【マリーゴールド】高橋奈七永が青野未来と激闘の果てに5人掛けの別れ!最後は“パッション7か条”で締めくくる「道に迷ったとき、『パッション』ってつぶやいて一歩を踏み出してください」

女子プロレス団体マリーゴールドは5月24日、東京・代々木第二体育館にて旗揚げ1周年記念大会「MARIGOLD SHINE FOREVER 2025」を開催した。
最後に行われた試合では、“女子プロレス界の人間国宝”こと高橋奈七永の引退試合として、約29年にわたる現役生活に別れを告げた。
1996年に全日本女子プロレスでデビューして以来、時代の荒波を乗り越えながらリングに立ち続けてきた高橋は、この日、自らの引退試合として青野未来と対戦。
開始早々から、体格差をものともせずに青野へと圧をかけ、得意のパワーファイトで会場を沸かせた。試合は一進一退の攻防を続けたが、最終盤、青野の放った強烈な蹴りが試合の流れを決定づけた。
高橋はそのまま自身の代名詞でもあるワンセコンドEXを浴び、22分4秒、マットに沈んだ。
試合後、マイクを手にした高橋は、青野に向かって「高橋奈七永の28年の重み、重たかっただろ?」と語りかけ、「お前はこの重みを背負う必要のある人間なんじゃねの?」と託すような言葉を残した。
その上で「体すげえ痛いんだけどさ、もうちょっとやらせてください」と延長戦を提案。1人1分というエキストラマッチが急遽始動した。
このセグメントには、暁千華、山岡聖怜、天麗皇希といった若手に加え、高橋がプロレスラーを志すきっかけとなった堀田祐美子、そしてデビュー戦の相手でありタッグ「ナナモモ」の盟友・中西百恵も登場。
一人一人と1分間の短期決戦を交わし、それぞれとの思い出を噛みしめながら、5人掛けを戦い抜いた。結果は1敗4分けと白星に恵まれなかったが、顔には充足感が浮かんでいた。
引退セレモニーには、豊田真奈美、愛川ゆず季ら、これまでのキャリアを彩ってきた関係者が続々と登場。母親からは手作りの花の冠が贈られ、高橋の目には大粒の涙が浮かんだ。
リング上で行われた最終マイクでは、「プロレスが私の人生の生きがいでした。そしてプロレスが私にパッションを与えてくれた。この私の姿が、みんなのこれから歩く一歩になれたらうれしい」と語りかけた。
さらに「道に迷ったとき、『パッション』ってつぶやいて一歩を踏み出してください。そしたら、今までと違った景色が見えるはず」と観客に訴えかけ、「パッション7か条」を熱く読み上げる場面もあった。
最後は林下詩美、岩谷麻優、青野未来、山岡聖怜に担がれて花道を後にし、10カウントゴングの中、現役生活に幕を下ろした。
女子プロレス界の変革期を生き抜き、全日本女子プロレス崩壊後は、スターダムの旗揚げからSEAdLINNNG、そしてマリーゴールドに至るまで、常にリングの中心に立ち続けた高橋奈七永。
その最後の雄姿は、「パッション」の言葉とともに多くのファンの心に深く刻まれた。
青野「ありがとうございました。青野未来のパッション、高橋奈七永に届いたかなぁ?28年分のパッションはめちゃくちゃ重くてめちゃくちゃ痛くて、本当に顔もボロボロになったのも初めてで。でもこれが高橋奈七永のパッションなんだなぁってのを感じる事が出来て、私は本当に幸せ者だと思ってます」
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