【マリーゴールド】岩谷麻優、新天地で初戴冠「今取ったばかりなのにもう愛着がわいている」弓月へ共闘を呼びかけ

女子プロレス団体マリーゴールドは5月24日、東京・代々木第二体育館で旗揚げ1周年記念大会「Shine Forever 2025」を開催した。そのメインイベントとして行われたスーパーフライ級選手権試合では、今年5月にマリーゴールドへ移籍した岩谷麻優が王者・ビクトリア弓月を破り、第3代王者に就いた。

この一戦は、ただの王座戦ではなかった。かつてスターダムの「STARS」で師弟関係にあった二人が、互いに異なる道を歩んだ末に再びリングで向き合った意味深い対決である。

岩谷はスターダム退団からわずか1か月弱でマリーゴールドのリングに上がり、高橋奈七永との激戦を制した直後、弓月から王座挑戦者として逆指名された。弓月は「憧れを超えたい」と語り、かつての先輩に対して一歩も引かぬ覚悟でこの試合に臨んでいた。

試合は開始早々から火花が散った。序盤から互いに一歩も引かぬ気迫をぶつけ合い、場外戦では弓月の果敢な飛び技が岩谷を捕らえた。岩谷もロープ際の攻防や打撃で反撃の糸口を掴み、一進一退の攻防が続いた。

中盤、弓月は得意の空中殺法で試合を優位に進めたかに見えたが、岩谷はこれをしのぎ切り、隙を突いて逆転への布石を打った。終盤には、三段式ムーンサルトで勝負を決め、ついに王座を手にした。

勝利後、岩谷はリング上で「第3代スーパーフライのチャンピオンになりました!」と叫び、対戦相手である弓月に向けて「デビューしてまだ1年半でしょ? ありえないよ。すごいよ」と称賛の言葉を贈った。試合を経て、ライバルから同志へ――そう感じさせる岩谷の言葉が続く。

「今日試合して、戦うのもいいなって思ったけど、麻優はこれから弓月とタッグでやっていきたいと思った。これからも麻優のこと好きでいて、憧れていてよ。憧れてもらえるような存在にまだまだなるから一緒にやっていこう」

大粒の涙を流す弓月は、敗北の悔しさとともにその言葉を受け止めた。

「私が憧れている麻優さんは本当に強くて…壁が高すぎました。私も麻優さんの横で学びたいことたくさんあります。だから麻優さんの横で麻優さんの側で学ばせてください!」

岩谷は「弓月、ありがとう!これからもよろしくお願いします。そして今日応援にきてくれた皆さんありがとうございました!」と締めくくり、観客の拍手に包まれながらリングを後にした。

バックステージでは、王座奪取の余韻に浸る中、「マリーゴールドに来て初めてのベルト…めっちゃ重い、めっちゃデザインかっこいい、めっちゃ今取ったばかりなのにもう愛着がわいている!」と語った。

そこへ突如現れたのが、「ダークネス・レボリューション」の松井珠紗である。松井は「私、そのベルト狙ってって、挑戦したい。っていうか岩谷麻優を体感したいのでベルトっていうか、岩谷麻優に挑戦させてください」と挑戦表明。岩谷は笑顔で「松井珠紗さん受けて立ちますよ」と即答し、初防衛戦が早くも決定的となった。

岩谷にとってこの戴冠は、ただのキャリアの一歩ではない。新天地での再出発において、自身の存在を証明する重要な通過点であり、過去の絆を新たな形で結び直す第一歩でもある。弓月との関係性が、これからどのように発展していくのか。新王者の物語は、すでに次の章に進み始めている。

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