【新日本】鷹木信悟が海野翔太を再戦で撃破「1ミリも認めてねぇ」貫禄の一撃で決着

新日本プロレスは5月3日、福岡国際センターで『レスリングどんたく2025』2連戦の初日を開催した。

『レスリングどんたく2025』
日時:2025年5月3日 (土・祝) 16:30開場18:00開始
会場:福岡・福岡国際センター
観衆:2,903人

セミファイナルでは、海野翔太と鷹木信悟によるスペシャルシングルマッチが行われ、3月の『NEW JAPAN CUP』準決勝で敗れた雪辱を期す鷹木が、激闘の末に海野を下した。

この一戦は、単なる再戦ではなかった。海野がトーナメントで先勝したとはいえ、鷹木にとっては納得できる結果ではなかった。4月の後楽園ホール大会で「ケジメをつけさせろ」と再戦を訴えた鷹木は、その言葉通り、この日を決着の舞台と見据えていた。

開始前からその緊張感は漂っていた。鷹木は入場時に椅子を手に取り、早くも闘志を露わにした。ゴング前の奇襲も、まさに気迫の証明であった。対する海野も、押される展開のなかで徐々にペースを掴み、技の正確さとスタミナで応戦。

だが、両者の闘いは技の応酬という単純な構図では収まらなかった。海野が打ち込めば、鷹木は倍の怒号で返す。何度倒れても立ち上がるその姿勢は、まさに意地のぶつかり合いであった。

終盤、海野は渾身のラリアットやパワーボムを立て続けに見舞い、試合を決めにかかった。しかし、鷹木はそれをすべてはね返す。張り手、エルボー、そして強烈なパンピングボンバー。

追い打ちのGTRから、最後はラスト・オブ・ザ・ドラゴンで試合を締めた。海野の鼻からは血が滲み、壮絶な闘いであったことを物語っていた。

勝利を収めた鷹木は、リング上で勝ち名乗りを拒否し、倒れた海野の上に氷嚢を落として去った。その後、実況席にいたKONOSUKE TAKESHITAをにらみつけ、次なる闘志の矛先を示唆するような表情を浮かべて会場を後にした。

第6試合30分1本勝負
スペシャルシングルマッチ
✘海野 翔太vs 鷹木 信悟〇
15分07秒 ラスト・オブ・ザ・ドラゴン→片エビ固め

■試合後バックステージコメント

鷹木「(※コメントスペースに来るなり、東スポ岡本記者に向かって)岡本、チェアー! チェアー用意しろ、チェアー。チェアーだ。鷹木信悟だぞ、コノヤロー! 大丈夫だ、殴んねぇから(※と言って、用意させたイスに座る)。消化試合にしちゃ、いい汗掻いちまったかな。リベンジマッチ? ふざけんなよ、オイ! なんであいつの方が格上なんだよ。バカ野郎。(※再び岡本記者に向かって)岡本! お前は観てどう思ったんだ? どう思ったんだ?」

──鷹木選手の貫禄勝利。

鷹木「まぁ貫禄はな、試合しなくてもあるからな。ただ俺も消化試合って言ったから、10分アンダー、15分なんてゼッテーいかねぇと思ったけど、流石だな。流石ドームのメインイベンター、『NEW JAPAN CUP』の準優勝者。まぁ俺は1ミリも認めませんが。別にこれで勝ったからって何もないっすよ、俺は。(※今度は週プロ市川記者に向かって)なんかある、市川さん?」

──試合後、TAKESHITA選手を意識するように視線を向けるような光景もありましたけど。

鷹木「そりゃタケちゃんが偉そうに本部席(※実際は新日本プロレスワールドの放送席)にいたらオイ、スルーはできねぇだろう。東京ドームで超満員じゃねぇが、1万? 2万? 2万前後の客の大観衆の前で負けてんだから。あれスルーしたら男じゃねぇよ。まぁ彼は彼でね、AEWで、まぁAEWが主戦場で、今日は何? TV王座? いろいろやってるみたいだからそれはそれ。言ったろ? 今年入って俺が負けたヤツの中で、(※ことさらに声を張り上げて)海野の名前があるのは許されねぇんだよ。ただ俺の気を晴らす試合だよ。だから消化試合って言ってんだろう。思った以上にいい汗掻いたけどね。ちょうど良かったよ。ちょうど良かった。なんかL・I・J、明日もしかしたらね、日本人の5人体制はおそらく、おそらく最後になるかもしんない。まぁ俺は感傷に浸るようなタイプじゃねぇけどよ、オゥ、そこに全くフォーカスしないで苛立ちを保ってたから。そこだけは感謝するよ。まぁ海野にじゃない。こういうシチュエーションになった天か神か知らねぇけど。まぁL・I・Jどうこうはファンは悲しんでるかもしんないけど、いつも言ってるように俺は俺。自分自身でやるべきことをやるだけ。以上。むしろ内藤がいなくなって、これはチャンスだと思ってるよ。同い年の内藤、ジェフもいなくなった。さぁどうする、新日本プロレス! 後藤洋央紀、45歳? バカヤロー! (※自分の胸をパンと叩いて)42歳のオッサンがまだまだ元気ハツラツってことを忘れんなよ。まだまだ行くぞ! (※姿を消しながら)アァいい準備運動だった」

海野「(※床に座り込んで)絶対に負けちゃいけない試合だよ。アァ負けちまったな。別に誰かが言ってるとかそういうつもりでもねぇんだよ。今の若い選手全員が自覚持って俺らがやんなきゃいけない、そう思ってるよ。新世代も新時代ももう俺らには必要ねぇんだ。そんな中で一番遅れを取ってこんな悔しい現状でいてられるか。やりたくてやってるわけじゃねぇんだ。良くも悪くも俺がやらなきゃいけねぇんだ。でも、この新日本プロレス、そう簡単にいかないのが今の現状だ。先輩方の壁の厚さだ。何回勝ったとか、何勝何敗だとか言うつもりはない。今日負けた時点で俺の方が弱ぇんだ。鷹木さん、もっともっと制御不能なアナタと何度だってやり合いたい。何回でもやり合いたい。いつリマッチやれだ、組んでくれだとは言わない。『G1』でもその先でもいい。(※立ち上がりながら)またいつか正面に立つ時は、もっともっと怒り狂った鷹木さんから3つ獲ってやる」

<写真提供:新日本プロレス>

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