【新日本】WAR DOGSがH.O.Tを粉砕し派閥抗争に終止符!フィンレーの凱歌にEVILが毒づき「BULLET CLUBなんて名前はハナからいらねえんだ、この野郎!」

新日本プロレスは5月3日、福岡国際センターで『レスリングどんたく2025』2連戦の初日を開催した。

『レスリングどんたく2025』
日時:2025年5月3日 (土・祝) 16:30開場18:00開始
会場:福岡・福岡国際センター
観衆:2,903人

この日最も注目を集めたのは、バレットクラブ内の抗争に終止符を打つ「ドッグパウンドケージマッチ」であった。

H.O.T(EVIL、成田蓮、SANADA、SHO、金丸義信)とWAR DOGS(フィンレー、ゲイブ・キッド、ドリラ・モロニー、コナーズ、石森太二)は、数か月にわたって激しい抗争を展開してきた。同門とは名ばかり、理念も戦術も異なる二派は、もはや共存など不可能な関係となっていた。

金網に囲まれたリングは、一切の反則が許される完全無法地帯。開始の合図とともに両軍は一気に激突。序盤からリングは混沌に包まれ、イス、チェーン、フォーク、テーブルといった凶器が乱舞し、リングの四方八方で悲鳴と怒号が交錯した。

特に中心となったのは、成田とゲイブのぶつかり合いであった。互いに意地をむき出しにした二人は、血みどろになりながらも拳を振るい続けた。

成田は有刺鉄線テーブルを使い反撃に出るが、最後はコーナーからの雪崩式パイルドライバーで無念の沈黙を余儀なくされた。

敗北が確定した瞬間、H.O.Tはバレットクラブからの追放が決まった。だが、リーダーのEVILは敗者の姿を見せようとせず、逆にフィンレーを金網に磔にし、チェーンで首を締め上げるという暴挙に出た。「そんな名前はハナから要らねえんだコノヤロー!」と怒声を飛ばし、「使ってもらっただけありがたく思えコノヤロー!」と吐き捨てた。

その後も「オイ、わかったよ、この野郎。BULLET CLUBなんて名前は、ハナからいらねえんだ、この野郎!俺らに使ってもらっただけ、ありがたいと思え、この野郎!それからよ、フィンレー、フィンレーよ、最後テメー、失神してたな、オイ。BOSS DOGが情けねえな、ハッハッハッ。オメーがな、俺にやり返してえんだったら、ヤッてやってもいいぜ。(※ゆっくり立ち上がって)そのかわりな、結末は、お前が(※首を掻き切るポーズをしながら)“コレ”だ。わかったか、よく覚えとけ!(※控室に向かいながら)クソッ!」と語り、H.O.T脱退後の新たな闘争の火種を自ら撒いた。

勝者となったBULLET CLUB WAR DOGSのフィンレーは「今回もまたケージマッチを勝利で飾ることができた。喜ぶべきことだが、俺は満足していない!EVIL、お前が歩いて出て行ったからだ。俺は目的を果たせなかった。歩いていった! よくも俺のシレイリを壊したな!よくも俺に首輪を付けて、窒息させようとしたな!お前はバカか?クレイジーなのか? 俺のシレイリを折ったならば、お前の首を折ってやる!お前がそういうつもりなら、俺だってそれに付き合ってやる。次にお前を見たら、お前の部下に首輪を巻いて、皆を鎖でつなげてやる。戦争だ。俺とお前で“ドッグカラー(犬の首輪)マッチ”だ!運良く歩いてリングから出て行けることを祈っとけ!」と宣言。

今回の決戦は、単なるユニットの存続をかけた争いではなかった。プロレス界における「ヒール」の在り方をめぐる思想戦でもあった。WAR DOGSは野獣のような暴力性で統一され、H.O.Tは混沌と欺瞞を武器にしてきた。だが、観客の目は正直である。フィンレー率いる新たなBULLET CLUBは、その凶暴さの中に確かな統率と覚悟を見せた。

EVILの咆哮は、捨て身のようでもあり、次なる逆襲の布石にも映る。追放されたH.O.Tが今後どのような道を進むのか、そしてWAR DOGSがBULLET CLUBの中心に君臨する日が来るのか――福岡の金網戦は、激動のプロレスシーンにまたひとつ新たな節目を刻んだ。

<写真提供:新日本プロレス>

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