新日本プロレスを退団した内藤哲也の新ユニットに期待 日本プロレス界に新たな歴史を刻むか

新日本プロレスを退団した内藤哲也とBUSHIの新ユニット名が「ロス・トランキーロス・デ・ハポン」(トランキーロス)と決まった。
新日本時代に名乗っていた「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」(ロスインゴ)は新日本プロレスが商標登録しており、継続使用は難しいところ。改名するしかなかったのだが、ロスインゴの流れを汲む新ユニット名は好評だ。
[LOS TRANQUILOS de JAPON]
Se ha decidido que sea “LOS TRANQUILOS de JAPON”.
“LOS TRANQUILOS de JAPON”に決定しました。https://t.co/cedk7K2coX https://t.co/7gyWbIwqZZ pic.twitter.com/f8oUJMBfMd
— 内藤哲也 naito tetsuya (@s_d_naito) June 7, 2025
元より内藤は「トランキーロ(焦んなよ)」というスペイン語で、ことあるごとにアピールしていた。どうやら「トランキーロス」というスペイン語はないようだが、内藤ファンにしてみれば大歓迎といったところだろう。
今のところ、どのリングに上がっていくのかハッキリしないが、プロレス大賞2016年、17年、20年、23年のMVP受賞と、ここ10年のプロレス界をけん引してきた男への期待は大きい。
まずは注目を集めていた新ユニット名の評判は上々で「トランキーロス」は順調なスタートを切ったと言っていいだろう。
「ロスインゴ」は内藤哲也のイメージが強く、残ったメンバーも引き継ぐつもりはなかった。惜しまれながらも解散になったが、その活動は特筆される。日本語にすれば「制御不能な男たち」の暴れっぷりは、新日マットに旋風を呼び、時には他団体にまで乗り込み喝采を浴びた。Tシャツやグッズの売り上げも凄まじかった。
その勢いは1990年代半ばに世界マットを巻き込んでいた「nWo JAPAN」を思い起こさせた。蝶野正洋が狼群団から発展させたユニットは、それまでのプロレスグッズのイメージを一新させるおしゃれなデザインで、爆発的な人気を呼んだ。プロレスTシャツを着て街中を闊歩する人達が爆増したものだ。
米団体WCWとの提携解消でnWoが使用できなくなると「TEAM2000」と改称。こちらもファンの支持を集めた。
今年になってノアのOZAWA率いる軍団が「TEAM2000X」を名乗り、蝶野とOZAWAが握手を交わしている。2025年にTEAM2000が蘇るのも、当時のインパクトがいかに大きかったかを物語っている。
昭和にもロスインゴ、nWo JAPAN、TEAM2000の大成功に負けないユニットは存在した。長州力が結成した「維新軍」は新日本から飛び出し新団体「ジャパンプロレス」を旗揚げ。全日本プロレスに乗り込むという日本プロレス史を揺るがす大事件に発展している
もはやユニットにとどまらず新団体旗揚げにまでつながった維新軍だったが、平成になってから「平成維震軍」として、その名が蘇っている。
猪木をトコトン追い込んだ「国際軍団」、全日本プロレスを活性化させた「天龍同盟」、ラッシャー木村のマイクが人気を集めた「悪役商会」…忘れられないユニットはいくつもある。
一時代を築き上げ、日本プロレス界に激震を走らせた「ユニット」の存在は大きいが、もちろんすべてが上手くいくとは限らない。立ち上がったものの短期間で尻すぼみに終わってしまうことも多い。
藤波辰爾の「ドラゴンボンバーズ」もしかり。「プロレス界にも大相撲の様な部屋制度を」と越中詩郎、獣神サンダー・ライガーらと発足させたが、いつの間にかウヤムヤなってしまった。素晴らしい理想を掲げていたので期待が大きかった分「あれはどうなったの?」と落胆の声が渦巻いた。当時、同調したレスラーたちの口も重い。
スウィング・ローズは佐々木健介、棚橋弘至、鈴木健想、ブルー・ウルフという斬新で個性的なユニットだったが、健介の退団、その他もろもろであっさり消滅。今では遠い記憶の彼方に行ってしまった。
飯塚高史と野上彰(AKIRA)のJ・J・ジャックスは、カラフルで明るく楽しかったが、本人たちのテレが先に立ち、そして時代が早すぎたかも知れない。
他にも数え切れない名ユニット、迷ユニットはたくさんあり、枚挙にいとまがない。
あなたの胸を熱くするユニットは?
今日も一緒にプロレスを楽しみましょう!(敬称略)
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