイプのプロレスラーかもしれないです。

――そのテンポ感も含めて、観客が受け入れつつあると。

旭:はい。最近はお客さんの反応も「ツッコミ王者」としての彼を楽しんでる感じがしますね。もちろん、しっかりとしたプロレスを見せたうえでのキャラクターですから。プロレスが面白くて、試合後のマイクも面白ければ、観る側としては倍楽しめる。そういう“二層構造の魅力”があるのは、今の吉田の強みでしょうね。

――今回のタイトルマッチでも、そういった部分に注目が集まりそうですね。

旭:ナカ・シュウマがどこまで本気でぶつかっていくのか。吉田がどう迎え撃つのか。そして試合後、どんなコメントを発して、観客とどういう空気を作るのか。勝敗だけでなく、そこに生まれる「やり取り」にも注目したいです。

――プロレスそのものの質と、言葉やキャラクターで見せる“余白”の部分。どちらも揃っているからこその、今の2AWなんですね。

旭:まさに、そうだと思います。

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