【新日本】後藤が若獅子ニューマンを返り討ちV5達成「誰がなんと言おうと、いまは俺の時代だ」試合後ザック&鷹木が次期挑戦者に名乗り

新日本プロレスは5月4日、福岡国際センターでビッグマッチ『レスリングどんたく 2025』2連戦の最終日を開催した。

『ナッツRV Presents レスリングどんたく 2025』
日時:2025年5月4日 (日・祝) 13:30開場15:00開始
会場:福岡・福岡国際センター
観衆:5,407人(満員)

メインイベントでは、IWGP世界ヘビー級王者・後藤洋央紀が、UNITED EMPIRE所属の若き挑戦者カラム・ニューマンを迎え撃った。

2月にザック・セイバーJr.を破って同王座を初戴冠して以降、安定した防衛を重ねてきた後藤にとって、この一戦は5度目の防衛戦であった。一方のニューマンは22歳。勝てば歴代最年少王者の記録を塗り替える大一番でもあった。

試合前の場内には「後藤」コールが鳴り響き、王者への期待感が高まる中、ゴングが鳴った。序盤、スピードを生かしたニューマンが先手を取るも、後藤は経験と耐久力を武器に受けて立つ。身体の芯から相手を受け止め、隙あらば崩すという後藤らしい戦いぶりが光った。

特筆すべきは、中盤のグラウンドの展開だ。後藤は的確にニューマンの動きを止め、チンロックやネックシザースなどでじわじわと追い詰めていく。積み上げてきたキャリアが技の重みとなって試合ににじみ出ていた。ニューマンも決して怯まず、反撃の機会をうかがうと、場外へのノータッチトペで形勢を変えた。

終盤、両者の攻防は一気に熱を帯びる。後藤の一撃にニューマンが耐え、ニューマンの打撃を後藤が受け切る。特に印象的だったのは、ニューマンが敢えて手を後ろに組み、後藤のエルボーを正面から受け続けた場面。若さと覚悟がぶつかり合った一瞬であった。

その後も一進一退の攻防が続き、ニューマンは十八番のオスカッター2.0で王者を追い詰める。さらに必殺のファイヤーボルトからフォールに持ち込むも、後藤は肩を上げた。王者の底力が浮き彫りとなる場面である。

クライマックス、後藤はヘッドバットを連打し、ニューマンの動きを止めると、最後はGTR改を完遂。死闘の末に、V5を達成した。

リング上に残った後藤は、マイクを手に叫ぶ。

「誰がなんと言おうと、いまは俺の時代だ!!」

この力強い言葉に、場内は割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。そして、次なる挑戦者を問うと、特設ステージからザック・セイバーJr.が登場。日本語で後藤に挑戦表明を行った。

「後藤さん、お疲れ様。素晴らしい試合。でも、俺が、お前の次の挑戦者!」

後藤はそれを快諾し、両者は固い握手を交わした。だが、そこへ突如現れたのが、鷹木信悟である。

「ちょっと悪いな~! 俺にもしゃべらせてもらおうか!」

鷹木は、自身が無冠であり、ユニットも解散したことを明かしつつ、それでも前を向く意志を語る。

「アンタ言ってたよな? 『IWGPの“G”は後藤の“G”』――だったら俺は、その“G”に喧嘩売らせてもらうぜ!」

王者・後藤に対して、新たにザック、そして鷹木という強力なチャレンジャーが名乗りを上げた。誰が次にその“G”に挑むのか。熱を帯び続けるIWGP世界ヘビー級戦線の行方から目が離せない。

 

■試合後バックステージコメント

 
後藤「ありがとうございました。この福岡って、俺にとって第2の故郷で、最多防衛記録更新。快挙を、またこの年齢にしてやり遂げることができました。非常にうれしく思います。まあ次から次に挑戦者が出てきますけど、これもチャンピオンの宿命。すべてを受けて、やりますよ。次はまた、やるとすればアメリカ? 俺がこのベルトを獲ったザック。リマッチにはなりますけど、まだまだ後藤革命、終わらすつもりはありませんよ。この日本に、この新日本プロレスに、夢と希望を、俺が与えてやるよ」
 
--今日の対戦相手のカラム・ニューマン選手については、ものすごい勢いがあったと思いますが、改めて試合を振り返ってみて……。  

後藤「やっぱり若さと勢い。ま、前哨戦ずっと闘ってそれはわかってたけど、素晴らしい選手だね。彼も新日本の未来の1人。いや、間違いないと思う。思ってますよ」

--闘いの中でレインメーカーが出た瞬間もあったと思いますが、あの技、どんな思いで出したのか教えて下さい。
後藤「ま、先に出したのはあいつだからね。俺が何度、あの技をくらってきたと思ってんだ。あの技の威力を一番知ってるのはこの俺だろ。またたどり着いてみせるよ、彼に」

--ザック選手の話はありましたけど、鷹木選手が出てきて、ちょっと強引的なところはありましたけども、リング上でお聞きになっていかがでしたか?

後藤「望むところですよ。順番が違えば、対戦相手も違ったと思うんで。先に出てきたのがザック。ただそれだけの話でしょう。負ける気はないんで、2人とも闘う気で。年齢だなんだ、そんなちっさなこと言ってられませんからね。期待しててください」
 
--福岡のファンからも、入場の時も退場の時も大「後藤」コールがありました。そのことについても一言お願いいたします。。

後藤「俺の背中を押しるのは、やっぱあの声援ですよ。見えないところでもたくさん声援もらってますから。やっぱその人たちの思い、常に意識して闘ってます。もう、そういう人たちを裏切りたくないんです。はい、以上です」

※ここでYOSHI-HASHI、YOH、田口が祝福に入ってくる

後藤「後藤革命についてきてくれてる仲間たち。こんな仲間にも、俺は背中を押されてる。ありがとう」

※田口が「後藤革命にカンパイ!」と音頭を取って勝利の乾杯

--2月のベルトを獲ってから、月2回ぐらいのペースで防衛戦をしてますが、これだけのハイペースは過去になかったと思いますが、そのあたりについては?

後藤「当たり前ですよ。このベルト、獲得が他人(ひと)より遅かったんでね。来る者すべて、受けてやるよ。これが後藤革命の一つでもある」


 
カラム「ゴトー、言いたいことはただ一つ。闘魂を見せてくれてありがとう。ほかに何を言えばいいのかわからない。言いたいことは言ってきた。次、EMPIREに待ち受けているのは何か?わからない。でも今は新世代だ。(※自身とEMPIREのメンバーを指差して)これが新日本プロレスの新世代。去っていくヤツらのことは考えなくてもいい。ドアの向こう側で叫んでるヤツのことを考えなくてもいい。別の場所へ行きたいヤツのことも考えなくてもいい。俺たちはここにいる。そして俺たちこそがこの新日本プロレスを地球上で最高のプロレス団体にしてやる」

ザック「俺は辛抱強い男だった。すぐにゴトーに挑戦したくなかった。この3カ月、俺は新日本ではあまり目立ってなかったけど、世界を周って忙しくしてた。でも急にヒロオキに挑戦したくなった理由は、防衛記録を破ったから。今年、俺が掲げた目標の一つだ。東京ドームで2つのメイン戦を闘い王座を守り抜いた俺にとって、次にできることは年間で2番目に大きい大会『DOMINION』を王者として終えることだ。でも王座を獲るのを『DOMINION』まで待つつもりはない。 
王者として『DOMINION』を迎える。ライシュウノ、オンタリオノ『Resurgence』、カリフォルニアで挑戦だ。過去カリフォルニアでトーナメントを優勝したこともあるし、王座の1つや2つ獲ったこともある。これは新日本プロレスだ。最初の戴冠は日本。2度目の戴冠はアメリカだ。そして『DOMINION』では、俺がドラゴン野郎からの挑戦を受ける。でも今日のところは、オツカレサマデシタ、ゴトーサン。マタライシュウネ」


 
鷹木「立ち止まってられないから、俺は。L.I.Jは今日で、ま、一つのピリオド。ま、胸にしまっておくけど、だからって立ち止まってられないよ。進むしかない。我が道を、驀進するしかない。ま、ザックがいたなら分が悪いよな。俺も冷静に考えたんだよ。『NEW JAPAN CUP』、俺もベルト4に残った。後藤は東京ドームの第0試合から、2月、ザックからベルトを奪った。そして『NEW JAPAN CUP』の優勝者、フィンレーからも勝った。準優勝者の海野からも勝った。じゃあ次は俺しかいねえかなと思ったけど、ま、ザック(が次期挑戦者)だったらなあ、ちょっと俺も分が悪いな。
昨年、タイトルマッチ負けてるし、2連敗してるしな。だからザック対後藤洋央紀に、俺は異論は全くない。その勝者に、いいよ、後楽園でも大田区でも、どっかの地方でもいい、山梨でもいい、やらしてくれ。やらしてくれよ。な? なにが後藤革命だ、この野郎。IWGPの“G”は、後藤の“G”? なに言ってんだ。鷹木の“G”、信悟の“G”。それから革命? ザ・ドラゴン、ランペイジ・ドラゴンだぞ。本物のレボ“龍”ションを見せてやろうじゃないか。以上!」

<写真提供:新日本プロレス>

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