【新日本】運命の“同期対決”再び!辻陽太 vs 上村優也、福岡決戦へ「俺たちの時代」証明の一戦

新日本プロレスは5月2日、福岡市中央区のレソラホールにて『ナッツRV Presents レスリングどんたく 2025』5月4日福岡国際センター大会のIWGP GLOBALヘビー級選手権試合に向けた公開調印式を開催した。会見には、王者・辻陽太と挑戦者・上村優也が登壇。同期としてプロレス界を歩んできた両者が、激突を前に火花を散らした。

IWGP GLOBALヘビー級王座を懸けた一戦は、上村にとって7カ月ぶりの復帰戦にあたる。その欠場の直接的原因となったのが、辻との一騎打ちだった。リベンジに燃える上村は、「“HEAT STORM”上村優也です。本日は会場にお越しいただきありがとうございます」と礼を述べると、静かに闘志を燃やした。

「今回のIWGP GLOBALヘビー級選手権試合ですが、僕が7ヵ月間欠場する原因となった試合の相手が、今回の辻陽太。彼とここでまた闘うことで、まあ今はもう腕は100パーセントの状態なんですけど、気持ち的にやっぱりまだどこかトラウマが僕の中で残っていて……。それを今回晴らすために辻ともう一回闘いたい。そういう気持ちがあります」

また、上村は同期として辻と新日本プロレスの次代を担う覚悟を語った。

 「僕たちの時代だと思っているので、新日本プロレスは。僕たちが常に新しいことをやり続けて、もう昔のレスリングでもちょっと前のレスリングでもなくて、今のレスリングを見せていきたいと思います。その上で僕がIWGP GLOBALヘビー級チャンピオンとなって、これから僕が世界一のレスラーになるためにいろんな相手と防衛戦を重ねていきたいと思います」

これを受けた辻は、「俺たちは同じタイミングで新日本プロレスの道場に入門して、同じタイミングでデビューして、同じような道を今まで歩んできました」と語り始めた。

「彼は腕の故障で欠場があって、俺の方が一足先にこのIWGP(GLOBALヘビー)を巻くことになりましたけど、俺は、彼は新日本のトップ、メインを張れる一人のレスラーだと思っています。だから、5.4福岡の試合で、俺は彼が新日本のメインイベンターになることをこのベルトを使って証明します」

質疑応答では、前哨戦を経ての相手への印象について問われた。上村は「印象の変化……まあそれはこの立場、今の。僕は7ヵ月間何もなかったのに対して、彼はその7ヵ月でこうやってチャンピオンになっていますし。僕がチャレンジャーという立場で、そこの立場の変化っていうのは大きいなと感じます」と語った。

辻も「彼はJust 4 Guysから本隊合流? まあ本隊になったわけでもないですけど、本隊に合流したことによってより“新日本を引っ張って行かなきゃいけない”そういう自覚を感じますね、最近の前哨戦から」と、その成長に言及した。

IWGP GLOBALヘビー級王座への思いを問われた上村は、以下のように目標を語る。

「このベルトを巻いて……僕の根底にはやっぱり『新日本プロレスで防衛戦を続けていきたい』っていう考えがあります。でも個人的に闘いたい相手というのは、アメリカ遠征、海外遠征時代から世界中にいるので。まあそのアメリカで闘った相手とか、因縁がある相手というのが僕の中にいるので。そういう選手ともこのベルトを通して闘っていって、僕の目標の一つでもある“世界一のレスラー”、そこに一つずつ近づいていけたらなと思っています」

一方、防衛成功で歴代最多タイとなる4度目の防衛について問われた辻は、記録には興味がないと語る。

「俺にとって防衛タイ記録とか、そういうことはどうでもいいと思っています。俺はこのベルトを使ってこの先やりたいことがあるので、その目標向かって走って行くだけです。ただ、その目標というのは、今ここでは伏せさせていただきます」

続けて、辻はIWGP実行委員会に対し、前回大会で同王座の会見が行われなかったことに言及した。

「すいません、IWGP実行委員会に質問したいんですけど、今回こうやってIWGP GLOBALヘビーの記者会見があったんですけど、前回の両国大会の時は無かったんですね。その理由はなぜですか? 今日いませんかね、ここに実行委員会の人間は……。なのでいつか、いつか福岡で実行委員会から何かしらのアンサーがあるとうれしいですね」

最後にファンから寄せられた質問に答える形で、お互いに「負けていない部分」について語った。

上村は「僕は僕の試合のスタイルというのに自信を持っているので、試合では負けたくないし、負けていないと思っています。もちろん辻は自分で表現する力であったり、そういうの凄い長けていると思います。ただ僕はその試合に関して、あと、プロレスが好きって気持ち、プロレスを愛する気持ちは負けていないと思います」とコメント。

辻は、「上村よりも俺の方がモテると思います」と笑いを誘い、会場の空気を和ませた。

福岡国際センターで行われる『レスリングどんたく 2025』2連戦。5月4日のメインイベントとなるIWGP GLOBALヘビー級王座戦は、ただのベルトの争奪戦ではない。新日本の未来を担う同門対決として、両者の覚悟と矜持がぶつかり合う注目の一戦となりそうだ。

<写真提供:新日本プロレス>

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