【新日本】『BOSJ』SHOがYOHとの因縁戦を制す! H.O.T総動員で完封勝利「過去の実績もすべてなかったことにして引退しろ」

新日本プロレスは5月14日、東京・後楽園ホールで『BEST OF THE SUPER Jr.32』第3戦を開催した。
『BEST OF THE SUPER Jr.32』
日時:2025年5月14日 (水) 17:30開場18:30開始
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1,470人(札止め)
Bブロック公式戦としてYOHとSHOが対峙した。過去の因縁と感情が激しく交錯する一戦となった。
この試合の背景には、2023年4月6日の両国大会での出来事がある。YOHはSHOの持つIWGPジュニアヘビー級王座に挑戦したが、試合開始直後に左肩を脱臼し、無念のレフェリーストップという形で決着を迎えた。その悔しさを胸に、再びSHOとのリング上での再会を果たしたYOHにとっては、復讐とも言える一戦であった。
対するSHOは、現在HOUSE OF TORTURE(H.O.T)の一員として反則や介入を辞さぬスタイルを貫いている。NEVER無差別級6人タッグ王者として入場し、その姿勢を貫く構えを見せていた。
YOHは、ウィスキーボトルを手に登場。ボトルには「SHO」のラベルが貼られていた。試合開始直後からYOHはそのウィスキーを口に含み、挑発的に突進。過去を断ち切ろうとする強い意志が見て取れた。
しかし、試合はSHOの術中にはまり始める。場外戦に持ち込むと、バックステージからはEVIL、さらには高橋裕二郎が現れ、YOHへの集中攻撃を敢行。リング外にまで広がる暴力的な連携が、試合の流れを決定づけた。YOHはひるむことなく「かかってこいやー!」と叫んだが、H.O.Tの数の暴力は容赦なかった。
SHOはリングに戻すとすぐさま左肩を重点的に攻撃。YOHの古傷を狙った金具むき出しのコーナーへの打ちつけは、計算された破壊行為である。さらにアームロックで肩関節を締め上げ、痛めつける。
それでもYOHは反撃を諦めなかった。雄叫びとともに、トラースキック、ファルコンアロー式の牛殺しなどで反撃し、再び勝負を振り出しに戻す。しかし、それすらもH.O.Tの介入によって遮られてしまう。
終盤にはレフェリーを巻き込んだ混乱の中、再び場外から裕二郎とEVILが介入。YOHはこれを跳ね返そうとしたが、EVILのローブローが決定打となった。
さらに、金丸義信が突如現れ、YOHにウィスキーミストを噴射。SHOが構えたトーチャーツールと金丸のボトルによる挟撃がYOHを直撃し、最後はSHOのショックアローが突き刺さる形で3カウントが数えられた。
<試合結果>
▼第7試合 30分1本勝負
『BEST OF THE SUPER Jr.32』Bブロック公式戦
YOH ×(2敗=0点)
vs
SHO 〇(1勝1敗=2点)
10分59秒 ショックアロー→片エビ固め
試合後もH.O.TはYOHを執拗に踏みつけ、勝利を嘲笑うような行動を続けた。
SHOは試合後のバックステージで声を荒げた。
「オイ、見たらわかるやろ、オラァ!? 格が違うんじゃ、オラァ! オイ、クソYOH、このド変態野郎が。お前よぉ、過去の実績もすべてなかったことにして引退しろ、オラァ! この『SUPER Jr.』は余裕でワシのもんじゃろ。オイ、ほかの連中とよぉ、俺は格が違うんじゃ、オラァ!」
暴力、策略、介入、そして挑発。それらを全てまとめて“勝利”として掲げるSHOの姿は、ジュニア戦線において異質の存在である。
一方、敗れたYOHは、セコンドの安田に支えられながらコメントスペースに現れた。這うようにしてカメラに近づき、不気味な笑みとともに口にした言葉は──
「ウイスキーがお好きでしょう?」
その姿は、もはや敗者という枠を超えた何かを感じさせるものだった。
SHOの執念と非情な支配。YOHの執着と狂気の微笑。それぞれの信念が交錯した“第2章”は、まだ終わりではないのかもしれない。
<写真提供:新日本プロレス>
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