【新日本】『BOSJ』石森太二、執念の逆転勝利「プロレスは強えヤツが勝つんだよ!」デスペラードに雪辱果たす

新日本プロレスは5月15日、東京・後楽園ホールにて『BEST OF THE SUPER Jr.32』第4戦を開催した。

『BEST OF THE SUPER Jr.32』
日時:2025年05月15日 (木) 17:30開場18:30開始
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1,365人(満員)

セミファイナル(第9試合)ではBブロック公式戦としてエル・デスペラードと石森太二が激突した。過去何度も名勝負を繰り広げてきた両者の対戦は、今回も観衆の期待を裏切らない緊張感に満ちた一戦となった。

公式戦2連敗中で迎えた石森にとっては、後がない状況であった。一方、IWGPジュニアヘビー級王者として参戦するデスペラードにとっても、ここでの黒星はシリーズの行方に大きな影を落としかねない。試合前から場内には両者へのコールが響き渡り、リング上には緊迫した空気が漂っていた。

試合は序盤からスピードと間合いの読み合いが続いたが、流れを変えたのは石森の冷徹な左腕攻めであった。鉄柱、コーナーの金具、場外マットとあらゆる手段でデスペラードの左肩を徹底的に痛めつける。試合中盤以降も主導権を手放すことなく、グラウンドでの腕攻めやロープ際での責めを積み重ね、デスペラードの反撃を封じにかかった。

とはいえ、ジュニア王者も一筋縄ではいかない。左腕を抱えながらも、巧みに足攻めへと戦略を転換し、ドラゴンスクリューからのマフラーホールドで逆転の兆しを見せる。しかし石森はこれを切り抜け、ギリギリの場面でも冷静さを失わなかった。

終盤、石森は自らの頭部を金具むき出しのコーナーに叩きつけられるピンチもあったが、そこからの切り返しで再びデスペラードの左肩を集中的に攻撃。最後はホルヘ・リベラ・スペシャルで鮮やかな押さえ込みを決め、虎の子の1勝を掴んだ。

<試合結果>

▼セミファイナル(第9試合) 30分1本勝負
『BEST OF THE SUPER Jr.32』Bブロック公式戦
エル・デスペラード ×(1勝2敗=2点)
vs
石森 太二 〇(1勝2敗=2点)
11分51秒 ホルヘ・リベラ・スペシャル

勝利後の石森は、「勝ったぞ。デスペともう何回もやり合ってるし、ハードルが上がり過ぎてるから、このまま勝ち逃げしてやってもいいけどよ」と冗談めかしながらも、「プロレスはな、イケメンが勝つとか人気者が勝つとか、そんなんじゃねえんだよ。プロレスはな、強えヤツが勝つんだよ!そうだろ、オイ!?」と、胸を張った。勝利に飢えた男の言葉には、シリーズへの強い覚悟がにじんでいた。

一方で敗れたデスペラードは、試合後にマットに座り込み、「やられたーッ! クソーッ!」と悔しさを爆発させた。「何年も何してたんだ、俺は。クソッ!」と自らを叱咤しながらも、「『SUPER Jr.』、今出られるのが当たり前ぐらいに感じてたかもしんねぇけどな、出たら出たでこれだぞ」と現実の重さを噛みしめる。

それでも気持ちは切れていない。「こっからやる相手全員に白星獲っときゃなんとかなるだろう」と前を向き、次戦となるMAOとの一戦に向けて、「MAOちゃん、楽しみにしとるよ」と力を込めた。

<写真提供:新日本プロレス>

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