【新日本】6.9後楽園を前に火花!ササダンゴが矢野通に笹団子100個で挑発の奇襲

新日本プロレスは5月29日、新潟・リージョンプラザ上越にて『BEST OF THE SUPER Jr.32』第12戦を開催した。

『BEST OF THE SUPER Jr.32』
日時:2025年5月29日 (木) 17:30開場18:30開始
会場:新潟・リージョンプラザ上越
観衆:1,027人

今大会において、突如として異色の乱入劇が繰り広げられた。舞台は試合後の放送席。現れたのは、地元・新潟を拠点とする覆面レスラー、スーパー・ササダンゴ・マシンであった。

ササダンゴは、6月9日に後楽園ホールで予定されている「新日本プロレス×DDTプロレス 一面対抗戦」で対戦が決まっている矢野通の目前に姿を現した。登場するなり「6.9一面対抗戦が、11日前なので乱入にきました!」と大声を張り上げ、会場に笑いをもたらす。足元にあるリングのロープを指差し、「この黄色いロープ、またいでもいいんですか?」と矢野を挑発する姿は、通常の抗争とは一線を画すユーモアと風刺の効いたアプローチであった。

さらなる“仕掛け”は控室で明らかとなる。ササダンゴが自費で100個の笹団子を差し入れていたというのだ。地元の老舗・田中屋の笹団子を持参し、「田中屋!田中屋!」と連呼する姿に、矢野も「うまいじゃねーか!」と思わず本音を漏らした。敵対する立場でありながらも、その味には素直に舌を巻いたようだ。

その後、解説席に座ったササダンゴは、自身と矢野による“紙面代理戦争”について独自の言及を加える。かねてより両者が雑誌やWeb上で繰り広げてきた場外戦は、一種のメディア横断型抗争とも言える内容で、プロレスという枠を超えたエンターテインメントの一形態となっている。

矢野は「いろんな要素が相まって、決着が付きます。そのへんはみなさんも想像力を働かせてもらって」と一戦に対する複雑な意図をにじませる。単なる一対一の肉体勝負にとどまらない“何か”がこの試合に内在していることを示唆するコメントであった。

一方、ササダンゴは「ま、体力が持てば、の話ですけどね。ワンマッチは体力的に不安はあります」と語り、年齢とコンディションに対する正直な懸念も打ち明けた。過去に幾度となくユーモアと社会風刺を交えてリングに上がってきたササダンゴだが、現実的な課題とも向き合っている。

放送席では、配信プラットフォームについての“舌戦”も展開された。NJPW WORLDをプッシュするアナウンス陣に対し、ササダンゴは「WRESTLE UNIVERSEでも観たほうがいいと思いますよ!行き届いたスイッチング」と応じ、まさかの宣伝合戦に突入。両団体のプロレスが異なる色合いを持つことを逆手に取ったユニークな展開であった。

最後に、今後の試合に向けた意気込みを問われた矢野が「横一列に観られたら困る」とコメントすると、ササダンゴは即座に「センシティブ!そんなこと言っちゃダメ!」と立ち上がってツッコミを入れる。このやりとりには、場内の空気も一層和やかになった。

ササダンゴは最後に、「まだですね、若干お席には余裕がございますので……、行けるよという方はぜひぜひ、後楽園ホールまで足を運んで頂きたいと思います」と観客への呼びかけを行った。

<写真提供:新日本プロレス>

Pages 1 2

◆プロレスTODAY(LINEで友達追加)
友だち追加