【ノア】愚零闘咲夜、勝利の影に狂気!高瀬みゆきにまさかの毒霧「なんで?どういうこと?」

6月16日に東京・新宿FACEで行われたプロレスリング・ノア「MONDAY MAGIC PRIME TIME season Ep3」。その第5試合で実現した女子タッグ戦は、試合の勝敗以上に、異様な幕切れが観客の記憶に深く刻まれる結果となった。

愚零闘咲夜と高瀬みゆきのコンビが、ジョニー・ロビー&アミラと対峙。試合は、異彩を放つ咲夜の入場からすでに始まっていた。胸に抱えた不気味な人形とともに、独特のダンスを披露しながら登場すると、会場の空気が一変。観客の視線はその動きから目を離せなかった。

開始直後から主導権を握ったのは、咲夜と高瀬の連携による攻撃であった。高瀬の力強い打撃と咲夜の飛び技がかみ合い、ロビーとアミラを押し込む。特に咲夜のサマーソルトドロップは美しい弧を描き、観客席からは驚きの声が漏れた。

試合は進むにつれてロビー&アミラも巻き返しを図るが、2人の呼吸は噛み合わず、一方の咲夜は表情ひとつ変えずに、試合の流れを掌中に収め続けた。中盤にはコーナーでの連続攻撃を受け、ピンチに陥る場面も見られたが、それすらも狂気の芸術に変えてしまうのが咲夜の恐ろしさであった。

突如、アミラの顔面に緑色の毒霧を噴射。虚を突かれたアミラは視界を奪われ、完全に動きを止める。その隙に咲夜はコーナートップへと駆け上がると、高々と跳躍。華麗なムーンサルトが炸裂し、スリーカウントを奪った。

勝利が決まった瞬間、リング上には一瞬だけ温かな空気が流れた。高瀬が咲夜の元へ駆け寄り、勝利の抱擁を交わそうとしたその刹那。咲夜は間合いを詰めるや否や、何の前触れもなくパートナーの顔面へ再び毒霧を噴射したのである。

リングに崩れ落ちた高瀬の顔は、勝利の歓喜ではなく、戸惑いと怒りに染まっていた。

試合後、高瀬は控室で怒りを露わにした。

高瀬「咲夜、咲夜!なんで?なんで?どういうこと?結構いい感じでタックルとか決まってたと思うんですけど、ええ?どういうこと?なんで?えっ?おい、咲夜!自由すぎませんかね。こんだけ上手く戦っても、こんなことされるんやったら、このまま組んでられないですよね。ちょっと、おい、咲夜!」

また対戦相手となったアミラとロビーも試合後バックステージでコメントを残した。

ロビー「ついにMONDAY MAGICデビューを果たしたわ」

アミラ「思い通りには行かなかったけど、こっちはチャンピオンなんだということを忘れないでよね」

ロビー「ぜひまた呼んでほしい。このまま引き下がるわけにはいかないから」

咲夜の行動が、即興的な衝動によるものだったのか、それとも明確な意図を持ってのものであったのかは、現時点では不明である。

「ムタの娘」として、奇怪な佇まいと唯一無二の存在感を武器にする咲夜。その行動は常に予測不能で、周囲を困惑させる。

今後、この不可解な振る舞いがストーリーの鍵を握るのか、あるいはタッグの完全崩壊を招くのか。新たな局面に突入した咲夜と高瀬の関係性に注目が集まる。

<写真提供:プロレスリング・ノア>

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