【Fortune Dream 10】小橋建太の目前で“凄み”を示す鈴木・杉浦・長井!最後は佐藤がゴッチ式パイルドライバーに沈む「3人とも50歳以上、まだまだビシビシ行きますよ」

小橋建太完全プロデュース興行『Fortune Dream 10』が4月16日、東京・後楽園ホールで開催され、第5試合の「ROAR Match Dream」は、“プロレスの凄み”を体現する激戦となった。
小橋建太 完全プロデュース『Fortune Dream 10』
日時:4月16日(水)18:20開始
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1,380人
セミファイナルに登場した鈴木みのる、杉浦貴、長井満也のトリオが、マサ北宮、大門寺崇、佐藤嗣崇の精鋭チームを16分1秒で撃破。鈴木がゴッチ式パイルドライバーで佐藤から勝利を奪った。
この一戦には、キャリアや立場を超えた“誇りの衝突”があった。かつてのGHC王者・杉浦、U系の系譜を継ぐ長井、そして“プロレス王”鈴木が一枚岩の風格を示せば、NOAHの北宮、ランズエンドの大門寺、成長著しい佐藤は全力でぶつかり、終盤まで均衡を保った。
試合は開始直後から硬質な攻防が続いた。先制の大門寺が杉浦にエルボーを叩き込むも、杉浦が即座に反撃。場外では佐藤が鈴木に挑発的に突っかかり、小橋が見守る解説席前で乱闘に発展。
鈴木がロープ越しに腕を極め、間近で試合を見ていた小橋も思わずチョップを放つ一幕があった。
若手勢の奮闘も光った。大門寺は鈴木と長井を連続で投げ切る力強さを見せ、佐藤も果敢に串刺しラリアットを連発。北宮もセントーンやスープレックスで試合の流れを引き寄せようとしたが、百戦錬磨のベテラントリオは冷静だった。
終盤、佐藤のラリアットを受けた鈴木が直後にスリーパーで動きを封じ、迷いなくゴッチ式パイルドライバーを炸裂させ激闘に終止符を打った。
試合後、敗れた大門寺崇は、欠場となった火野裕士への想いを口にした。「火野さん、この大会を楽しみにしていたと思う。自分が初めてFortune Dreamに出たとき、対戦したのが火野さんだった。今日の闘いが少しでも火野さんの元気につながってくれたら」と語った。
火野の代役として出場したマサ北宮も、「代打で出て勝てなかったのは本当に情けない。また呼んでほしい」と再挑戦を誓い、佐藤は「去年も今年も負けてしまったが、このラリアットをもっと磨いて、小橋さんから剛腕を継承できるよう頑張る」と語気を強めた。
一方、勝利チームの鈴木みのるは、試合中にチョップを放った小橋に向けて怒気を交えながら挑発。「小橋の野郎、俺の言う通りに動けってんだよ。お前は俺の味方をすりゃあいい」と語気を荒げつつ、最後は「次はラスベガスだ」と不敵に言い放ち、去っていった。
長井満也は「小橋さんの記念大会で鈴木さん、杉浦選手、長井という並びはここだけ。最初で最後かもしれない」と語りつつ、「でも3人とも50歳以上。まだまだビシビシ行きますよ」とベテランらしい誇りをにじませた。
Fortune Dreamという特別な舞台の上で、それぞれの想いが交錯した一夜となった。