【新日本】カラム・ニューマンがタイチとの死闘を制し『G1』連続出場決定!想い託したタイチ「もはや俺は必要ないかもしれない。だけど諦めたわけじゃないからな」

新日本プロレスは6月23日(月)、東京・後楽園ホールにて『NEW JAPAN SOUL 2025』第5戦が開催した。
『NEW JAPAN SOUL 2025』
日時:2025年6月23日 (月) 17:30開場18:30開始
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1,110人
メインイベントでは、「G1 CLIMAX 35」Aブロック出場者決定戦として、タイチとカラム・ニューマンが火花を散らした。
6.15大阪城ホール大会では、IWGPタッグ王座戦で激突。タイチは石井智宏とタッグを組み、グレート-O-カーン&カラムの王者組から一瞬の隙を突いて勝利を奪取。
王座奪還の立役者となった。今度はシングルマッチでの決着戦。タイチは2年ぶりの『G1』復帰を目指し、カラムは2年連続出場の切符を狙う構図となった。
ゴング直後から、両者はフロントキックを打ち合い、気迫と意地を剥き出しにする。打撃の応酬からエプロン戦へと展開し、カラムがフェンス攻撃やサッカーボールキックで先制。タイチは冷静にスピンキックやフロントキックを返し、互角の打ち合いを展開。パンタロンを脱ぎ捨てたタイチは勝負を加速させた。
試合中盤、カラムは雪崩式ブレーンバスターを狙うが失敗。それでもドロップキックで場外に落とすと、フェンス攻撃からファイヤーボルトを仕掛ける。しかしエプロンでの攻防で、タイチが天翔十字鳳を決めて反撃。カラムはカウント19でギリギリリングへ戻り、窮地を脱した。
場内に緊張が走る中、タイチはバズソーキックから顔面へのステップキック、そして胸板への連続キックで容赦なく攻め立てる。カラムも両腕を背に組み、キックを受ける姿勢を見せ、意地と覚悟をむき出しにした。
後半、カラムはツバを吐きかけて反撃の狼煙を上げ、ドロップキックやフットスタンプでタイチを追い詰める。タイチもバックドロップホールドで粘りを見せるが、カラムはスパニッシュ・フライ、旋風脚、そして渾身のファイヤーボルトで猛追。
終盤には、互いの技を読み合う中で、雪崩式の攻防、ローリングチョップ、ジャンピングニー、オスカッター2.0と、限界を超えた技の応酬が続いた。タイチはブラックメフィストを狙うも、カラムがリバースフランケンで切り返すと、最後はジャンピングニーを叩き込み、プリンスズカースを炸裂。3カウントを奪い、悲願の『G1』2年連続出場を決めた。
<試合結果>
▼メインイベント(第7試合) 時間無制限1本勝負
『G1 CLIMAX 35』Aブロック出場者決定戦
タイチ ×
vs
カラム・ニューマン 〇
23分32秒 プリンスズカース→片エビ固め
※ニューマンが『G1 CLIMAX 35』Aブロックに出場
試合後、カラムは大の字となったタイチに深々と頭を下げ、リング上でマイクを取った。
カラム・ニューマン リング上マイク
「タイチサン、ホントウニツヨイネ。マジデ。ビックリシタ」
「16歳の時、チケットがなくてヨークの会場に忍び込んで、最初に見た選手がタイチだった。本当に、俺はタイチが新日本プロレスで一番のプロレスラーで世界一のプロレスラーだと思ってる」
「タイチは毎年『G1』に出るべきだ。彼は戦える。タイチサン、モットシアイシタイ。イツデモ、ドコデモ、オネガイシマス」
その姿に観客は惜しみない拍手を送った。敗れたタイチは握手に応じ、勝者の腕を掲げて潔くその健闘を称えた。
バックステージでは、タイチが「去年は引退もよぎった」と胸中を吐露。1年をかけて再起を果たしたが、それでも『G1』の舞台には届かなかった。
だが、すぐに心を折らず、IWGPタッグ王座というもう一つの誇りを支えに「まだ使命がある」と語った。
タイチ 試合後コメント
「『G1 CLIMAX』は俺を必要としなかった。それだけです。もはや俺は必要ないかもしれない。だけど諦めたわけじゃないからな」
「悔しいけど、翔太とも試合したかったけど、優也とも試合したかったけど、今の俺にはここが精一杯だ」
海野翔太や田口隆祐ら仲間たちは、そんなタイチに温かな言葉をかけた。
海野は「タイチさんが諦めないで闘ってる姿をファンは望んでる」と励まし、タイチは「これが仲間ってもんか」と少し照れ笑いを見せた。
若さと覚悟で栄冠を勝ち取ったカラム・ニューマン。そして経験と信念で“使命”を語ったタイチ。世代交代の風が吹き始める中、それでもリングは、すべての闘志を持つ者に開かれている。
『G1』の季節が始まる。カラムはその中心に立つ覚悟を持ち、こう締めくくった。
カラム 試合後バックステージコメント
「命があるかぎり、カラム・ニューマンは新日本プロレスのプロレスラーだ。『G1』を世界最強のプロレスラーとして戦う。なぜなら俺はカラム・ニューマンだからだ!」
<写真提供:新日本プロレス>
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