【新日本】5.4福岡、IWGP世界戦へ後藤とカラムが意気込み表明「後藤革命は2日後に終わる」

新日本プロレスは5月2日、福岡・レソラ天神5階のレソラホールにて、5月4日に福岡国際センターで開催される『ナッツRV Presents レスリングどんたく 2025』のメインイベント、IWGP世界ヘビー級選手権試合の公開調印式を実施。

王者・後藤洋央紀と挑戦者・カラム・ニューマンが登壇し、それぞれの決意を語った。

カラムはマイクを握ると、自身の過去と苦労を率直に明かしつつ、王者・後藤に対して厳しい言葉を投げかけた。

「俺自身、ずっと今まで謙虚でいるようにしていたが、もうそのことに飽き飽きしている」と語り始めたカラムは、周囲からの信頼を得られず、自信を失わせる言葉を何度も浴びせられてきたとし、「ここに座っているゴトーはそれとは違って、随分甘やかされてきたように見える」と指摘。

さらに、「お前は新日本以外での闘い方を知らない」「リングに上がってギャラが支払われるまで、明日の食事を買えるかどうか心配したことがあるか?」と問いかけ、自身がインディー団体で培ってきた実体験を交えながら後藤との差を強調した。

7歳から試合に臨み、16歳でプロデビュー。その直後にパンデミックを迎えたこともあり、思うようなキャリアの滑り出しではなかったが、「G1」出場などを経てチャンスを掴んできた。それでも、「お前らは俺をまったく信用しようとしなかった」と日本のファンや関係者に対する不信も露わにした。

それでもカラムは強気だ。「2日後、お前が対戦する俺は、今までのどの選手とも違う」と宣言し、「俺が新日本プロレス、UNITED EMPIREを引っ張っていく。チャンピオンになった暁にはフクオカの街を楽しもうと思うよ」と堂々と勝利宣言した。

一方、初防衛戦となる後藤は冷静に応じた。

「今シリーズ、ずっと彼と闘ってきて、彼は若さだけではない。強い気持ちを持った選手だということがわかりました」とカラムを認めたうえで、「でも、今ここでこのベルトを渡すわけにはいきません。俺もこのベルトを獲るのに、22年かかっているんです」とベルトへの思いを込めた。

また、団体の現状にも言及。「最近、暗いニュースが多い新日本プロレスですが、そんな暗いニュースを吹き飛ばすくらいの熱い試合をして、最多防衛記録更新という快挙を成し遂げたいと思います」と語り、「後藤革命はまだまだ終わらない。後藤革命についてきてください」と呼びかけた。

質疑応答では、カラムが勝利すれば史上最年少でのIWGP世界ヘビー級王座獲得、かつIWGPタッグとの2冠王者となることへの所感が問われた。カラムは、「泳ぎ続けなければ溺れてしまうというような気持ちでずっと闘ってきた」と振り返りつつ、「新世代を引っ張っていくのは、間違いなくこの俺であることをここで宣言する」と力強く語った。

一方、後藤もカラムへの見方が変わったことを認めた。「やはり一番警戒するところは、彼の若さでしたね。でも闘ってみて、若さだけじゃない、そこも気付かされました」と述べ、自身が保持するタッグ王座で敗北を喫したことにも言及。「そのタッグの借りも同時に返したいと思います」とリベンジへの意欲を見せた。

さらには、退団が発表された内藤哲也に続き、昨年のオカダ・カズチカに続くビッグネームの離脱についても質問が飛んだ。後藤は「選手の退団っていうことで、やっぱりファンの皆様には大きな心配をお掛けしてると思うんです」と理解を示したうえで、「それを払拭できるのは、やっぱり試合で凄いものを見せること。それが一番だと思います」と強調。「新日本プロレス、まだまだ大丈夫だ」という思いを試合で伝えていきたいと語った。

最後に、ファンから寄せられた質問として、レスリングどんたくで何度もメインに立ってきた後藤に対し、「チャンピオンとして迎える今回の大会への心意気」に関する質問が紹介された。後藤は、「ホントに長い時間お待たせしました」と切り出し、「チャンピオンとして堂々たる試合を皆様にお見せできることをホントに嬉しく思ってます。しっかりと見ていてください」とファンに向けてメッセージを送った。

決戦は5月4日、福岡国際センター。新世代を象徴するカラム・ニューマンが王座を奪取し歴史を塗り替えるのか、それとも“後藤革命”が続くのか。新日本プロレスの未来を占う重要な一戦が迫っている。

<写真提供:新日本プロレス>

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